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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 製品志向とマーケティング志向 (マーケティング/岩下仁)

製品志向とマーケティング志向

岩下仁 マーケティング

16/09/28


今日は、製品志向とマーケティング志向についてお話をしたいと思います。

まず始めに製品指向から見ていきましょう。
製品志向というのは品質や性能が良ければ消費者が購入し、満足する、そういった考え方です。やはり消費者というのは優れた製品を賞賛して品質性能を評価するということですが、企業側からするとあまりにも製品に執着してしまうので、消費者ニーズを見失いやすいということが言われています。つまり、品質と性能が良ければそれが消費者から評価されると考えてしまう考え方、すなわち製品志向に陥ると危険だということです。

では、資生堂を例に考えてみましょう。まず、資生堂がお客さんに何を提供しているかというと普通に考えるとは化粧品を作っているとなります。これを単純に「化粧品を作っている」という発想だと、先程述べた製品指向に陥ってしまっているわけです。ここで、製品志向では危ないので他の考え方が必要になるわけですが、その時に出てくるのが、今日2つ目の志向であるマーケティング志向です。このマーケティング志向というのは「お客さんが本当に何を求めているかということを理解して行動する」、こういった企業の行動の指針になります。そうすると資生堂はこのマーケティング志向で行動している企業でが、「化粧品を作る」という発想ではなくて、「美を提供する」と考えることができます。
この製品指向というのは製品を作ることに突出してしまいまが、「美を提供する」というマーケティング志向になると、例えば、美容部員の方を売場に配置し、お客さんにきれいになってもらうという発想になるでしょう。売り場で販売員の方に化粧をしてもらったりすることで気持ちが明るくなったり、単に「化粧品を買う」だけの満足感ではないものを得られるような気分になったりと、資生堂が「美を提供している」というマーケティング志向に適っていると言えます。販売員の方々も非常に美しいので、消費者の方も販売員の方のようになりたいと思われる方もいらっしゃるでしょう。もし資生堂が製品志向になった場合、これは極端な例ですが、仮に資生堂の化粧品を剛健な中年代の男性が販売されていた場合、素晴らしい美容液で、たとえ製品がどんなに良くても購入の際には少し悩まれる、あるいは躊躇される消費者の方もいらっしゃるかもしれません。

トータルで考えれば、化粧品もその一つですが、「美を提供する」といったマーケティング志向を持っているというのが非常に重要なところでしょう。他にも例を挙げると家具を売っている会社のニトリ、高級ホテルのリッツ・カールトンについても製品志向とマーケティング志向を少しみていきましょう。製品志向で考えた場合、ニトリの場合は製品に突出するため、企業の理念が「家具や家具の用品を製造する」という発想になります。もう一つのリッツ・カールトンもホテルなので、製品志向だと「部屋を貸す」という発想になります。ですがこれがマーケティング志向になるとどうなるかというと、「お客さんの視点に立って彼らの満足を提供する」という発想になるので、ニトリの場合だと、これは実際のニトリの理念ですが、「欧米並の住まいの豊かさを日本の、そして世界の人々に提供します」といった発想になります。そうすると製品志向の場合、単純にベッドを売る・タンスを売る等といった発想になるので売場のところにまで目がいくことはありませんが、マーケティング志向の場合は売場に何か工夫をしてみたくなるでしょう。
家具一つ売るにしても、製品志向とマーケティング志向で売り方が変わるということが言えます。2つ目のリッツ・カールトンですが、製品志向で考えた場合には、「部屋を貸す」という発想ですが、実際のマーケティング志向の理念ですと、感覚を刺激し、幸福感を染み込ませ、ゲストが自分でも気づかなかった願いや欲求までも満たすものである、つまり「リッツ・カールトンならではの経験を創造する」となります。リッツ・カールトンは非常にサービス優れていますが、「部屋を貸す」という発想だと利用者側に本当に喜んでもらうという発想が出ません。ですが、リッツ・カールトンは前述のような理念を掲げ、例えば、実際に枕の固さまで1回泊まると次回来たときには同じものが提供されるといったサービスまであります。マーケティング志向という発想に立つと、お客さんが真に何を求めているのかというそのことを非常に重視した行動になるということです。

それでは今日のまとめです。
今日は、製品志向とマーケティング志向の2つの志向について資生堂、ニトリ、リッツ・カールトンを例にお話をしました。製品志向の場合は製品に突出してしまうため、どうしても内向きになります。一方でマーケティング志向はお客さんが本質で何を求めているのかというところを重視することから、より広い視点に立って行動することが出来るかと思います。

分野: マーケティング |スピーカー: 岩下仁

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