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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > これからのマネージャーの教科書③ 自分を変えるには? (リーダーシップ領域/田久保 善彦)

これからのマネージャーの教科書③ 自分を変えるには?

田久保 善彦 リーダーシップ領域

16/09/05

「これからのマネジャーの教科書」という本に沿ってお話ししています。
前回は、今のマネジャーには何が求められているのかというお話でしたね。その中で、今のマネジャーには「変わり続けること」が求められているとお伝えしました。それは、会社を変えるということではなく、まず自らを変えるということです。「変わり続けなければ生き残れない」ということは、前回の話で漠然とご理解いただけたかと思いますが、自分が変わろうという意志はあるけれども、どうしたらいいのかわからないという方が多いのではないでしょうか。

このシリーズで扱う「これからのマネジャーの教科書」という本は、何十人もの方のインタビューを通して、そういった疑問に対する答えをあぶり出しています。自らを変えて一目おかれているマネジャー、成果を出し続けているマネジャーというのは、一体何が違うのでしょうか。何十人もの方のインタビューと観察を通して、私達は一つの結論を導き出しました。それは、優れたマネジャーのみなさんは共通する「3つの力」を持っているということです。

1つ目は、「組織で成果を出すスキル」です。前回もお話ししたように、ここでいう「マネジャー」とは、組織の中心、つまり、しがらみの中にいる人を指すため、個人としての能力が高いというのはもちろん、「組織で成果を出すスキル」というのを持っています。その人自身が素晴らしいのではなく、組織をまとめて成果を出す方向に導いていける、そんなスキルを持っているということです。

2つ目です。スキルだけを持っている人というのは、実はあまり尊敬の対象になりません。さらっと無難に仕事をしている方、仕事をそつなくこなす方というのは、仕事は出来るのかもしれませんが、あまり尊敬の対象になったり、一目おかれたりということはありません。それらを超えて一目をおかれている人というのは、「仕事に対する思いの力」が強い方が多いということに気がつきました。
僕はこうしたいとか、私はこうしたい、こういうお客さんに役に立ちたいという思いを強く持っている人というのは、そのスキルを使う方向性も明確になりますし、一目をおかれる存在になっている方が多いように感じます。しかし、ここには一つ問題が生じます。それは、その思いが強いがゆえに上司が言っていることとぶつかりやすいのです。
実は、この思いの力が強ければ強いほど周囲とのギャップが生まれてしまったり、上司がやってほしいこととの違いが生まれてしまったりということが起こってしまいます。そうすると、今度は何が必要かというと、これが3つ目の能力です。組織が求めること、もしくは上司が求めることと自分の思いの間にあるギャップを埋める力です。これがないと結局は組織に潰されてしまいかねません。

繰返しになりますが、みんなの尊敬を集めて一目をおかれているような人というのは、1つ目の能力として、ベースとしての個人の能力が高いということに加えて、「組織で成果を出す」、「リーダーシップのスキル」を持っています。そして2つ目に「仕事に対する思いの力」があります。そして最後に、周囲との考えの違いを乗りこえて「ギャップを埋める力」というこの3つ力を持っているということが大きな特徴だといえます。
そして、ここからが一番大事なことですが、その3つの力は、状況に応じて変えていく必要があります。例えば、「組織で成果を出していく力」というのも、最初にチームリーダーになった時は、メンバーは2人だったかもしれませんが、キャリアを積んでいくうちにメンバーが5人になり、10人になり、20になりと増えていくかもしれません。そうなった時に、当然組織を導いていく力の質も変われば、やらなければいけないことも変わりますよね。

冒頭に申し上げたように、「変わる」という概念を持ち出すとすると、自分は前の職場でこうやってリーダーシップを発揮してうまくいったという成功体験にとらわれ過ぎて、部下の数が倍になっても今までと同じやり方をしていると、うまくいかないこともあります。そうすると、たとえ1度うまくいった、身につけたリーダーシップであっても、それを変えなければならないのです。つまり、継続的に能力を発揮して、みんなに一目をおかれているような方というのは、この3つの能力をどんどん上塗りして、あらゆるパターンで対応出来るようになっているというのが、特徴として挙げられます。

中には成功体験をずっと重ねるという人も、いるかもしれませんが、大抵の場合は成功体験に引きずられて1回ダメになって、もう1回がんばって、新しいタイプの力を身につけるということを繰返し繰返しやっている人が非常に多くみられました。

ただ、やはりそこでの違いというのは、決してめげずに次に求められる能力を獲得するという点です。別の能力が身につくということが「変わる」ということだと思いますから、そういう意味も含めて「変わり続ける」ということが何よりも大事であるということに帰着するわけです。

今日は、「組織で力を出すスキル」と、それからそのスキルをどういう方向に向けていくのか、何のために使うのかという「思いの力」、思いを持ったがゆえに発生してしまうかもしれない「組織とのギャップを埋める力」について、そしてその3つを「変え続けることの重要性」についてお話しました。

分野: リーダーシップ |スピーカー: 田久保 善彦

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