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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > ネットビジネス⑤ (マーケティング、創造(アントレプレナーシップ)/川上慎市郎)

ネットビジネス⑤

川上慎市郎 マーケティング、創造(アントレプレナーシップ)

16/07/15

前回、インターネット上のビジネスで成功している企業というのは、モノそのものを売るのではなく、モノにいろいろな情報を付随させた状態で売っているのだ、という話をしました。今回は、そのような企業が、どのようにしてこうした仕組みを作っているのか、という話をしたいと思います。

Amazonを例にとってみてみましょう。

前回、AmazonのWebページで商品をみていると、下の方に「この商品を買った人はこんな商品も買っています」という情報がでてきて、それにつられてまた買ってしまう、という話をしました。
「おすすめ商品」を表示するこうした機能を「レコメンデーション機能」といいます。これをコンピュータにどういうふうに計算させるかということが、Amazonの誇るノウハウの一つです。いろんなお客さんがWebサイトの中でどのページをどういう順番で見て、実際に買ったのか買わないのか、そのページに何秒間滞在していて、どこをクリックしたのか、Amazonはこうしたことを全部データにとっているのです。

普通のお店の場合、買った商品のデータは記録されていますが、ある商品を購入する前の段階で、お客さんがどんな商品を棚から取り出して眺め、でも買わずに戻したとか、どの棚の前に何秒間立っていたとか、こうしたことまでは分かりません。Amazonはこうしたデータを集め、分析する技術があるので、「この商品を見た人はこの商品を買っています」というふうにおすすめができるわけです。

また反対に、Amazonは、どういう風に商品を並べて、どういうWebサイトにすると、一般の人たちがよりたくさんのデータをはきだしてくれるのか、ということをかなり考えて、Webサイトを作っています。たとえば、その一つの典型が「レビュー」です。買い物をすると、星5つを満点として商品を評価することができます。そこで星を付けて評価するだけでも、その人がどんな趣味、どういうことに関心を持っていて、どんな本をいいと思うのか、といったデータが全部集められていきます。

さらに、「カスタマーレビュー」では、その商品を買った理由、良かった理由、商品に対する意見や感想などをお客さんが書きこむことができます。実は以前、私はAmazonと対抗する本の販売サイトの仕事をやっていたのですが、当時記者だった私は、ある本を読んで書評を書く、ということを毎日のようにしていました。しかし、世の中の人たちはどちらかというと、プロの書いた書評やおすすめよりも、一般の人による「面白かった」、「面白くなかった」、「なんとなくわかりにくかった」といったコメントの方をたくさん見て、その本が良いか悪いか参考にしていることが多いように思います。

プロの書評の場合、どうしても、書かれた話や書いた人たちに気を遣って、悪いのだけど悪いと書かない、いいのだけど少しケチをつけておきたい、といった色んな思惑が入っている印象があります。一方で、素人の意見にはそういう思惑が入らず、かなりストレートに「良かった/悪かった」と言っている、とお客さんは受け取るのでしょう。

また、Amazonは、「アフィリエイトサービス」というものも提供しています。これは、Amazonの商品について、自分のブログやフェイスブックでおすすめを書き、そこにリンクを貼っておくと、AmazonのWebページにとび、その商品を買った人の購入代金の約1~3パーセントがおすすめを書いた人の手元に戻るという仕組みです。

商品を自分で売っていなくても、ブログでおすすめの本の本棚のようなものをつくって、そこで商売をすることも出来てしまうわけです。実際に、世の中にアフィリエイトだけで儲けている人が実はかなりいます。毎月10万、20万稼いでいる人もけっこういます。私自身も、2005、6年くらいにアフィリエイトで1ヶ月に約2、3万円をブログで稼いでいました。いいお小遣いですよね。

こうしたサービスによって、Amazonとお客さんの間だけではなく、Amazonの横にいる色んなユーザー(おすすめをする人、レビューを書く人など)が一緒になって、Amazonにデータをどんどん提供し、みんなでAmazonの商品について評価したり、売り上げを増やしたりする仕組み――エコシステム(生態系)という言い方がされます――が出来上がってくるわけです。

普通のお店では、お客さんが「この商品、実はすごくいいよ」とおすすめすることは、ちょっと考えられません。しかし、インターネットではそれが出来てしまう。これが、インターネットのプラットフォームというものの意味合いです。

それでは今日のまとめです。
インターネットの中で上手くビジネスをするためには、一般のお客さんを巻き込んだエコシステム(生態系)をつくることがとても大事です。

分野: ネットビジネス戦略 |スピーカー: 川上慎市郎

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