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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > シェアリングエコノミー① (公共政策、地域政策、産学連携/谷口博文)

シェアリングエコノミー①

谷口博文 公共政策、地域政策、産学連携

16/06/27

今日は、「シェアリングエコノミー」についてお話したいと思います。

「シェア」は、共有するという意味ですね。
最近では"シェアハウス"など、複数の人で共有して一緒に利用することがブームになっています。
「シェア」には、自分で持たずに共同で利用するという意味があり、所有よりも利用というニュアンスを含みます。「情報通信白書」の言葉を引用すると、「個人が保有する遊休資産で、無形のスキルを含む、これの貸出を仲介するサービス」とあります。

皆さんは、「Airbnb(エアビーアンドビー)」とか、「Uber(ウーバー)」という言葉を聞いたことはありますか?

「Airbnb」というのは、"bed and breakfast"いわゆる"B&B"の民宿を紹介するサービスで、全く使っていない部屋がある所有者が、部屋を利用したい人に貸し出せるように、スマホを使ってその両者を仲介するというようなことを行っています。

部屋以外にも、最近では駐車場に停めっぱなしで全く使っていない車を利用したい人に貸し出す、あるいは自分で運転して乗せてあげるという、いわゆる「ライドシェア」なども増えています。
「Uber」というのは、個人が持っている自動車を旅行者が使うために、その運転者と旅行者をスマホで繋ぐサービスです。
このように、全く使わずに放置されている部屋や車などを必要な人に貸し出して一緒に使おうという動きが盛んにみられるようになってきました。利用者は自分で所有しなくても使いたいときに利用することができ、逆に空き部屋や車を持て余している人は、それを貸し出すことで収入を得ることができます。
最近では、この「借りる人」と「貸す人」を繋ぐマッチングが1つのビジネスになっています。これは、まだ始まったばかりですが、現在急速に世界的に広がっているビジネスモデルになり、こういったビジネスのことを「シェアリングエコノミー」と言います。

「民泊」という言葉がよく聞かれますが、どのくらいの人が利用しているのでしょうか?
実は「Airbnb」は、2008年にサンフランシスコにいる学生2人が、自分のシェアハウスを宿泊用に貸してあげようというところから始まりました。それが今やもう世界190ケ国、3万4千くらいの都市で使われており、その登録数は100万を超えるといわれています。

「Airbnb」のアプリを入れて、泊まりたい場所、何月何日、いつまで、こういう部屋を、というのを入力するとパッと出てくるのです。入力された情報を提供者も見ているので、この人に貸すかどうかというのを検討します。
こういった「シェアリングエコノミー」といわれるものは、まだはっきりとした定義がないため、正確な数字はわかりませんが、昨年の情報通信白書によると、2013年に約150億ドル、2025年には3,350億ドルになるだろうといわれており、急成長を遂げることが予想されます。

こういう企業は、だいたいサンフランシスコとかシリコンバレーの辺りにあります。通常、こういった企業であれば、上場して株式の価格で企業価値がわかるのですが、上場してない企業の場合はよくわからないのですけれども、
Airbnbでは1兆円とか、3兆円の企業価値があると言われており、Uberに至っては5兆円を超える規模の企業になったと言われています。まだ出来てわずか5、6年ぐらいの企業がもうすでに世界から巨額の資金調達をするというような状態になっています。

私も一度サンフランシスコでUberを使って、車を利用してみました。アプリを開けると、地図が出てきて、自分のいる場所が示され、その周りにどのくらいUberの車が走っているかというのを一目で確認することができます。
自分の現在地を確定し、周辺の車を確認すると、次は自分が行きたいところを入力します。すると、そこまで行く経路が見え、おおよその所要時間や見積金額が出てきます。その他にもドライバーの情報として、ドライバーの名前や、車の種類や特徴などが全部わかるようになっています。

価格については、距離などに合わせて決まるのですが、実際にGPSで把握されていますから、車が何時頃どこを通っているのかなど全部記録され、変に遠回りすることはできないようになっています。水知らずの人の車に乗るわけですから、海外でタクシーに乗るというと結構恐いですよね。Uberの場合は、必ずその運転手を5段階で評価するという決まりがあります。さらに、この評点が悪く運転手として適切ではないということになると、このシステムに入れないという制約があるため、運転手は良い評価を得るために必死になり、その質が担保されるシステムになっています。

しかし、タクシーとは違い、何か特別な免許を持っているというわけではなく、普通に一般の方ということになります。
日本では、営業許可が必要ですから、同じようにはいかないわけですけれども、このシェアリングエコノミーの中でやっているのは、個人の資産と個人の乗り手をマッチングするというような形で動かしているわけです。特別な免許はないけれども、この登録するときにUberは事故歴が無いか、犯罪歴が無いかということをきちんと調べて、条件をクリアした人だけを登録するというようなことをやっているそうです。その辺りが会社の努力や、国の制度により、違いは多少出てくるだろうとは思います。

では今日のまとめです。

所有するということよりも、むしろ利用するということに価値を置いて、新しいビジネスをやっていこうというときに、こういうITを使うことによって、新しいビジネスモデルができてくるというようなことがありますね。これはとっても大きな変革に繋がる可能性があるので、注目しておいた方が良いだろうと思います。

分野: パブリックマネジメント |スピーカー: 谷口博文

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