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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 日本を動かす100の行動① (アントレプレナーシップ ベンチャー論/堀 義人)

日本を動かす100の行動①

堀 義人 アントレプレナーシップ ベンチャー論

16/06/10

今回は、僕と「G1政策研究所」というところが共同で出版した『日本を動かす「100の行動」』という本について、お話しようと思います。

ことの始まりは、「G1サミット」、そして「G1政策研究所」を立ち上げたことでした。

もともと、僕はグロービスを通して人材を育成し、ベンチャーキャピタルを通して産業を創出し、出版などを通して知恵を発信し、ヒトとカネとチエの生態系をつくって創造と変革を行う、ということをやってきました。しかし、40歳の時にダボス会議に参加して愕然としたのです。どう愕然としたかというと、バブル以降、ずっと右肩下がりで日本の存在感が低下している、ということを感じたわけです。

そうした状況のなかで、人材の育成、産業創出、知恵の発信だけでは間に合わないと考えて、日本の枠組みをしっかりと考えていくようなリーダーを集めようとしたのがG1サミットです。いわゆる「日本版ダボス会議」ということで、政治家、財界、学者、官僚、NPO、文化人、スポーツ、そういった各界のリーダーを集めて、日本の方向性を議論することがこのサミットの目的でした。

具体的にどういうメンバーが集まったかというと、まず、政治家でいえば大臣クラスが8~10人集まりました。現政権では河野太郎さんや世耕弘成内閣官房副長官、林芳正さんなどです。このサミットは超党派で、今の民進党では細野豪志さん、前原誠司さん、古川元久さんが入っています。安倍晋三総理にも一度ご参加いただきました。学者では山中伸弥さん、財界では楽天の三木谷浩史さんやサイバーエージェントの藤田晋さん、DeNAの南場智子さんといった起業家リーダーの方々です。

こうした人たちが、日本を良くするために自分たちの仕事のなかで何ができるのか、そして何をすべきかを考えて議論したのがG1サミットです。

G1サミットではいろいろな意見が出ましたが、「これが今の日本にとって必要なんじゃないか」という提言をまとめたのが、『日本を動かす「100の行動」』という本です。

日本を良くするためには具体的にどうすればよいのかについて真剣に考えたいと思ったのです。ただし、僕自身は政治家ではなく、政策に関して詳しいわけではないので、知恵を持った人の意見を聞いてそれをまとめようと考えました。

ビジョンがあれば方向性が定まり、力が結集できて、明るい気持ちになります。しかし、ビジョンがないと閉塞感が漂い、力はバラバラで、方向性が見えないまま迷走することになります。だから、今こそ、日本のビジョンを描くことが必要だという思いで始めたのが『日本を動かす「100の行動」』です。

なぜ「100」なのかというと、日本のベンチャー企業ではだいたい5つの行動をしっかりと実行できれば必ず会社が成長します。大企業だと10くらいです。ならば、国家の場合は100を実行すれば良くなると考えたわけです。

なぜ「行動」なのかと言えば、「提言」では弱いからです。行動しなければ何も変わりません。そこで「100の提言」ではなく「100の行動」という名前をつけて、2011年7月から4年間かけて執筆していきました。

分野別に分けて具体的な行動を書き込んでいます。例えば「外務」「防衛」「国土交通」「金融」「厚生労働」というように省庁ごとにまとめています。

1番は「100の行動の基本理念」です。5つの基本理念として、「自由・自立・自己責任」「創造と変革による経済成長」「行政の効率化と財政再建」「教育・科学技術・文化立国」「国際社会への積極的な貢献」を挙げました。新しい行動を起こす時には、まずビジョンと理念を明確にすることが一番重要だと思っています。

2番は「国民に望むこと」です。3番、4番、5番、6番は、「政治家」「官僚」「司法」「メディア」という4つの権力の人たちに望むことになっています。

それ以降は経済産業省から始まって省庁ごとに書き進めました。最後は内閣府で、憲法改正問題に踏み込みました。そして、99番では最重要課題を5つ挙げています。最後の100番は、「実行するためには何が必要か」という行動指針を書いています。

本にまとめるのには半年以上時間がかかりましたが、実はウェブで公開した分量は、書籍にまとめたものの4倍もありました。僕が一字一句を書き、G1政策研究所の方々に様々な意見やアドバイスをいただき、事実関係や理論に関する正確さについてご教示いただきながらまとめていったのです。

書籍にまとめる際には、各項目を見開き2ページで構成しました。左上に「まとめ」、項目、ポイントを書いて、右下に図表を書き、3~4のポイントを書き込み、200ページでコンパクトに要点をまとめました。

各項目にはチェックボックスがつけてあると思っていただきたい。この本の読者と一緒に、一つひとつを分担して実行に移していくイメージです。全ての項目にチェックがついた瞬間に、日本の明るい未来が実現していることでしょう。超党派かつ民間が書いたものなので、利害関係が全くないことがポイントです。

実行していくためには、政治家の皆さんを納得させ、行動してもらい、必要に応じて法律を変えてもらう必要があるでしょう。場合によっては憲法を変えることも視野に入れて。そういった大きな行動を起こすことを民間から声を上げ、推し進めていくというプロジェクトがこの「100の行動」プロジェクトなのです。付録には「100の行動新憲法草案」という、新しい憲法の草案も掲載しています。

また、この本では、あらゆる政策課題を網羅的に、相互の関係性も押さえて俯瞰できるように整理しています。あらゆる問題は関連し合っているからです。例えば、財政問題の根幹に少子高齢化問題が入ってきたり、そこに今度はマクロ経済問題が入ってきたりします。

1つの政策を行えば全てが完了するわけではありません。全てが関連していることを前提として包括的に考える必要があります。この本は、そのためのガイドマップとしても使っていただけると思います。

今回は、僕が出版した『日本を動かす「100の行動」』という本の目的と執筆のいきさつ、構成についてお話しました。次回は、具体的にどのようなことが書かれているかを紹介しようと思います。

分野: グロービス経営大学院 |スピーカー: 堀 義人

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