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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > リサーチデザイン① (ビジネス統計/寺﨑新一郎)

リサーチデザイン①

寺﨑新一郎 ビジネス統計

16/05/31

今回は「リサーチデザイン」についてお話したいと思います。

「デザイン」という言葉を聞くと、おそらくは「見た目の美しさ」といったイメージを思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、ここでの「デザイン」はもっと広く捉えておりまして、いわゆる「プロセス」と同義です。何を主張するために、どんなデータを集めて、どのように分析すればよいか、という見取り図だと思ってください。それを「リサーチデザイン」と言っています。

たとえば、1Kや1DKのマンションの賃料がどう決まるのかというお題があるとします。リサーチデザインでは、まず仮説を作ることから始まります。家賃に影響するものにはどんな要素があるかを考えてみることです。

たとえば、「何階の部屋なのか」、「南向きかどうか」、「部屋の広さ」などの要素が思い浮かぶのではないでしょうか。私が行った調査では、専有面積、駅徒歩、築年数などが家賃に大きく影響する一方、階数やバス・トイレのタイプ、窓の向きなどは、それほど家賃に影響なかったのです。

こういった結果を導き出すまでのプロセスがリサーチデザインということになります。リサーチデザインを組むうえで、はじめに重要になってくるのが、仮説と目的をはっきりさせることです。

仮説というと、たとえば「ノートパソコンの値段は重量に反比例する」とか、「ヨットの値段は大きさに比例する」というように、「~は~だ」という形で表されることが多いです。

ちなみにこれらは仮説がその通りだったという例になります。
ノートパソコンの値段は軽いほど高く、色や大きさはあまり関係がないようです。ブランドはけっこう関係あるようですが。
また、ヨットの値段は大きいほど値段が高いです。ほとんど大きさだけで説明できてしまう。こうしたことも、データをとって検証すると、客観的に説得力をもって言えるわけです。

ただ、上でみてきたような例とは違って、「仮説がない」という場合もあります。そのようなときは、インタビュー調査を行うなどして、仮説を発見するという方法もあります。

たとえば、日本に来ている外国人観光客が、日本人があまり行かないところに殺到している、といったことを聞いたことはないでしょうか。

彼らは何らかの情報源あってそこを訪れていると考えられますが、外国人ではない我々にはその理由ついて分かりません。この場合、まず訪日外国人にインタビュー調査をおこない、仮説を導出するのが重要になります。

このように、仮説を導き出すという方法を「探索的リサーチ」といいます。これには主にインタビュー調査などが使われます。

先ほど挙げた、マンションやノートパソコンの例のように、仮説がある場合は、データを集めて、仮説を検証できるので、「検証的リサーチ」といいます。ここでは主に統計学的手法によって仮説を検証していきます。既存の理論に基づいて、仮説が構築される場合が多いです。

「仮説」というと、すごく堅い印象があるかと思いますが、仮説は身近にいろいろ転がっています。たとえば、統計データを眺めることや、普段の生活から仮説を導くこともできます。最近の海外の研究に、「大都市に住む人は、地方都市に住む人よりも歩く速さが速くなるのではないか」という仮説を検証したものがあります。この研究では、実際に速くなるということを検証できました。

このように、身近なところに仮説は転がっていることがあります。普段の生活のなかで疑問に思うことなどをメモに留めておくと、ビジネスにも役立てることができるかもしれません。

では今日のまとめです。
リサーチデザインとは、まず仮説の構築から始まり、次に、どのようなデータを、どのように収集して分析するのかという、一連の見取り図のことです。仮説がある場合は「検証的リサーチ」、ない場合は「探索的リサーチ」が用いられます。

分野: ビジネス統計 |スピーカー: 寺﨑新一郎

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