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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 宅配便サービス① (国際経営、国際物流/星野裕志)

宅配便サービス①

星野裕志 国際経営、国際物流

16/02/17

先日私がビジネススクールで担当する国際ロジスティクスの授業で、クロネコヤマトの宅急便のケースのディスカッションをしました。宅急便を筆頭とする日本の宅配便は、実にきめ細かく、信頼性の高いサービスを提供されていますが、受講生の中国やタイの学生によると、彼らの国ではそこまでの需要がないだろうとのことでした。

宅配便のような形態がこれらの国ではないということではなく、中国でもタイでも、自宅まで商品を配送してくれるサービス自体はあるものの、日本の宅配便ほどきめ細かいサービスを顧客は求めていないとの意見が聞かれました。

日本でこれだけ宅配便が定着して、時間帯指定や再送や宅配ボックスやコンビニでの引取が当たり前になると、このきめ細かさがあたりまえになっているように思います。今日と明日は、そんな宅配便の話をしたいと思います。

経済産業省の『電子商取引に関する市場調査』によると、2014年の個人を対象とするB to Cの電子商取引の市場規模は、12兆8千億円で、2020年には20兆円の規模に成長すると言われています。

もちろんそれは、日本だけではありません。昨年11月に、中国の大手のインターネットサイトのアリババが仕掛けたバーゲンセールで、11月11日の一日だけで、同社の通販が912億元、約1兆7千億円という巨額を売り上げたとの報道を聞かれた方も多いかと思います。
楽天、AMAZON、YAHOOなどのネット通販が大変な勢いで伸びていますが、店舗を持たない強みでコストが下げられるため、商品が安く販売できるとなれば、それを支える配送システムの宅配便の役割も重大です。販売者に代わって、安く、迅速に、信頼できるサービスを提供する必要があります。

ネット通販の成長が世界的な傾向だとすれば、それを支える宅配便のようなサービスもますます必要になってくるということです。そのために、ヤマト運輸は、2000年に日本とほぼ同等の宅急便サービスを台湾で開始したのを皮切りに、現在上海、シンガポール、香港、マレーシアのアジアの5拠点で宅急便を展開しています。

また佐川急便でも、2002年に上海に進出し、2012年からベトナムで宅配便サービスを開始しています。たまたまホーチミン・シティでの初日に、研究で佐川急便のホーチミン・シティの事務所を訪問させていただいたので、とても印象に残っています。従業員に日本と同じような礼儀正しさや信頼性が求められていました。

以前にもこの番組でご紹介したことが有りますが、日本の製造業は今まで高い国際競争力を持っていたのに対して、日本のサービス産業の中で、海外市場で成功している分野や企業は、それほど多くはないとお話をしました。

ヤマト運輸も佐川急便も、成果はこれからですが、ネット通販の驚異的な成長を支える配送サービスは、大きな需要があるので、成功が期待されます。ですから、これからの急成長の可能性のある分野と言えます。

日本企業の提供するサービスは、やはり地場の企業に比べても、料金が少し高いようですが、サービスの高さを武器に、海外でも受け入れられるのかどうかは、どれだけその付加価値が認められるか、ということだと思います。例えば、現地の従来の企業であれば、自宅に不在でも荷物を残していくのがあたりまえだったようですし、パッケージの破損も一般的で、配達員を自宅に入れること自体に抵抗を感じる人もいるようです。

そんな中で、日本の宅配便の担当者に求められるものは、信頼性であり、安全確実に商品を届けることであり、働く女性の多い国では、きめ細かい時間指定なども、付加価値の高いサービスです。ヤマトでは、海外でもクール宅急便のサービスも提供しています。それらが、どこまで受け入れられるかでしょう。

今日のまとめ:個人を対象とするB to Cの電子商取引、いわゆるネット通販の成長で、商品を配送する宅配便の役割は、とても重要になってきています。日本の宅配便の企業はアジアにも進出しており、世界的なネット通販の拡大で、成功が期待されています。

分野: 国際ロジスティクス 国際経営 |スピーカー: 星野裕志

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