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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 変動費と固定費の話 (管理会計、コストマネジメント/丸田起大)

変動費と固定費の話

丸田起大 管理会計、コストマネジメント

16/01/11


今回は、変動費と固定費について話します。

皆さんが働く組織で発生する様々なコストの中には、月々の金額が変動するものと固定されているものがあるかと思います。たとえば、製造業における材料費をイメージしてみましょう。景気が良くて売り上げが上がっていると生産量が増えますので、使われる材料が増えて行きます。一方で景気が悪くて売り上げが落ちていると生産量が減りますので、使われる材料が減って行きます。このように材料費は、売上高と比例して増えたり減ったりするものですので、変動費と呼ばれる性格を持っていることとなります。

次いで、人件費について考えてみましょう。一般に正社員の給料であれば、月給制になっているところが多いでしょう。景気が良くて売り上げが上がっている時に多少の残業代が増えることはあるでしょうが、売り上げに比例してすぐに給料が増えるということはまあないだろうと思います。一方で景気が悪くて売り上げが落ちている時に、売り上げに比例してすぐに給料が減るということもあまりありません。このように、月給制で雇われている正社員の人件費は売上高の増減に直接比例することなく、少なくとも短期的には固定費として扱われると考えることができます。

しかし、パートやアルバイトの人件費の場合はどうでしょうか。景気が良くて売り上げが上がっており、人手が足りない場合には、時給制でアルバイトを募り、人数や労働時間を増やすことになるでしょう。景気が悪くて売り上げが下がっている時には、人数や労働時間を減らして人件費を抑えることとなります。このようにパートやアルバイトの人件費は、売上高が増えたり減ったりするのに応じて、短期的にもかなり柔軟に調整されます。変動費としての性格が強いと言うことができるでしょう。

他、電気代のような経費はどうでしょうか。電気代は、使用する量に比例する使用料金と、電気をまったく使っていなくても支払わなければならない基本料金から成ります。電気代は、変動費の性格を持つ使用料金部分と固定費の性格を持つ基本料金部分という、性格が異なる二種類の要素から構成されているのです。

以上のように原価は、変動費に分類できるものと固定費に分類できるもの、もしくはその二つの性質を兼ね備えているものに、分類することができます。こうした考え方は、日々の生活においても活かして行くことが可能です。たとえば日々の食費は、食べれば食べるほど大きくなる以上、変動費としての性格が強いのではないかと思います。一方で家賃は、賃貸契約をしてしまえば、実際にその部屋で生活しているかどうかということは関係なく、毎月支払わなければなりません。スマートフォンの料金は、一定の範囲までの使用量に対する固定料金と、それを越えた部分に対する変動料金の二つの性格を併せ持っています。

ここで、仕事や遊びのために必要な、移動にかかるコストについて考えてみましょう。マイカーを持つべきか、レンタカーで済ませるか、意思決定をしたいとします。マイカーを持った場合、好きな車に乗りたい時にいつでも乗れるという便利さを確保できますが、毎月のローンの支払いと駐車場代、定期的な税金や車検代を支払わなければいけなくなります。つまり、長期間にわたって、固定費を抱えることとなります。一方、レンタカーで済ませる場合、乗りたい時にいつでも乗れるという便利さをある程度犠牲にする反面、乗る時だけに料金を支払えばよいこととなります。これは、移動のコストを変動費にしていることとなります。このように固定費には、生活を便利にするための権利を確保するために支払い続ける必要があるという意味がありそうです。もっとも固定費の支払いは権利を確保するだけで、その権利を活用できているかどうかということとは関係ありません。権利を活用できていない場合には、固定費を変動費に変える選択も必要かもしれません。

今日の話をまとめます。
会社や生活でかかっている様々なコストが、変動費であるか固定費であるか考えてみましょう。利益を増やしたり生活の質を高めたりするために、変動費を固定費に変えたり固定費を変動費に変えたりする必要がないか、定期的に見直すことが大事です。

分野: コストマネジメント 管理会計 |スピーカー: 丸田起大

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