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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > グロービス流リーダー基礎力10-② 3C分析を使いこなす (リーダーシップ領域/田久保 善彦)

グロービス流リーダー基礎力10-② 3C分析を使いこなす

田久保 善彦 リーダーシップ領域

16/01/08


拙著『27歳からのMBA グロービス流リーダー基礎力10』(東洋経済新報社、2015)の中身について、話をしています。この本では、35歳くらいまでのうちにリーダーとして身に付けておいていただきたい10個の力をピックアップしています。

これまでの約20年間で、8万人を越える社会人学生がグロービスへ学びに来ました。私自身、年間に1000~1500人のビジネスパーソンである学生と話す機会があります。ボリュームゾーンを成す20代後半から30代半ばの人のうちには、「初めてチームリーダーになりました」「ちょっと大きめのチームを任されました」など、いろいろな状況に置かれています。彼らと話しているうちに彼らにとって必要な能力をまとめておく必要性に気付き、この本を執筆するに至りました。巷には既に、論理的思考力や質問力など、本書と類似する本が溢れています。しかし一方で、全体像を描き出すものは現れていませんでした。本書で全体を俯瞰することで、自分が苦手とする能力や、自分の武器となる能力を把握することができます。本書をカタログのように用いて、自分が伸ばしたい能力について他の専門書を参照していただければいいなと考えています。

今回は、リーダーとして最も大切な力の一つである、自分が置かれた環境を理解する能力について話します。自分が商売しているフィールドではお客さんはどのようになっているのか、そこで戦っている競合はどういう状況にいるのか、そして自分自身の会社の強みを本当に活かせているのか、弱みが致命的な状況を作り出してはいないか。これらを理解することなしには、適切な指示を部下へ出すことも難しくなります。

そのためには、3Cをしっかりと分析できる必要があります。3Cとは、市場や顧客を表すCustomerのC,競合を表すCompetitorのC、自社を表すCompanyのCの三つのCのことです。ありがちな失敗として、市場や競合、自社に関する「事実」だけを上げ連ねて、3C整理に終わっているというものがあります。整理をするだけでは、分析とは言えません。たとえば、市場の状況が自社にとってどういう意味を持つのか、自社の強みや弱みに市場の状況がどのように影響しているのかということについて、きちんと考えなければなりません。以前にあるメーカーさんが、「うちには博士号を持っている人がたくさんいます。それが強みです。」と話していました。博士号を持っている人がお客様にとって価値のある商品をたくさん作っているのであれば、それは確かに強みとなるでしょう。しかしマニアックな研究ばかりして、顧客の価値に繋がることを提供できていなかった場合、人件費がものすごく高い集団にすぎなくなります「うちには博士号を持っている人がたくさんいます」という事実だけでは、自社の強みを説明することはできないのです。そういう人々がどういう価値を生み出していて、その結果どのようなお客さんをつかめているか、こうしたことを繋げて考えて初めて、自社の強みや弱みを理解できるようになります。

3C分析では、特に市場の分析において気を付けなければならないことがあります。「自動車市場が何%伸びています」といったデータを引っ張って来る人が多くいますが、これはマクロ的な観点に基づいたものです。それだけではなく、ミクロ的な観点も、市場の分析においては必要です。たとえば、「何十兆円だった自動車市場が%伸びました」という話と、「そこの販売代理店では、最近、何色の車が売れています」という話は、それぞれ別物です。両方をきちんとつなげてとらえて、市場や顧客の状況を議論できてはじめて、本当の意味での分析がなされたこととなります。

今日の話をまとめます。
リーダーとして必要な能力のひとつである自分が置かれた環境を理解する能力について、話しました。データを持ってきて整理するだけではなく、分析を加えて自社にとっての意味をひねり出す作業を徹底的に行うことが、重要です。

分野: リーダーシップ |スピーカー: 田久保 善彦

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