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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 起業を体験する"Startup Weekend"(その2) (産学連携マネジメント、技術移転、技術経営(MOT)、アントレプレナーシップ/高田 仁)

起業を体験する"Startup Weekend"(その2)

高田 仁 産学連携マネジメント、技術移転、技術経営(MOT)、アントレプレナーシップ

15/09/29


・前回は、世界中で行われている起業イベント、Startup Weekendについて紹介した。今回は、6月に行われたStartup Weekend Fukuokaの内容について紹介したい。

・今年は、6月19日(金)の夜〜21日(日)の夜まで、西南学院大学の会議室を借りてイベントが行われた。地元福岡を中心に大学生や若手社会人など起業家予備軍70~80名が集まった。韓国・釜山や中国からの参加者もあった。チームによっては日本語・韓国語・中国語・英語が飛び交う国際的な雰囲気が形成されていた。

・あるチームは、女性をターゲットに、所有する服やアクセサリーをシェアするビジネスを検討した。チーム・メンバーは街頭で女性にインタビューを繰り返し、「どんなシーンで洋服を借りたいか?」「どんなときに、洋服代の出費が多くて困っているか?」といった顧客の"痛み"や"ニーズ"を具体的に明らかにしようとし、結果的にインタビュー数が100人に達した。
・実際のサービス構想を具体的に煮詰めていくと、アプリ上の仮想店舗のみでサービス提供するか、試着ができる実店舗を設けるか、といった点も重要な判断ポイントとなる。あるいは、どんな洋服を対象とするか(全ての洋服が対象か?特別なカテゴリーに絞るか?)によっても、ビジネスの訴求ポイントが全く変わってくる。
・さらには、どのような媒体を通じて自分たちのサービスを知ってもらうか?というマーケティング戦略も、雑誌との提携やブロガーの活用など様々な選択肢があるなかで、チームの「価値提案(バリュー・プロポジション)」に最も合致する手法を検討する必要がある。
・そして、顧客・サービス・マーケティングやチャネル・持つべき経営資源・パートナーなどを統合的に組み合わせて、矛盾のない収益化の方法(ビジネスモデル)を構築しなければならない。
・この活動を、過去の経験や考え方、価値観の違うチーム・メンバーと議論しながら、ひとつにまとめ上げるのは相当なパワーを必要とするが、問題を乗り越えながらアイデアをひとつにまとめ上げ、審査員にプレゼンし、評価をもらうという体験的行動に価値があるのだ。
・チームによっては、お互いが家族のように和気あいあいと議論を進めるところや、逆に、途中で見解の相違を乗り越えられず、チームが分裂するという事態に至るところもある。それも貴重な経験なのだ。

・Startup Weekendに初めて参加する人には、「人前で話すのが決して得意ではない」など、実は不安を抱えている人も少なくない。しかし、54時間に集中してチームで議論と行動を重ねるなかで、自分の意見を表明する、他人の意見をきちんと聞く、自分が得意なことでチーム内で役割を果たす、逆に不得手なことは他人に任せる、意見の対立を乗り越える、等々を体験しながら、日曜の夜のパーティーの時には、金曜夜の最初に抱いていた不安が大きく払拭されていることに気づく。

・また、多様性を持ったチーム、考えすぎるよりもまず行動すること、自分が手作りで創り上げていくことのやりがいや喜び、頑張ったのにアイデアをまとめきれなかった悔しさ、試行錯誤の楽しさ、特定の個人が抱え込みすぎることの問題、言語を超えたコミュニケーションと最低限の英語力の必要性、といったことに気づく学生も多かったようだ。中には、「自分の中の何かのスイッチがONになった」という感想を述べた大学生もいた。

・日本では、「起業」はある種特別なものという考えが依然として強く、そこには、「失敗のリスク」「自分の意見を表明することの不安」「既に確立されている価値への依存」等々があり、「自分なんか、起業なんてとても・・・」と、始めから"食わず嫌い"をしている人が多い。

・Startup Weekendのような、気軽だが濃密な起業体験イベントは、起業の「食わず嫌い」を減らし、自分自身で自分の人生を切り開く意欲を持った人材の輩出に結びつく可能性がある。もっとこの地域でも活発に開催できれば良いと思う。

【今回のまとめ】
・Startup Weekendは、気軽だが濃密な起業体験イベントだ。このイベントへの参加をきっかけに、起業に対するハードルが下がり、自分自身で新しい価値を創り出す意欲を持った人材が多く生まれることを期待したい。

分野: 産学連携 |スピーカー: 高田 仁

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