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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > PPPとは? (公共政策、地域政策、産学連携/谷口博文)

PPPとは?

谷口博文 公共政策、地域政策、産学連携

15/09/14


九州大学産学連携センターに所属しております、谷口博文です。もともと財務省に長く勤めていましたが、六年前に九州大学へ移り、公共政策や地域政策について研究を進めています。また、九州PPPセンターやアントレプレナーシップ・センターのセンター長に就き、授業を受け持つなど、起業家を育てるプログラムにも従事しています。

今日はPPP(Public Private Partnership)について話します。Publicは官公を、Privateは民を、Partnershipは連携を意味しますので、PPPは官民連携事業などと訳されます。PPPの一種にPFI(Private Finance Initiative)というものがありますが、これは、公共施設の整備や公共サービスの提供を官民が一緒になって行う特定の方法を指します。公共施設の管理運営を民間に任せる指定管理者制度も、PPPに含まれます。もっともこれまでも公共施設を作る際には、お役人が自分で金槌をもって建てるのではなく、民間の建設会社に発注していました。しかしこれは、PPPとは呼ばれません。

それでは、従来の方法とPPPとではどこが違うのでしょうか。これまでは、たとえば市民体育館を作る際には、具体的な細かいところまですべて役所が決めた後で、入札にかけて、一番安く作ることができる民間の建設会社へ発注していました。当然その費用は、税金から出されています。これに対してPFIは、税金ではなく民間の資金で市民体育館を作るというものです。大きな枠組みについては役所が示しますが、具体的にどういう体育館を作ってどのように運営するのかという点については、設計会社や建設会社などから成る民間の企業グループが考えます。民間であれば、銀行からお金を借りて作ることができます。20~30年をかけて、最初の建設費や経費を体育館の運営を通して返済して行きます。その後、最終的な所有権は役所へ移ります。

このようなPFIの事業スキームは、1990年代にイギリスではじまりました。特に、海峡を越える大きな橋など、国際的なインフラ整備事業でよく利用されています。政府にはお金がないため、設計会社や建設会社、道路管理会社が出資した特別目的会社(SPC)との間で契約を結び、通行料をとる権利と引き換えに民間資金で建設(Build)してもらいます。長期契約を結び、その橋を使う車から通行料をとって運営し(Operate)、20~30年をかけて返済した後に、所有権を移転(Transfer)します。このやり方をBOTと呼び、典型的なPFI事業の一つです。

日本においても、PFIはよく行われています。1999年にPFI法が成立しました。内閣府によれば、その後2014年までの15年間で、およそ500件、4兆5000億円の事業が行われてきています。ただ道路や橋の建設は多くなく、学校や病院、大学や試験研究機関、庁舎や刑務所などが、PFIで作られています。これからも様々な事業をPPP/PFIでやっていこうと、いろいろな動きがあります。

今日の話をまとめます。
民間のノウハウや資金を活用することで行政の効率性を高める動きはNew Public Managementと呼ばれ、いろいろな方法で行われてきました。しかしながら、様々な問題も見られます。次回には、PPPが有する課題について話します。

分野: パブリックマネジメント |スピーカー: 谷口博文

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