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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > イギリスの歴史(21) スチュアート朝(3) (英文法理論、コンピュータによる英語教育/鈴木右文)

イギリスの歴史(21) スチュアート朝(3)

鈴木右文 英文法理論、コンピュータによる英語教育

15/07/08

「イギリスの歴史シリーズ」21回目の今日は、スチュアート朝の続きになります。
 今日の話に入る前に、これまでのスチュアート朝の流れをもう1度復習しておきましょう。王政復古以前の時代は、テューダー朝の後を受けてスコットランドから王様が呼ばれた時代でした。次第に議会の力が強くなり、王様ではなく議会の会派の人達が権力を握り、この国を何とかしようと共和制へと突き進みました。しかしクロムウェルが独裁を布いてしまったために反感をかい、再び王政復古が行われたというところまでお話していたかと思います。
その後二人ほど王様が続きますが、今度は「名誉革命」が起き、その後新しく議会の息のかかった王様が外国から呼ばれることになります。
 今日は再び王政復古を迎えたところからお話していきましょう。その後出てきた王様は「チャールズ2世」という人です。当時、議会の人々はイギリス国教会で支配層を固めたいと考えていました。しかし、新しく外国から呼ばれてきた王様は、イギリス国教会の一番の目の敵であるカトリックへの信仰が厚い人だったのです。そのため、後々この王様の息のかかった人が続いてしまっては困るといった力学が働き、議会としても困惑した時代だったわけです。そしてこの時代は、徐々に王様による政治から議会が政治を行う時代へと変わっていきました。議会の権力が強くなっていったわけですが、その流れを加速させたのが、「政党の始まり」です。この時代に「政党」が誕生し、王様を守っていくという側と、王様とは一線をかくして中央も地方も共に発展していこうという考え方の人達とに別れて、俗に言う「王権支持派」、「地方派」が生まれました。世界史でトーリー党とホイッグ党という政党名を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。王権支持派がトーリー党、地方派がホイッグ党になります。現代の「保守党」は、このトーリー党と呼ばれる王権支持派の流れを汲んでいると考えられています。そのため、保守党は当然今のエリザベス2世に付き従って一緒にやっていこうという立場をとっているのです。後に出てくる「労働党」の人々は、労働者を主人公と捉えていることから王政とは少し違和感があるところですが、今の労働党は王政を廃止しろと主張しているわけではありません。また、この時代のホイッグ党は後の「自由党」ということになりますが、これは政党の離合集散を繰り返す内に形としては無くなってしまいました。こうした政党の参入もあり、王様の権力が実質的に弱くなっていきました。この時代はペストの流行やロンドンでの火災など、非常にたくさんの庶民の命が失われましたことでも有名です。そのため、文化史的に見てもこの時代は大荒れの時代であったと言われています。一方、外に目を向けると、いわゆる「植民地主義」、「大航海時代」などと言われ、貿易の上で他国、特にフランスやオランダなどと張り合っていた時代でもあり、イギリスが大きくなっていった時代でもありました。
 このチャールズ2世の次には、ジェームズ2世という人が王様になりました。チャールズ2世は残念ながら世継ぎがなく、その弟のジェームズ2世という人が王様になりましたが、この人は完璧なカトリックでした。そのため、議会としては何とかしないといけないと考えているうちに「名誉革命」へと繋がっていきます。議会は、遠い血縁を辿りドイツの方に居る人を王様に立てようと企てました。それを迎えるジェームズ2世は、来るなら来てみやがれと大見得を切ったのですが、実際にドイツから新しい王様候補が攻めてくると、さっさとフランスに逃げてしまったのです。この時に一滴も血が流れなかったことから、「名誉革命」と言われています。何の犠牲も無く、いわゆるクーデターが成功したということです。その意味やその後どうなったかという話はまた次回お話したいと思っています。

 共和制の時代、議会政党の誕生により王様の権力が弱化し、「名誉革命」へと流れていった時代であること、そして政治が近代へ近づいていく流れの中にあったということについてお話しました。

分野: 異文化コミュニケーション |スピーカー: 鈴木右文

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