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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > エネルギー関連のビジネスモデルの特徴1 (産学連携マネジメント、技術移転、技術経営(MOT)、アントレプレナーシップ/高田 仁)

エネルギー関連のビジネスモデルの特徴1

高田 仁 産学連携マネジメント、技術移転、技術経営(MOT)、アントレプレナーシップ

15/06/09


・エネルギー関連のビジネスモデルの特徴、特に、燃料電池自動車が公道を走り始め、家庭にはエネファームと呼ばれる電力と熱の同時供給システムが普及し始めていることを踏まえて、水素エネルギーに重点を置いて話したい。

・そもそも、ビジネスは領域毎に特徴がある。例えば、最近は個人がスマホ向けのアプリを開発する例が増えているが、これらは一般的には参入障壁が低い。一方で、エネルギー関連は、大規模なインフラ整備や価格設定の自由度が低く、政府規制も多いため、参入障壁が高い。そこに、「水素」という新しいエネルギー源を利用するとなると、更にハードルが上がる。

・まず、エネルギー関連のビジネスの特徴を、一般的なビジネスと比較して整理してみたい。
(1)事業規模の大きさ
・サービス提供範囲が面的に広範囲に渡り、その範囲で需要があれば"あまねく"供給することが必要となる。また、エネルギー供給には物理的なインフラの整備が不可欠なので、それも含めると事業規模はより大きくなる。

(2)投資規模の大型化と長期的視点
・上記のような事業規模の特性があるため、当然ながら投資規模が大きくなる。特に、水素を利用する燃料電池などは、新たな技術開発や従来とは異なる水素供給や製造インフラを整えねばならないため、投資額は大きくなる。その結果、長期的な視点で投資回収を見込まねばならない。また、技術開発や政府規制の緩和にはそれなりに長期を要することも、長期的視点が必要な理由となる。

(3)既存サプライチェーンとの整合
・既存のエネルギー供給に関わるサプライチェーン(原料供給〜製造〜流通販売〜メンテナンス等の事業の連鎖)をゼロから構築することは非現実的なので、既存のサプライチェーンを有効利用することを考えなければならない。すなわち、既存のサプライチェーンのどこを有効に利用できるか、その整合性を考慮して事業を検討しなければならない。(例えば、燃料電池であれば、当面は都市ガスのインフラを活用して水素を製造するなど)

(4)ユニバーサル・サービス
・エネルギー関連の場合、生活に不可欠なため供給不足を生じることが許されず、サービス供給エリアにおいて、安価な同一価格・同一条件で供給することが必要となる。

(5)政府規制
・前述のユニバーサル・サービスに加えて安全性の側面等から、「安心・安全」を重視せねばならず、そのために数多くの政府規制が存在することを踏まえたビジネスでなければならない。

 米国では、以上の特徴を簡潔に、"P.S.P.(Price, Scale, Public)"と整理する専門家もいる。

次回は、以上の特徴が具体的なビジネスモデルにどのような影響を与えるかについて考えてみたい。

【今回のまとめ】
・エネルギー関連のビジネスには、(1)規模の大きさ、(2)投資の大型化と長期視点、(3)既存サプライチェーンとの整合、(4)ユニバーサル・サービス、(5)政府規制、の特徴がある。

分野: 産学連携 |スピーカー: 高田 仁

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