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地銀再編

村藤功 企業財務 M&A

15/05/15


今日は、地銀再編について話します。

地銀とは、地方銀行のことを指します。かつての大蔵省時代に、各県に一つずつは地方の面倒を見る銀行があった方がよいとの考えのもと、全国に多くの地方銀行が作られました。現在地銀は第一地銀(64)、相互銀行から転換した第2地銀(41)を含めると105行もあります。しかし大蔵省を継いだ金融庁は、地方銀行の数が多すぎるとして、最近になってその再編を唱え始めました。

まず金融庁は、都市銀行の多さを問題視しました。その結果、現在では大きな都市銀行は、みずほ銀行(興銀、富士、DKB)、三井住友銀行(住友銀行、さくら銀行)、三菱UFJ(三菱銀行、東京銀行、三和銀行、東海銀行、)の三つにまで絞られました。次いで、地方銀行の多さを問題視しました。地方銀行は存続のために、県境を超えて拡大するようになりました。九州では、肥後銀行と鹿児島銀行が一緒になって九州ファイナンシャル・グループを作ることに、昨年の11月になりました。今年の秋に共同持ち株会社として設立される予定ですが、名前を九州ファイナンシャル・グループとしたところが、一つのみそです。もし南九州ファイナンシャル・グループという名前であれば、今後、九州の他の銀行が参加することはできなくなります。九州ファイナンシャル・グループという持ち株会社の下にぶら下がる兄弟という形で、九州の各地方銀行は入りやすくなっています。これは、ふくおか銀行が2007年に発足させた福岡ファイナンシャル・グループへ福岡以外の地方銀行が参加しにくいことと比べると、面白い点です。

また、地方銀行最大の銀行である横浜銀行と東京を地盤とする東日本銀行がくっつくことで、横浜と東京の両方のエリアにわたって活動する銀行が来年の春にできる予定です。両者ともに健全な銀行で、経営を立て直すことを目的としたものではありません。同じく来年の春には、トモニHDと大正銀行も統合する予定です。トモニHDとは、徳島銀行と香川銀行が2010年に作った地域と共に、顧客と共に、共に銀行をしようとする金融持ち株会社のことです。しかし、四国の経済はいまひとつ発展しそうにないために、関西に地盤を持つ大正銀行とくっつくことを考えました。大正銀行は、土地の収益性を見極める目利き力に定評があります。大正銀行は三菱UFJの傘下に入っているため、トモニHDが三菱UFJから大正銀行を買収するかたちとなります。

三菱UFJが傘下の大正銀行を売却することには、疑問を感じる人もいるでしょう。その理由は三菱UFJがみずほ銀行と三井住友銀行とともに3メガとして、拡大する国際業務に重点を置いていることに求められます。国際業務に山のように資源を投入しなければならないために、日本国内で傘下に入れていた地方銀行を現金化し、海外へ資源を投入し始めたのです。おそらく今後も、これらのメガバンクが持っている地方銀行が売りに出され、地方銀行の再編が進んでいくものと考えられます。

今日の話をまとめます。
日本では人口減少や少子高齢化が進んでおり、銀行に預けている預金が減少していきます。また、金融緩和によって貸し出しスプレッドが縮小しています。地方銀行が儲からない状況になりつつあるため、これらが再編され、広域化する動きが加速しているのです。各地方銀行は、生き延びるためにいろいろな動きに出始めました。九州の広域銀行としては、福岡銀行グループ、西日本シティ銀行グループ、九州ファイナンシャル・グループという三つのグループができており、残る地方銀行も生き残り戦略の選択肢を検討しているところです。

分野: 財務戦略 |スピーカー: 村藤功

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