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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 福岡とベトナム② (国際経営、国際物流/星野裕志)

福岡とベトナム②

星野裕志 国際経営、国際物流

15/05/26

昨日は、福岡とベトナムの関係は、とても深いという話をしました。福岡には、ベトナム総領事館があって、直行便でとても行き易いこと、福岡県と首都ハノイが姉妹都市関係にあることや、福岡の企業がたくさんベトナムに進出しているという話でした。

私自身は、九州ベトナム友好協会のアドバザーをさせていただいていたので、不思議はないのですが、実はベトナムは福岡の重要なパートナーです。昨日に続いて、少し九州の企業のベトナムでの活動をご紹介したいと思います。

3年前に、ハノイ郊外のタンロン工業団地にあるTOTOのベトナム法人を訪問させていただきました。2002年に、アメリカや日本向けの便器や洗面台などの衛生陶器の輸出を目的に進出されたそうですが、今ではベトナムは生産基地だけではなく、市場としてのベトナムで商品が販売されているとのことでした。ベトナムではTOTO製品がとても人気です。

中国が世界の工場から市場へと言われますが、ベトナムも同じような状況になってきています。
ベトナムは、チャイナ・プラス・ワンという言い方で、製造拠点を中国に集中するリスクを回避する先として、注目されてきましたが、それだけではなく、この3年間はGDP5パーセント台の成長も続いており、購買力も高まっています。

ホーチミン・シティにあるイオンのショッピングセンターに行きましたが、ここは 昨年 ベトナム進出一号店としてオープンしたばかりです。週末だったからかベトナム人で溢れているだけでなく、日本食のお店や日本のおかしやお惣菜に列を作っていました。それも、喫茶店のコーヒー・お寿司・お好み焼き・お弁当の価格は、日本の半分か4割くらいで少しも安くはありません。ベトナム人の年間の平均所得は、昨年の調査で2,100ドルくらい、25万円とのことですから、本来とても手が届く価格ではないはずなのですが、大人気です。

JETROにお伺いした時に、どうしてあれほど日本製品が人気で、日本食を購入するのかお聞きしました。とても興味深かったのは、ベトナムのひとたちも最近は、「食の安全」に非常に注意を払われているそうで、本当はMADE IN JAPANのものを買いたいけれど、さすがに高いので、MADE BY JAPANESEで日本の企業が製造したものなら安心だし、それが無理ならばSOLD BY JAPANESEで日本の企業が販売しているものなら安心できると人気があるとのことでした。そのように思われているのはとてもありがたいことです。

食といえば、4月に出張した際には、冷凍たこやきで有名な八ちゃん堂のベトナム法人を訪問して、お話をお伺いしました。この会社は、ホーチミン・シティの港に近いタントゥアン輸出加工区というところにあります。ここは、24年前にベトナムで初めて設置された輸出加工区で、生産された製品を海外に輸出することで、事業に関わる税金の減免措置がとられています。八ちゃん堂は、ベトナムで収穫された焼きナスを冷凍して日本に輸出して、ホテルや外食産業を中心に販売されています。もともと本社のある瀬高町周辺で、博多ナスの生産をされていたのが、収穫の不安定性からベトナムに目をつけられたそうです。

この会社がベトナムに進出されたのは、1996年ですから、まだこの輸出加工区ができて4年目の時期であり、ベトナム政府がよく日本語で「刷新」と訳される「ドイモイ政策」に基づいて、計画経済から市場経済への転換を図ろうとしてから10年弱であり、とても早い時期に進出したことになります。八ちゃん堂のベトナム進出は、九州の企業の中でも先駆的な存在といえますし、とても面白い取り組みです。

ベトナムはこれからの成長が非常に楽しみな国です。ベトナムに行くと、本当に町中に躍動感を感じるのですが、街中にバイクが溢れているものの、状況は相当に変化していました。最初にベトナムに行ったのは20年くらい前ですが、その頃は一台のバイクに家族ぐるみ4−5人が乗っていることが常識で、ただただそのへんを夜にドライブをしていることに驚いていました。今はそんな極端な乗り方はほとんどなくて、一人か二人が乗っているだけでした。その分車が多くなっているようです。それも中古車ではなく、日本国内と変わらずきれいな車が多く、高層ビルも大幅に増加しており、何よりも購買力が大きくなっていることが変化です。

年間可処分所得が5千ドルから3万千ドルといわれる中間所得層は、ベトナムの人口約9千万人の三分の一の3,500万人です。それが、5年後の2020年には5千万人に増加するそうです。その中で、「日本のもの」への信頼は、大きな追い風であり、まだまだ日本企業にも福岡の企業にも、ビジネス・チャンスがあるということになります。


今日のまとめ:着実な成長を続けるベトナムは、カントリー・リスクも低く、購買力も大きくなっています。生産拠点としてだけではなく市場としてのベトナムも、これから魅力だと思います。

分野: 国際ロジスティクス 国際経営 |スピーカー: 星野裕志

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