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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 中国の拡大 (企業財務 M&A/村藤功)

中国の拡大

村藤功 企業財務 M&A

15/04/29


今日は、中国について話します。

中国が勢力をどんどん拡大し、AIIBという投資銀行を新たに作ろうとしています。これにヨーロッパ諸国を含めた50数か国が参加する一方で、アメリカと日本が設立時には入らないことになりました。日本は、AIIBにヨーロッパ諸国が入ることを想定しておらず、これまでのアジア開発銀行でやって行こうと考えていました。ところが3月にイギリスが、続いてドイツやフランス、イタリアが参加を表明し、気が付けばヨーロッパの17か国を含む57か国が設立メンバーとなりました。最近では新聞やテレビでも、なぜ日本が参加しなかったのかという点について、連日報道がなされています。

これまで中国は、欧米や日本からの投資を受けて、国内開発を進めていました。その結果、中国は世界の工場となりました。最近では世界の市場になったのです。お金を貯め続けてきた中国は、それらのお金を中国国内だけではなく海外で使おう、アジアでインフラを建設しようという話になりました。内陸部を通る陸のシルクロードの整備だけに限らず、南方に展開した海のシルクロードをも作ろうとしています。そうしたインフラ建設のためには現在のアジア開発銀行だけでは不十分と考えて、AIIBを設け、資金調達をしようとしているのです。もともと既存のアジア開発銀行だけでは、アジアのインフラ建設はできませんでした。AIIBのような組織が、必要だったのです。そうした現実を正面から認めたイギリスをはじめとするヨーロッパ諸国が次々と乗っかって、いつの間にかアメリカと日本が仲間外れになりました。

私は、日本の参加も時間の問題であると考えています。そもそも日本企業はアジアのインフラ建設に参加したくて仕方がありません。先日にインドネシアで開かれたバンドン会議では、安倍総理が習近平主席より日本の参加を促されました。今後アメリカが参加することになれば、日本も加わることになるでしょう。

AIIBを中国が主導して設立することから明らかなように、中国の力はますます増しています。中国のGDPは、今や日本の2倍を超えています。南シナ海で揉めていたはずの中国とベトナムは、この前、海のシルクロード構想で合意しました。ベトナムのグエン・フー・チョン共産党書記長は、ベトナムやシンガポールを経由する海のシルクロードの発展のために、中国と協力するつもりです。このように中国は、あらゆる方面で発展を続けています。

中国が海外でこうした行動を起こす背景には、内政を抑えたという事実があります。習近平主席は、倹約令を出して腐敗との戦いを始めるなど、様々な行動を起こしました。当初は江沢民や胡錦濤などの長老たちの言うことを聞かざるを得ず自由に動けないのではないかと言われていましたが、江沢民の部下である周永康という石油業界の親分を攻撃したり、胡錦濤の弟子のようなものである令計画を抑えたりして、長老たちが物言えない状況を作り上げました。そして満を持して、国外へ進出しつつあるのです。

実質経済成長においては、2005年から2011年まで8%で推移していたのに対して、2012年から2014年には7.5%に落ちました。今年のファーストクォーターは7%となっており、今年の経済成長を7%前後に設定しています。このように若干の減速が見られますが、日本からしてみれば7%でも大変な成長です。このまま行けば、アメリカを超えることとなります。

今日の話をまとめます。
中国の習近平主席は、長老支配を脱して、国内の支配力を強めています。国外においては、二大超大国のひとつとしてアメリカとの関係を強化する一方で、AIIBというアジアインフラ投資銀行を設立し、中国からヨーロッパへ至る陸海のシルクロードを建設することで、中国の影響力を広げて行こうとしています。

分野: 財務戦略 |スピーカー: 村藤功

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