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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > クラウドファンディング『FAAVO』による新しい地域活性化(その1) (産学連携マネジメント、技術移転、技術経営(MOT)、アントレプレナーシップ/高田 仁)

クラウドファンディング『FAAVO』による新しい地域活性化(その1)

高田 仁 産学連携マネジメント、技術移転、技術経営(MOT)、アントレプレナーシップ

15/04/02

・「地域創生」が、アベノミクスのキーワードだ。これまで、地方の若者は高校や大学を出ると首都圏など大都会に流出する。そのため地方では高齢者が取り残され、高齢化が進むとともに産業の活性化も進まない。公的サービスの提供が困難な限界集落も増加している。日本全体の人口が減少に向かう中、元岩手県知事の増田寛也氏が示した「地方消滅」というセンセーショナルなキーワードが注目を集めたのも記憶に新しい。(氏によると、このままでは896の自治体が消滅する可能性があるとのこと)
・一方で、地方を出た若者は、都会で何年も過ごしていると、田舎の良さを再認識する。最近では、都会の若者が農業に関心を持ち始めたり、インターネット環境さえあればどこでも仕事ができるwebデザイナーやソフトウェアエンジニアが、敢えて田舎暮らしを選択するケースも増えつつある。
・しかし、都会で生活する人の多くは、せいぜい盆正月に実家に戻って同級生たちを顔を合わせるくらいしか、地元との接点はないのが普通だ。地元が大好きで、何かきっかけがあれば地元の活性化のために"手伝い"をしても良いと考える人は少なくないのだが、問題なのは、地元で何が起こっているか、そこにどんな"手伝い"が求められているのかを知る術が無い、ということだ。
・この問題に対して、宮崎県出身の斉藤さんという方が中心になって立ち上げたクラウドファンディング『FAAVO(ファーボ)』が注目を集めている。今回は、このFAAVOの活動を紹介しながら、クラウドファンディングによる地域活性化の可能性について考えてみたい。

・クラウドファンディングとは、文字通りクラウド(=群衆)によるファンディング(=資金調達)ということで、近年、世界的に注目を集めている。日本では、東日本大震災で被災した地域や企業が再建の資金を集めるために活用され、注目されるようになった。2014年では、日本全体で14〜15億円ほどがクラウドファンディングによって集められているとのことである。
・通常、何らかの事業を始めようと思ったら、(1)自己資金、(2)借り入れ、(3)出資、といった方法で資金を準備する。安定した収益が見込めそうな事業であれば、金融機関から資金を借り入れるというスキームを選択できるし、リスクはあるが成長が見込める有望ベンチャーの場合は、ベンチャーキャピタルなどから投資を受けることも選択肢に入る。
・しかしながら、世の中には、金融機関から借り入れることも出来ず、投資家から出資を受けるほどでもない、という事業は多く存在する。
・そこで、「何かをやりたい!」と声を上げた人に対して、共感した人々(=クラウド)が少しづつ資金を提供し、一定額が集まったらプロジェクトをスタートさせる、というクラウドファンディングの手法が注目され、広がっているのだ。
・クラウドファンディングには、(1)寄付型、(2)金融型、(3)購入型、の3タイプがあると言われている。「寄付型」は文字通り少額の寄附を大人数から集め、寄付者にはリターンを返す義務がないという古典的な方法だ。「金融型」は、融資や投資を少額で行うものだが、投資家保護の観点からどうしてもチェックが厳しくなり、ハードルが高い。
・そこで注目されているのが、「購入型」のタイプだ。これは、プロジェクトに共感した人たちが、商品やサービスの料金前払いという形で少額を拠出する。例えば、酒蔵再建であれば、集めた資金で作られた酒が自宅に届いたり、あるいはイベント開催であれば、イベントチケットが優先的に配布されたりする。
・今回紹介するFAAVOは、この「購入型」に該当する。地元の活性化につながるような活動をしたい人たちは、FAAVOのウェブサイトでプロジェクトを提案・発信する。予め目標額を提示しておき、全国に散らばっている地元出身者が資金提供(料金前払い)で応援する。無事目標額に達したらプロジェクトはスタートし、例えば完成した製品が資金提供者に郵送されてくる。

・次回は、このFAAVOの活動について、具体的に紹介したい。

【今回のまとめ】
・新しい資金調達手法として、クラウドファンディングが注目を集めている。不特定多数の資金提供者を得ることで、プロジェクトを立ち上げるハードルが大きく下がり、新たな動きが生まれている。

分野: 産学連携 |スピーカー: 高田 仁

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