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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 日本の防衛 (企業財務 M&A/村藤功)

日本の防衛

村藤功 企業財務 M&A

15/02/17


今日は日本の防衛について話します。

2015年度の防衛予算は、GDPの1%程度であると言われています。これまで3年連続で増加しており、過去最大の4兆9800億円になる見通しです。仮想敵国がソ連から中国へ変わってきていて、また、中国と尖閣で揉めていることもあって、海の守りを強化しようとしています。たとえば海上保安庁の予算を5割増しにし、中国の潜水艦を見つけるための哨戒ヘリや哨戒機を配備しようとしています。さらには、尖閣諸島が占拠された時の奪還作戦に備えて、オスプレイ5機や水陸両用車30両を購入することを考えています。

ありがたいことに最近、日本と中国の政府間における海空連絡メカニズムが遂に合意にいたりました。これは、政府間に戦争する気がないにも関わらず現場の船や戦闘機が勝手に戦いを始めてしまった場合に、相互に連絡を取り合う仕組みです。尖閣問題のために交渉が止まっていましたが、先日のトップ会談でこの話が持ち上がり、今年の夏から運用する予定になりました。

一方で、日本では安倍総理が国家安全保障会議や特定秘密法を作り、集団的自衛権行使の動きが進んでいます。集団的自衛権に関しては実際に法律ができあがらないといまひとつ意味がわかりませんが、最近、周辺事態法が問題となっています。これは、自衛隊が活動する地域を日本の周辺に限定する法律です。自民党はこの法律を廃止して、存立事態(日本に対する急迫不正の侵害があって、必要最小限の実力行使をするほかない事態)であれば自衛隊を動かせるという武力攻撃事態対処法を作った上で、支援協力活動法という恒久法をかたちにしようとしています。この法律があれば、自衛隊を日本周辺に限らない地域へ派遣できるようになります。これまでは海外に自衛隊を派遣する場合、国会で議論を重ねた上で、特別措置法を毎回作っていました。しかし恒久法があれば、そうした経過をたどることなく、世界中どこにおいても自衛隊が支援活動や協力活動を行うことができるようになるのです。なお公明党は、今の周辺事態法のままでよいと主張しています。

また、情報を集めるために国家安全保障会議(NSC)が、情報漏洩を防ぐために特定秘密法が、それぞれ成立しました。昨年の12月に特定秘密法ができる前には、47万件の秘密情報が色々なところに散らばっていました。特定秘密法によって年末に第一回の秘密指定が行われましたが、そこでは10機関382件が対象となりました。その内訳を見ると、暗号情報や自衛隊の潜水艦、航空機などの装備関連情報、自衛隊の行動情報が多く見られます。これらはいずれも、秘密に指定されても国民が納得するようなものです。国民からの非難を避けるために無難な情報をまずは指定したのではないかという疑惑が、ないわけでもありません。

また、内閣サイバーセキュリティーセンター(NISC)の規模を今年中に100人くらいにして、中国や北朝鮮によるサイバー攻撃に対抗しようとしています。

今日の話をまとめます。
安倍総理は現在、国家安全保障会議や特定秘密法を成立させ、集団的自衛権行使容認の閣議決定を行ったり、防衛力を強化する法整備を行ったりしています。そうした中で様々な問題が出てきていますが、特に、自衛隊がどこまで行くのか、という点が大きく取り上げられています。日本周辺のみなのか、存立事態であればどこでも遠くへ行くのかといったことが、議論の最大の焦点となっているのです。

分野: 財務戦略 |スピーカー: 村藤功

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