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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 沖縄国際物流ハブ① (国際経営、国際物流/星野裕志)

沖縄国際物流ハブ①

星野裕志 国際経営、国際物流

15/01/01

ハブ&スポーク・システムという貨物の配送方法については、以前にもこの番組でご紹介してきましたが、覚えていらっしゃいますか。まず簡単に概要を復習すると、自転車の車輪の形をイメージしてください。自転車の車輪は、中心にある車軸=ハブと金属のスポークと車輪からできています。ちょうどこのような形で、貨物を輸送する仕組みです。41年前にフェデックスの創業者でありCEOのフレデリック・スミス氏が、テネシー州のメンフィスに構築しました。

今では世界の多くの航空会社が、路線の中心にハブといわれる拠点空港を置き、そこを中心に放射状に広がるネットワークを構築しています。ハブとハブの間は輸送力のある大型の航空機で貨物を輸送し、ハブから繋がるスポークの部分には、需要に応じて大型から、中型、小型の航空機や場合によってはトラックを接続することで、効率的で柔軟性のあるシステムといえます。

今では、世界のほとんどの航空会社や海運会社やトラックなどの物流会社もこの方式を採用しています。これは貨物の輸送だけではなく、一般的な旅客の輸送でも同様です。例えば、福岡空港から一旦成田空港や最近では羽田空港まで行って、飛行機を乗り換えて、ヨーロッパやアメリカの都市に行くことを考えれば、ハブが成田や羽田空港、スポークが福岡と成田・羽田間のフライトということになります。

最近はこうしたハブでの乗り換えを基本とするネットワーク形と言われる航空会社に対して、直行便を主体の航空会社が注目されてきています。例えばアメリカのサウスウエスト航空やLCCの航空会社です。とは言いながら、多くの目的地をカバーしながら、旅客や貨物を効率的に輸送するとなると、ハブ&スポーク・システムは、非常に有効なシステムと言えます。
その典型的なモデルが、10月に5周年を迎えた全日空の沖縄国際物流ハブです。
10月末に、九州経済連合会の主催された「沖縄国際物流ハブと企業のアジア展開」というセミナーに参加をさせていただいたので、今日と明日の2回で、沖縄国際物流ハブについて解説をさせていただきます。

まずなぜ成田や関空ではなく、那覇空港がネットワークの中心のハブになるのかということです。これは沖縄の那覇を東アジアの貨物輸送のネットワークの中心と捉えると、戦略的なロケーションと言えるからです。成田や羽田や関空は、主に日本全国からの旅客輸送のネットワークの中心と考えるのに対して、那覇は貨物でしかも東アジアを対象としているということになります。日本国内の主要空港やソウル、上海、台北、香港、上海、広州、青島、バンコクといった主要都市が、ほぼ那覇空港を中心に、2時間から4時間で結ぶことが可能です。

その那覇空港に目をつけたのが、全日空です。この会社は、従来から旅客の輸送が中心で、ボーイング747ジャンボといった大型の貨物専用機を運航していませんでした。そこで、中型のボーイング767を中心に運航しながら、那覇空港を拠点に日本を含むアジアにネットワークを広げることを考えたのです。全日空と沖縄県の間で国際貨物拠点を那覇に作ることに合意して、5年前の2009年にこの沖縄国際物流ハブがスタートしました。

もう20年くらい前になりますが、世界のハブ&スポーク・システムの元祖であるアメリカテネシー州のメンフィスにあるフェデックスのスーパー・ハブを見学に行ったことがあります。昼間はそれほど混雑する空港ではないのですが、ここは夜の顔は一変します。夜中の12時前後になると全米の都市を飛び立ったフェデックスの航空機が、貨物を満載してメンフィス空港に続々着陸してきます。その貨物が、このハブ空港で積み替えられて、また全米に世界に飛び立っていることになります。それはまさに壮観でした。それと同じことが、全日空によって那覇で行われていることになります。

路線の中心にハブといわれる拠点を置き、そこを中心に放射状に広がるネットワークを使って、貨物や旅客を輸送する仕組みをハブ&スポーク・システムといいます。航空輸送では、成田空港や関西空港、最近では羽田空港が、日本の航空輸送のハブ空港として知られていますが、もうひとつのハブである那覇空港の沖縄国際物流ハブをご紹介しました。明日は、そのハブを使って何ができるのかをお話しします。

分野: 国際ロジスティクス |スピーカー: 星野裕志

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