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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 株式投資 (経済予測、経済事情、日本経済、経済学/塚崎公義)

株式投資

塚崎公義 経済予測、経済事情、日本経済、経済学

15/01/05

日本では、株式投資はバクチだと思って手を出さない人が多いようですが、株式投資はインフレに強いので、重要な資産運用の柱にすべきだと思います。資産をすべて現金や預金で持つと、インフレになった時に資産が目減りしてしまうので、株を持たないのはリスクなのです。つまり、持つもリスク、持たざるもリスクなので、分散投資としてある程度持っておこう、というわけです。
ただ、老後の資金を運用するに際しては、なるべくリスクを小さくして堅実にいくことが必要です。まず、心構えとして、価格より価値を大切にしましょう。会社の内容が何も変わっていないのに、株価が上下する事がありますが、これに乗って儲けようとするのは、投機というかバクチに近いものがあります。「皆が買うだろうから値上がりするだろう」と予想して先回りして買う、といった事はやめましょう。価格は人々の思惑で動きますから、これを予想するのは困難です。時として、値上がりが続いて人々が強気になっている時に自分も強気になり、「もっと上がるから早く買おう」などと思うのが人情ですが、後から考えるとそうした時に買った株は高値掴みになっている事が多いのです。
一方、価値に着目した投資は堅実なものです。そもそも株式会社とは、株主と銀行から資金を調達して労働力を雇って価値を生み出そうというものですから、そうして生み出された価値を配当の形で受け取ったり、事業が拡大して利益が増えていく事により株価も上昇すると期待したりするのが価値に着目した投資です。
価値に着目した投資をすれば、株価を毎日眺める必要はありません。投資した会社が順調に業績を上げているか、成長しているかを見ていれば良いのです。そして、一度投資したら長期に持ちましょう。短期間で売り買いすると、どうしても価値ではなく価格で勝負することになってしまうからです。
価格の変化で儲けようとしない、というだけでは不十分で、価格の変化に巻き込まれて損をするリスクも避けたいところです。退職金が出た日がたまたま株価が一番高い日だったとして、その日に大量の株を買ったら、株式投資で儲ける事は難しいでしょう。従って、退職金が出たら、5年か10年か時間をかけて、毎年少しずつ株を買っていきましょう。そうすれば、高い時にも安い時にも少しずつ株を買う事が出来るので、タイミング的に不運だったという事がなくなるのです。
もっとも、淡々と毎年少しずつ買っていくというのではつまらない、という方もいるでしょうから、そういう方には「安いと思う時には多く買い、高いと思う時には買わない」ということをお勧めします。では、高いか安いかを見分けるのはどうするのでしょうか。
株価が割高か割安かを見分ける目安の一つはPERと呼ばれる値です。これは、株価が一株あたり利益の何倍か、という割り算をした結果です。銘柄によって異なりますが、市場を平均したPERは、14倍と20倍の間で動く事が多いので、20倍より高い時は割高、14倍より低い時は割安だと考えて良いでしょう。もっとも、リーマン・ショック直後のように企業の利益が極端に少ない場合には、PERは目安にならないので、注意が必要です。
株価を判断する今一つの目安はPBRと呼ばれる値です。これは、株価が一株あたり純資産の何倍か、という割り算をした結果です。PBRは、1倍と2倍の間で推移することが多いので、2倍以上ならば割高、1倍以下ならば割安、と考えて良いでしょう。
次に、銘柄選びについてですが、これも運の要素を避けようと思ったら、なるべく幅広い銘柄を少しずつ買う事をお勧めします。投資の世界では、すべての卵を一つの籠に入れてはいけない、という格言があります。二つの籠に分けておけば、片方を落としても片方は助かるから、という事のようです。株式投資で言えば、たとえば3つの銘柄を買っておけば、三つとも下がる可能性は小さいでしょう。二つが下がっても一つが上がれば大した被害ではないでしょう。だから分散投資が大切なのだ、という事です。
多くの銘柄を持っていればよい、というものでもないので、注意が必要です。たとえば輸出関連企業の株ばかり持っていると、ドル安円高になった時に全部が一斉に値下がりしてしまうリスクがあるので、そうしたリスクは避けるように気を付けてください。
もっとも、株式投資は銘柄を選ぶのが大変ですし、一つの銘柄の最低投資金額が比較的大きいので、かなり資金がないと分散投資は難しいでしょう。そこで、初心者にお勧めなのが、投資信託です。これは、大勢から少しずつ資金を集めて、それをファンドマネージャーと呼ばれるプロがまとめて運用する、というものです。これならば、銘柄を選ぶ必要もないですし、多くの銘柄に少しずつ投資をすることが可能です。
ただ、投資信託は、手数料が高いのが難点です。そこで、投資信託の中で比較的手数料の安いETFというものをお勧めします。これは、投資信託が普通の株式と同じように市場で売買できる、というものです。

まとめ:株式投資は、インフレへの備えになるので、資産運用の柱の一つです。多くの銘柄に分散して投資すること、一度に買わずに少しずつ買うことが大切です。初心者にはETFが便利でしょう。

分野: 景気予測 |スピーカー: 塚崎公義

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