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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 解釈レベル理論(Construal Level Theory) (マーケティング/岩下仁)

解釈レベル理論(Construal Level Theory)

岩下仁 マーケティング

14/12/11

今日は、最近マーケティングの世界でも話題になっている「解釈レベル理論」についてお話したいと思います。

「解釈レベル理論」というのは、人間は出来事やイベント、モノなどに対する心理的な距離が遠いほど、抽象度的に考え、心理的な距離が近いほど具体的なレベルで考えるという理論になります。つまり、その物や出来事に対する「心理的な距離」がポイントになるということです

「心理的な距離」といっても様々なものがあり、ある目標に対しての時間的な距離というのもその1つです。例えば、テストまで遠いとかテスト前日だとか、これは時間的な距離が短い課題ということになります。
つまり、テストが1ヶ月後にあると思った時と、明日テストだという時とではその考え方が変わってくるということです。その他にも、人間関係における心理的距離もあります。例えば親友や家族というのは心理的な距離が近いですよね。ただ一方で、友だちといっても、1年に1回年賀状でしかやり取りしない人もいます。そういう人は心理的な距離が遠いと言えますね。そうすると、彼らに対しては、提供するプレゼントとかそういった物が変わってくるというのがこの「解釈レベル理論」というものになります。

一番簡単な例として「マリッジブルー」というのがあります。実はこれは、この「解釈レベル理論」で説明できるのです。

これまで「解釈レベル理論」について、「心理的距離」をキーワードにして説明してきましたが、マリッジブルーをこの理論に当てはめて考えてみると、結婚式までの距離が遠いか近いかで具体的に考えるか、抽象的に考えるかというのが変わってくるということになります。

例えば、プロポーズして結婚式場を決める、となると結婚式までの日取りは半年後~1年後と心理的な距離は非常に遠いと言えます。

そうすると、「解釈レベル理論」で考えてみると、物事に対して抽象的に物事を考えるわけです。つまり、結婚できるって幸せだよねとか、こんな結婚式にしたいななど、夢が膨らみます。おそらく、具体的に何するかといった問題ではなく、どこか漠然と、モヤッと結婚に対して考えることになります。

しかし、結婚式の1ヶ月ぐらい前になると、心理的距離が狭まるわけです。そうするとどのようなことを考えるようになるでしょうか。

費用はどのくらいで収まるだろうかとか、結婚してきちんとやっていけるだろうかとか。しっかりとした段取りや席順といったより具体的かつ複雑な状況に陥りますよね。このように、心理的距離が近くなることによって、より具体的かつ複雑に考えるようになり、不安に陥って、結局、結婚式が近づいてくるとマリッジブルーになるということなのです。

このように、マリッジブルーは「解釈レベル理論」という心理学的な理論で説明することが可能なのです。この他にも、商売の売買などこの「解釈レベル理論」で説明することができ、マーケティングにつながってくるのです。

では、旅行会社を例にとって考えてみましょう。
旅行の日程がまだ先の状態では、お客さんに提供する情報と言うのは、だいたいどの辺に行くとか、どういうエリアでいいかという単純かつ抽象的な情報でいいわけです。ただ気を付けないといけないのが旅行に行きますと決まり、出発まで一週間と差し迫った場合には、保険の話であるとか、現地に到着した後にどうするかといったより具体的かつ複雑な情報をお客さんに提供し、ケアする必要があるということです。
旅行が近づいてきたら旅行会社の人は細かい事にきちんとフォローし、お客さんが不安に陥らないようにケアをしないといけないということなのですね。

これは心理学ではもちろん重要な理論なのですが、マーケティングの分野、その中でも特に消費者行動という分野においても、非常に研究が進められている理論になります。

こういう消費者心理を知っておくと、売る側としてはどのように心のケアをしていったらいいのか、どういう情報を提供していったらいいのかということに繋がっていくということです。

今日は「解釈レベル理論」についてご説明しました。ポイントとしては、「心理的距離の近さと遠さ」が挙げられます。これによって消費者が求めるものが変わってくるということです。

分野: マーケティング |スピーカー: 岩下仁

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