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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 社会ネットワークと経営学(その1:ブローカーの便益) (経営学(マクロ組織論)/閔廷媛)

社会ネットワークと経営学(その1:ブローカーの便益)

閔廷媛 経営学(マクロ組織論)

14/11/13

•社会ネットワークの研究分野では、他人とのつながり網で、どういうポジションをとるかにより、我々の行動とパフォーマンスが決まる、という。良く知られている理論として、構造的空隙理論(structural hole theory)がある。理論の提唱者であるシカゴ大学のRonald Burt教授は、直接なつながりを持たない二つのアクターの間で仲介役割を果たすアクターをブローカー(broker)と称し、人間関係や企業間の取引関係ネットワークにおいて、ブローカーのポジションを取る個人や企業は、高いパフォーマンスを得ると主張した。

•実証研究例
Burtは、社内従業員間のアドバイス・ネットワークにおいて、ブローカーのポジションを取る従業員は、昇進が早く、高い給料をもらっていることを明らかにした。また、企業間のアライアンス・ネットワークにおいて、ブローカーのポジションを取っている企業であるほど、よりサバイバルに有利であり(Koput & Powell, 2000)、新しい取引先をよく見つける(Stuartなど,2007)ことが明らかになった。

•なぜ、ブローカーは有利になるのか?
ブローカーの便益には2つのメカニズムが存在する。1つは、ブローカーは、ネットワーク内で流れている色んな情報にアクセスすることができ、何の情報を誰が持っているかなどに関する知識も持っている。さらに、その情報が、他者には共有されていないため、誰よりも早く、効率的に、多様な機会に恵まれることが可能になる。もう一つは、交渉力に関する便益である。ブローカーは、仲介をしている2つのアクターの間で、両者の情報フローを操作することができるため、他者の依存を得ることが可能であり、他者に対してパワーを持つ。

•実務に生かすことはできないか?
ブローカーはネットワーク中でコミュニケーションを活発化させると言われる。例えば、社内で営業グループと研究開発グループ間のコミュニケーション・ギャップが問題になると言われるが、両グループでのブローカーに業務上のつながりを持たせるだけで、両グループの全員を繋げなくても、多様な情報交換が可能となる。したがって、ブローカーの便益を主張する学者たちは、皆が繋がりを持つネットワーク(閉鎖型ネットワーク)よりも、ブローカーが多く存在するネットワーク(オープンネットワーク)が、コミュニケーションが活発であり、高いパフォーマンスを出すという。
企業が提携先を選ぶ際に、ブローカーのポジションを取っている他社を提携先として選ぶと、ブローカーが持つ多様な情報に効果的にアクセスすることができる。実際に、ZaheerとBell(2005)の研究では、研究開発提携ネットワーク上で、ブローカーを占める他社と提携を組むだけで、新しい技術や情報、資源へのアクセスが可能となり、革新的な研究成果を出す傾向があることを証明した。

分野: 組織マネジメント |スピーカー: 閔廷媛

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