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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 退職金の運用 (経済予測、経済事情、日本経済、経済学/塚崎公義)

退職金の運用

塚崎公義 経済予測、経済事情、日本経済、経済学

14/11/05

まとめ:退職金の運用は、「長生きして、その間にインフレになっても困らないように」という事を最優先に考えましょう。借金を返した後は、退職金で生活して、年金の受取をなるべく我慢しましょう。老後の資産は、円とドルと株式で3分の1ずつ持ちましょう。

  今回は、一番基本的な退職金の運用方法について御話します。退職金は、今まで手にした事のない金額なので、どう運用しようか戸惑ってしまう人も多いようですが、まずは今日の御話を出発点として、落ち着いて計画を建てて下さい。
退職金が出たら、最初にする事は、借金の返済です。借金の金利は預金の金利よりも遥かに高いですから、借金を抱えたまま、退職金を銀行に預けておくのは勿体ないです。退職金が出る前でも、老後のために貯金をしている人は、貯金を下ろして借金を返すようにしましょう。もっとも、貯金を全部おろしてしまうと、いざという時に困りますから、手元に数百万円は持っておきましょう。
退職金の次の使い道は、生活費です。年金を受け取るのを出来るだけ我慢して、退職金を使って生活するのです。
年金は、基本的には65歳から支給されますが、年金を受け取り始める年齢は、60歳と70歳の間で選ぶ事ができます。当然ながら、早くから受け取れば、毎月の受け取り金額は減ってしまいます。少しでも受け取り始めるのを待てば、待っただけ支給金額が多くなり、それが一生続きます。
  年金は、死ぬまでもらえますし、インフレになれば受取額も増えて行きます。老後で一番心配なのは、長生きをしている間にインフレになって蓄えが底を突いてしまう事ですが、年金はそうしたリスクに対する備えとして、大変心強い存在です。少しでも毎月の受取額が増えるように、頑張りたいものです。
ただし、本当に手元の資金がゼロになってから年金を受け取るというのは危険すぎます。手元資金が数百万円になったら、年金を受取りはじめましょう。それ以上手元資金が減ってしまうと、何かあった時に困りますし、何もなければ葬式代として、それくらいは残しておきたいからです。
  では、老後も持っているべき数百万円は、どうすれば良いでしょうか。銀行に預金しておくのが最も安全だと思っている方も多いと思いますが、銀行預金はインフレが来た時に目減りしてしまいます。日銀が毎年2%のインフレを目指しているわけですから、全部を銀行預金にしておくのは危険です。
  そこで、数百万円を、銀行預金などで持つ部分、株式で持つ部分、外貨で持つ部分に三等分しましょう。具体的には、株式で持つ部分は投資信託で持ちます。投資信託で持つのは、一つの銘柄の株式で持っているよりも、色々な株式に少しずつ投資できる投資信託の方が、リスク分散が可能だからです。リスク分散というのは、どれか一つが暴落しても、色々な物を持っていれば、資産全体としては大きな被害を受けずに済むという考え方です。
  もっとも、投資信託の難点は、手数料が高いことです。そこで、ETFという金融商品をお勧めします。ETFというのは、投資信託ではあるのですが、株式と同じように売買されているもので、簡単で便利で手数料が安いのです。
外貨は、具体的には米ドルのMMFと外国株のETFで持つ事をお勧めしますが、とりあえずドル預金でも何でも外貨で持つと考えていただければ結構です。少子高齢化で貿易収支の赤字が膨らんで行けば、ドル高円安になる可能性が高いので、将来に備えてドルを持っておこう、というわけです。このあたりの事は、後日改めてゆっくり御話します。
投資信託や外貨を買う際に重要な事は、一度に買わずに、時間をかけて少しずつ買うという事です。一度に買ってしまうと、「たまたまその時が一番高かった」といった事があり得るからです。少しずつ買えば、高い時も安い時も買うことになるので、運の要素が減り、堅実な資金運用が出来ることになるのです。
  なお、皆様の中には、少子高齢化だから、将来は年金がもらえなくなる、と考えている人も多いでしょう。私はそうは思いませんが、ひとそれぞれですから、そう考える人には別のアドバイスをしましょう。年金が受け取れなくなると思うのならば、年金は60歳から受け取りましょう。受け取れる間に、少しでも受け取っておいた方が得ですから。それからもう一つ。ドルを買いましょう。政府が破産したり年金が払えなくなったりするような国では、銀行に貯金しても危ないですし、日本企業の株を買っても危ないです。一方で、外国人が日本にある財産を売ってドルに換えて本国に持ち帰るようになるでしょう。そうなれば、ドルが高くなるはずです。つまり、少子高齢化のせいで年金が受け取れないと考えている人は、出来るだけ早く年金を受け取って、それをドルに換えておくべきなのです。繰り返しますが、私は死ぬまで年金に頼ろうと思っていますので、年金の受け取りを70歳まで待ちますが、人それぞれ色々な考え方がありますから。

分野: 景気予測 |スピーカー: 塚崎公義

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