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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > Comfort Zone から抜け出すために (戦略思考/荒木博行)

Comfort Zone から抜け出すために

荒木博行 戦略思考

14/11/07


今回は、ビジネスパーソンが成長するためのキーワードの一つとして、コンフォートゾーン(Comfort Zone)という概念についてお話します。コンフォートゾーンは、文字通り「居心地のいい場所」という意味です。結論を先に言えば、居心地のいい場所に居続けると成長しません。

私たちがビジネスをして行く上では、三つのゾーンがあると言われています。一つ目が、今申し上げたコンフォートゾーン、二つ目がラーニングゾーン、そして三つ目がパニックゾーンと言われるものです。これらは、元GEのノエル・ティシーさんによって整理されたコンセプトです。

一つずつ、見て行きましょう。コンフォートゾーンにあっては、自分が今持っているスキルセットで手の内に諸事を収めることができ、あまり汗をかく必要がありません。むしろ、皆にちやほやされたり、尊敬されたりすることもあるでしょう。他方、ラーニングゾーンは、コンフォートゾーンから一歩出たところに広がっています。要するに、未知の領域です。自分の今までのスキルセットがあまり通用しないため、冷や汗をかいて、色々なことを探していかなければなりません。そしてパニックゾーンは、ラーニングゾーンよりさらに出たとところに位置します。今までのスキルセットが通用しないばかりか、何が起きているのかもよくわかりません。完全な自分のコントロール外の世界で、ややもすると精神的な不調をきたしかねないゾーンです。

この3つの領域のうち、私たちビジネスパーソンが成長していくためには、ラーニングゾーンに身を置いた方がよいと考えられています。コンフォートゾーンでは成長しにくいということは、皆さん、感覚的にわかるものと思います。新しいスキルセットが必要とされないばかりか、自分の目と鼻の利くところで諸事を片づけることができてしまうためです。一方でパニックゾーンでも、ポジティブな学びを得ることはできません。ストレスのために胃が痛くなって精神的に病んでしまうなど、生産的な学習を生まない環境であるためです。そこで、これら二つのゾーンの中間であるラーニングゾーンが、学習のためには最適なのです。

ここで最も大事なのは、自分が今どのゾーンにいるのか、的確に診断することです。その際には、結局は相対的な比較をもって自分のことを評価することになります。そこでは、自分が持っているあるべき姿、あるいは、過去の自分、あるいは他人、の三者と、現在の自分を比較します。これらと比べて、今自分がコンフォートゾーンにいるのかどうか、判断していくのです。しかし、あるべき自分のバーが低かったり、過去にそれなりの体験をしていなかったり、周りのメンバーにあまり恵まれていなかったりすると、「それなりに汗をかいているから」という理由で自分がラーニングゾーンにいる安易に決めつけてしまいがちです。しかし、チャレンジをし続けている人や、自分のスキルセットをゼロにしながら頑張っている人がすぐ側にいると、「自分はコンフォートゾーンにいるかも知れない」と考えることになるでしょう。そんな時に「自分はラーニングゾーンにいる」と言ったところで、周囲からは「あるべき自分の姿が単に低いだけでしょ」と言われてしまうこともあります。つまり、どういう環境に身を置くかということが、重要なのです。

三つのモデルの理解自体はそんなに難しいことではありませんし、コンフォートゾーンから抜け出すことの重要性についても、成長を志すビジネスパーソンであれば皆考えることでしょう。ところが自分がいるゾーンを冷静に評価することが、やはり難しくあります。「自分はもうパニック状態なので、今、パニックゾーンにいます」と言う人がありますが、他の人と比べてはじめて、「自分は実はあまり汗をかいていませんでした。コンフォートゾーンに実はいたようです」と話すことがあります。こうして現状を把握してようやく、コンフォートゾーンから一歩踏み出すにはという話につながっていくのです。

分野: グロービス経営大学院 |スピーカー: 荒木博行

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