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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 博多港の経済効果① (国際経営、国際物流/星野裕志)

博多港の経済効果①

星野裕志 国際経営、国際物流

14/10/14

人口150万都市の福岡にはさまざまな顔がありますが、港湾都市という特徴も非常に大きいと思います。福岡市は、「アジアのゲートウエイ」という呼び方をされますが、それは博多港が福岡空港とともに、アジアの物流と人流の結節点と考えられているからです。

昨年は一年間で、約180万人が博多港を利用しました。内訳はクルーズ船や韓国との間の高速船やフェリーの乗客を中心とする外国航路の63万人と離島航路などの国内航路の111万人です。昨年は、近隣諸国との政治的な緊張関係と韓国でのフェリーに事故から、180万人に留まりましたが、200万人を超えた年もあります。それでも、外国人旅客数は、日本国内の港湾でトップです。さらに貨物で言えば、神戸港よりも西の港では、貿易額もコンテナの取扱量でもトップです。

博多港があるということが、福岡市の魅力を高めているのは間違いないことですが、経済的にはどの程度寄与しているだろうかということを今日と明日で考えてみたいと思います。昨年一年間かけて福岡市港湾局のみなさんと一緒に、福岡市にとっての博多港の経済波及効果をまとめましたが、先日市議会でもその内容が承認されたようですので、その報告になります。

まず経済波及効果という考え方を説明したいと思います。例えば、九州の企業が、海外や国内に向けて博多港から貨物を出荷することを考えてみてください。そのためには、トラックや船の運賃を含めた輸送費が発生しますし、倉庫も利用するでしょう。また海運・陸運の企業は、輸送用の船舶やトラックの燃料の調達や修理や貨物の積み下ろしなどの荷役などで、地元で生産活動を誘発します。これを一時波及効果といいます。
それに加えて、これらの関連産業の社員の給料によって、市内で商品やサービスを購入することで、更に別の産業の活動が活性化することを二次波及効果といいます。つまり、貨物輸送に関わる直接的な効果と関連産業によって生じる副次的な効果を合わせたものが経済波及効果です。

それでは、その福岡市経済にとって、博多港を通じた様々な活動がどの程度のインパクトを持っているのかと考えると、2013年度の市内の総生産額は、6兆7千億円でしたが、その内の1兆9千億円が博多港の経済波及効果です。これは、全体の28.3パーセントになります。また雇用の面で見ると、約96万人の市内従業者数に占める割合は、28.7パーセントで、27万3千人にもなるようです。

先ほど経済波及効果という考え方を説明しましたが、もちろん直接的に港湾地区で働くとか港湾・物流関係の産業に直接的に従事するだけではなく、生産活動としての農林水産や製造業、観光やサービスなどの間接的な業務に従事する人を含めると、市内で働く人の4人に1人に影響があるということになります。

本当にそんなに多いのかと思われるのではないかと思いますが、阪神淡路大震災以前の調査で、神戸市の雇用創出効果は約45パーセントだった記憶があります。神戸市は、福岡以上に港湾、貿易や観光やサービスに従事する人が多く、以前はもっと多かったと思いますし、そう思うと福岡市の28.7パーセントも納得できます。

最後に税収効果を見てみると、2013年の福岡市の税収2,686億円のうちの28.3パーセントの759億円が、博多港の存在によって生み出されていることになるようです。税収も4分の1、雇用創出も4人に1人、そして経済波及効果もほぼ4分の1になるわけですから、博多港の存在は非常に大きいと思いませんか。

今日のまとめです。博多港からの商品の出荷に関わる貨物輸送や物流業務に関わる直接的な活動と、これらの関連産業の社員の給料から商品やサービスを購入することで、更に別の産業の生産活動が誘発することを合わせて、港湾の経済波及効果と呼びます。福岡市にとって、博多港があることの意義を経済的な側面から考えてみました。

分野: 国際ロジスティクス 国際経営 |スピーカー: 星野裕志

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