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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 博多港の経済効果② (国際経営、国際物流/星野裕志)

博多港の経済効果②

星野裕志 国際経営、国際物流

14/10/15

昨日は、港湾の経済波及効果という考え方をご紹介し、市内の総生産額に占める割合、雇用創出効果、税収効果のそれぞれにおいて、福岡市経済の約4分の1を占めることから、博多港の存在は福岡市の経済にとって非常に大きいとお話しました。

日本が海外に天然資源から食料まで多くを依存する中で、重量ベースでは全体の99.8パーセントの貨物が船舶で輸送されているので、港湾の役割が重要なのは当然ですが、博多港は九州で最大はもちろんのこと神戸港以西で最も貨物の取扱量の大きい港ですから大変重要ということになります。今日は少し具体的に、どのような経済活動によって、福岡市に貢献しているのかをお話ししたいと思います。

まず身近なところで、クルーズ船の博多港寄港を考えてみます。これも最近の近隣諸国との緊張関係で、昨年の博多港の寄港回数は外国航路と国内を合わせて、38回に留まりましたが、一昨年の2012年は112回で、国内の港の寄港回数では突出していました。

福岡市では、4年前に外国航路のクルーズ船で福岡に寄港した乗客の一人当たりの消費額を3万3千円と発表していました。3年前の調査では、少し増えて、一隻あたりの経済効果は4,400万円、一人当たりの消費額は4万4千円だったそうです。

朝下船して、夕方に乗船するまでの限られた時間に、観光や食事や買物をするので、時間は限られていますが、食事の他におみやげとして福岡で化粧品、健康食品や家電品を市内で、平均4万4千円購入されたことになります。最近のクルーズ船は、一隻で定員が3,800人を超えるという巨大な船も珍しくないですから、経済波及効果はとても大きいと言えます。
福岡市では、今から8年後の2022年に外国航路のクルーズ船が年間で250回博多港に寄港し、120万人の乗客が福岡で過ごすことを想定していますが、そうなるとクルーズ船だけの経済波及効果でも、年間320億円になります。このクルーズ船の寄港に伴って、港湾、観光だけではなく、さまざまな分野で生産活動が拡大し、また雇用創出も期待できます。

次に、コンテナ船の寄港について考えてみたいと思います。コンテナ船というのは様々な生活必需品である食料や製品をコンテナに入れて輸送する船ですが、昨年は87万TEUのコンテナが博多港で積み下ろしされました。TEUという単位は、長さ20フィート=6メートルの小型コンテナに換算したコンテナの個数です。

クルーズ船と同様に、コンテナ船も大型化しており、このような船舶が博多港に入港することで、船自体の寄港に伴う作業、貨物の積み下ろし、ターミナルでの作業、倉庫での保管など、トラックでの移動など多くの業務が発生します。

5,000TEUを積載するコンテナ船一隻が、博多港に一回寄港することで、その経済波及効果は1億4,400万円になります。先ほどお話したように、昨年の博多港での取扱量の87万TEUでしたが、クルーズ船と同様に8年後の2022年には130万TEUに、増加することが期待されています。そうなると博多港でコンテナを取り扱うことの経済波及効果は、年間2千億円にもなります。

今回の調査では、福岡市で消費される衣類や食料品の36パーセント、家具の28パーセントが博多港を経由していることがわかりました。博多港から海外に自動車やタイヤや半導体が輸出されているように、輸出産業にとって港は不可欠ですが、私たちの生活にとっても、博多港の存在は大きいことがわかります。

今日のまとめです。福岡市の財政や経済活動と大きく貢献する博多港の経済波及効果について、具体的なクルーズ船の寄港やコンテナ船の寄港によるコンテナの扱いの観点から説明しました。港があることが、様々な経済活動を産み出して、さらにそれが雇用の創出や税収に繋がっているということになります。


分野: 国際ロジスティクス 国際経営 |スピーカー: 星野裕志

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