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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > イギリスの歴史(17):チューダー朝(4) (英文法理論、コンピュータによる英語教育/鈴木右文)

イギリスの歴史(17):チューダー朝(4)

鈴木右文 英文法理論、コンピュータによる英語教育

14/10/07

「イギリスの歴史シリーズ」をお送りしていますが、17回目の今日は「テューダー朝」の4回目になります。
歴史は近代に近づくほど教科書でも詳しくなりますし、非常に面白いところでもあります。

「テューダー朝」というのは、イギリスという国がヨーロッパの中の小さな国から一目おかれる大きな国へと育っていった時代だという話は既にお話していますが、「テューダー朝」の中でもヘンリー8世のように色々とやり残してしまった王様もいたわけです。

「エリザベス1世」は、「終わりよければ全てよし」という感じで、最後のテューダー朝を締めてくれた人になります。いわゆる「国家を経営感覚で運営した人」と言えるかもしれません。ビジネスマンなども非常に見るべき所がある人だと思います。この方の功績としては、とにかくイギリスを戦乱から切り離したという点にありました。当時、様々なところからつつかれつつも、まがりなりにもイギリス国中はなんとか戦乱を免れていました。そうした時代の中でこそ、イギリスの中では文芸が栄えるというのが通り相場で、有名なのはこの1つ後の時代、「ヴィクトリア女王の時代(19世紀)」になります。「チャールズ=ディケンズ」など偉い人が出てきたわけですけれど、今回のテーマになっているエリザベス1世の時代もその1つで、専門用語では「エリザベス朝文学の時代」などと言われます。中でも一番有名なのは「シェイクスピア」です。イギリスで二大芸家というと、この時代の「シェイクスピア」と、ヴィクトリア朝時代の「ディケンズ」のこの2人が通り相場になります。そうした良い時代を作ってくれたわけなのですが、今日は私から見たエリザベス1世の功績を3つ程お話してみたいと思います。

1つは、どこかで聞いたような言葉ですけれども『増税無き財政再建』です。

これは、我々近代の人間であれば当たり前に行っていることですが、国の財政をきちんと組み立てて家運営をまともに行ったというものになります。
まずヘンリー8世が戦争でお金をかなり使ったので、その埋め合わせとして自ら身を削るということで、王室領、王室の持っている土地をかなり処分したのです。それだけではなく、「稼ぐ」ということにも力を入れました。この時代は「大航海時代」であり、貿易を上手くすればうま味が出るという時代だったため、これにかなり力を入れていました。それでよく海賊の誰かとアバンチュールがあったのではないかというような噂も色々と残っているわけなのですが、詳しいことは別番組に譲りたいと思います。そして「大航海時代」というのは、オランダと張り合っているのです。オランダは世界を股に掛けていましたので、競争が予算を生んだということもあるでしょう。そして「借入金を画的に国家財産の中に組み込む」というようなことも(初めてなのかどうかわかりませんが)エリザベス1世の取り組みとして特徴的だったと言えます。このように、「金が足りないから庶民からとってくる」という安易な発想をせずに何が出来るかということを追求した人でした。

続いて2つ目の特徴として、『福祉政策』が挙げられます。この福祉政策は、第二次世界大戦後に戦争に飽き飽きして疲弊した人達が福祉を求めて労働党が勝ち、そこで行われた「ゆりかごから墓場まで」という政策、これの原点になったとも言われているものです。細かい説明は別の機会に譲りますが、1つ象徴的なのが、『貧民救助法』です。この時代の王様はやりたい放題やって庶民の事など知るかという王様が多かったのだろうと思うのですが、「貧しい人は法律で手をさしのべなければならない」という考え方を持った人でした。「国の成り立ちは一般庶民がしっかりしていないとだめ」という形で、イギリスでは議会を世界でもいち早く立ち上げるなど、こうした現代の民主主義に繋がる考え方が早くから出ていた国であったことに感心することしきりです。この頃の日本はいったい何をやっていたのでしょう。

背景としては、貧しくなったのには平和な時代になったため人口が増えたということがあります。テューダー朝の歴史の中でも約2倍に人口が増えていると言われます。それでもせいぜい総人口は400万人くらいですので、今とは1桁違うわけですが、それで食い扶持が多くなったために貧しい人が増えたという背景があるわけです。それをなんとかしようとしたわけですね。

最後の3つ目の特徴として、この方は「孤独の中で敵に囲まれた中を生き伸びた人だ」ということが挙げられます。少しドラマチックな話になりますが、まず国としても周りの国々から囲まれて、そして政敵にも囲まれてという形だったわけです。それで彼女はおそらく、私の想像ですが、この権力争いの中だと自分が結婚して子供をもうけると必ず血みどろの争いになるなと思ったのではないかと思います。彼女は結婚をしませんでした。「私は国家と結婚した」という有名な言葉がありますが、かっこいいですね。私もなにか他のものについて言ってみたいなと思いますけれども、奥さんごめんなさい。敵だらけというのは、スコットランドとフランスに挟まれていて、両側から警戒の目で見られていたのは間違いないのですが、ヘンリー8世がローマ法王から破門されたわけですので、彼女自身も破門されているのです。そのためローマカトリックとは仲が悪かったのです。そうするとカトリックを宗としたスペイン、アイルランドなどとも仲が悪いという話になるのです。そしてその後釜を狙う人間達が周囲に多数いるといったようにエリザベス1世は陰謀の中に渦巻いた人であり、大変な時代でした。

初めてといったら他の人に怒られるかもしれませんが、「近代的政策で国家を運営する王様」というのがイギリスでまともに初めて現れたと言えるのではないかということで今日の内容をまとめたいと思います。

分野: 異文化コミュニケーション |スピーカー: 鈴木右文

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