QT PRO モーニングビジネススクール

QT PRO
モーニングビジネススクールWeb版

FM FUKUOKAで放送中「QT PRO モーニングビジネススクール」オンエア内容をWeb版でご覧いただけます。
ポッドキャスティングやブログで毎日のオンエア内容をチェック!

PODCASTING RSSで登録 PODCASTING iTunesで登録 電子書籍で記事を読もう! EPUB

ブログ&ポッドキャスト詳細

QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 知覚コントラスト (マーケティング/岩下仁)

知覚コントラスト

岩下仁 マーケティング

14/09/29


今日は「知覚コントラスト」ということに関してお話したいと思います。

「知覚コントラスト」とは普段聞き慣れない言葉だと思いますが、トランナーとペティという研究者が行った実験を例にお話を進めていきたいと思います。

まず、架空のデパートをイメージしてください。1つめのデパートは「スミス」というデパート。2つめが、「ブランズ」です。

皆さんはこの「ブランズ」の社員だとします。すると自分のデパートに関して良いイメージをお客さんに抱いて欲しいわけです。
この時に、「自社のデパートに関しての情報をどういうふうに与えると良いか」ということを、例をとってお話をしたいと思います。

簡単に研究結果をご紹介すると、ブランズのデパートに関しての情報を直接与えるよりも、何らかのスミスの情報を与えた方が、ブランズに関しての好意的なプラスのイメージを消費者に与えることが出来たと言われています。

ただここで「カギ」になるポイントがあります。この、「事前に与えるこのスミスデパートの情報の与え方」によって、「ブランズ(自社)のイメージ」が良くなったり悪くなったりするわけです。

ここでみなさんにクイズです。
では、スミスの情報をどういうふうに与えるといいでしょうか。
選択肢を2つ挙げるので、みなさん考えてみてください。

1つ目が、「競合他社であるスミスに関するたくさんの情報を与える」というものです。
2つ目は、「競合他社であるスミスに関しての情報をちょこっとだけ与えた後に、ブランズの情報を与える」というものです。ここでのポイントは、「ブランズ(自社)の情報は同じである」というところにあります。

ではその後一体どちらの方が「ブランズ(自社)のイメージ」が良くなるでしょうか。

実は、後者が正解になります。
研究結果によると、1つめのパターン、すなわち「スミスの紹介メッセージが非常に多いパターン」というのは、ブランズ(自社)に対してのメッセージというのも何か信憑性に欠けていて、ブランズに対しての好感度が低くなってしまいました。しかし、2のパターン、すなわち「事前に競合他社の情報を少し与えた後に、ブランズ(自社)の情報をしっかりと与える」場合には、自社の好感度を高くしたのです。

そのため、何か自分が伝えたいものがある場合には、その前にはあえて違う情報を少し与えてあげた後に本題に入るとすると、本題に対してのイメージが良くなるということが研究で示されているのです。

では、今日のテーマに戻りますが、冒頭でご紹介した「知覚コントラスト」というもの、これまさに「コントラスト」、「対照」なわけです。対照を提示してあげて、その対照と比較させる。ただその対照の与え方を、たくさんの情報を与えるのではなく、与えた後に本題に入るという手法をとることで本題が効果的になるというものになります。

では、これをビジネスで取り入れるとどうなるでしょう。
例えば仮に皆さんが洋服のデパートで販売のお仕事をされていたとします。その時にお客さんが来たとします。みなさんはこの女性に、非常に合いそうな服をもう見つけているわけです。店員さんですからね。どういうふうに売ると良くなると思いますか?
要するに、今のこの「知覚コントラスト」の実験をベースに、どういうふうに自分のビジネスで活かすかということを考えていただきたいのです。

洋服屋さんに行って店員さんに自分に合いそうな服を見つけて貰った、という経験のある方が多いのではないかと思います。そうした時に店員さんがあえて、幾つか候補を提示して私たちはそこから選びますよね。実は、ご本人は意識されてないかもしれないですけども、このコントラストの効果を利用して、自分の買いたい方に導いてるっていう事が多々あるのでないかな、というふうに思います。

最初に持ってこられた時に、「うーん、合わなくはないけど...」と言う時に「じゃあこれはどうですか?」と言われ最後に持ってこられたのが、「ああ、ぴったり」と買ってしまうことはないでしょうか。これが「知覚コントラスト」を利用した販売の答えになります。

今回ご紹介したのは洋服でしたが、その他にも様々なケースにあてはまります。化粧品もそうですし、男性であればネクタイ、靴などそういったものを買う時にも同様です。カテゴリは問わない訳です。

今日は「知覚コントラスト」ということで、「本題に入る前に少し類似した情報というものを与えてあげると、本題の効果がより優れたものになる」という心理的な効果のお話でした。

分野: マーケティング |スピーカー: 岩下仁

トップページに戻る

  • RADIKO.JP
  • ビビックスマホ