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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 中小企業の競争力(その1:収益力の二分化) (産学連携マネジメント、技術移転、技術経営(MOT)、アントレプレナーシップ/高田 仁)

中小企業の競争力(その1:収益力の二分化)

高田 仁 産学連携マネジメント、技術移転、技術経営(MOT)、アントレプレナーシップ

14/09/22

・中小企業白書によると、中小企業の収益力が二分化している。そこで、公益財団法人中小企業研究センターという組織が、継続的に高収益を上げ続けている中小企業14社の詳細調査を行っている。
・そこでは、高収益を上げ続ける企業の特徴として、「選択と集中」「新市場への参入」「ITの活用」のポイントが特徴だという。

・ひとつめの「選択と集中」では、いたずらに規模を追求せず、収益性を重視する点がポイントだ。パタンとしては、「ニッチ分野への特化」が当てはまる。ニッチ分野は、市場規模が小さく大手企業が参入したがらない。ただし、競合の中小企業に参入されない参入障壁は必要だ。調査の結果、具体的な参入障壁として、「圧倒的な技術力」「徹底した多品種少量生産」が多かった。
・この参入障壁を確固たるものとするためには、大量生産による規模の拡大ではなく、独自の技術力を持ちながら、規模や内容が変動する受注へ対応することが重要となる。大量生産を志向すると、徐々に生産設備が大きくなり、その結果、会社の目標が「顧客ニーズへの対応」から「工場の稼働率向上」へといつの間にかすり替わってしまうことも少なくない。従って、闇雲な規模の追求ではなく、設備も従業員も、顧客ニーズへの対応力を重視した配置とすることが必要なのだ。

・ふたつめの「新市場への参入」だが、調査の結果から、「ニッチ市場の選択」「高成長市場の選択」「模倣困難な分野への進出」が重要なことが明らかとなった。「ニッチ市場の選択」は先に説明した通り。
・「高成長市場の選択」は、重要な判断だ。製品にはライフサイクルがある。「萌芽期」→「成長期」→「成熟期」→「衰退期」だ。このうち、「萌芽期」は、顧客自身が新しい製品カテゴリのことをよく理解できないので、顧客の啓発やプロモーションが重要であり、効率が悪い。加えて、流通経路も確保できていないことが多い。そのような市場に対しては、経営資源が小さい中小企業はそもそも不利なのだ。従って、市場全体が拡大している「成長期」のほうが参入しやすい。ただし、ここでは競合企業も参入してくるので、「どうやって一度捕まえた顧客をリピーターにするか」が重要になる。自社しか持ち得ない独自技術やサービス、顧客ニーズへのきめ細かい対応などが重要になる。

・最後の「ITの活用」は、自社内の業務効率化だけではなく、近年は顧客への付加価値提供が重要となっている。調査事例では、例えば、製品販売だけでなくメンテナンス情報をwebを通じて顧客に提供したり、部品を使った製造ノウハウまで細かくwebで提供するなどして、顧客に提供する価値を高めているという。

・最後に、同調査で明らかとなったのが、前述の「成功戦略」を支える視点として、「優位性(強み)」「人材」「組織風土」が挙げられている。特に興味深いのが「人材」と「組織風土」だ。「人材」について、高収益企業では、規模は小さいながらもコンスタントに採用し、社内人材の新陳代謝が起こっているという。また、「組織風土」については、若手に権限を委譲し、従業員が自主的・積極的に動いているという特徴を持つ。失敗を恐れずチャレンジさせる風土を持つか否かが重要なのだ。

【今回のまとめ】
・中小企業の収益力が二分化している。今後は、自社が参入すべきニッチ市場を見極め、そこで勝つための適切な事業戦略を描き、社員の挑戦を促す風土を形成出来るか否かが、成否のカギを握る。

分野: 産学連携 |スピーカー: 高田 仁

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