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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > ウクライナ (企業財務 M&A/村藤功)

ウクライナ

村藤功 企業財務 M&A

14/09/17


今回は、ウクライナについてお話します。
ロシアのような巨大な国がアメリカやヨーロッパとトラブルを起こすと、長引くものです。当初、クリミアのロシア編入の話が起きた際には、アメリカがぶつぶつと言いつつも落ち着くように思えました。しかし、ウクライナ東部の人たちが自分たちもウクライナから独立してロシアに併合してもらいたいと言い出しました。そこで国民投票を実施しましたが、それは不正なものでした。親ロ派の人たちが投票箱の周りにいて、反対派の人たちに投票をさせなかったり、一人で50票も100票も投票したりといった按配です。そもそもウクライナ東部には、クリミアほどにたくさんのロシア人がいるわけではなかったのです。

そうした不正な選挙にもとづいて、ドネツクとルガンスクはウクライナから独立し、人民共和国の創設を宣言しました。さらにその後、両者は統合され、一つの人民共和国となりました。ウクライナのポロシェンコ大統領は、「クリミアの独立も認めないが、ドネツクとルガンスクは本当にけしからん」と話しています。実はドネツクとルガンスクには、ロシアに併合されたことに不満を持つウクライナ人が結構います。そうしたウクライナ人の意向を無視して、親ロ派がいろいろな施設を占領し始めたため、ウクライナとウクライナ東部の親ロ派の間で内戦が起こりました。現状、この内戦が続いている状態です。ロシアのプーチン大統領は、この事態について、「ウクライナの中の親ロ派が勝手にやっているだけでロシアには直接の関係はない」と話していましたが、どうもロシアとウクライナの国境辺りが怪しいのです。ロシア人がウクライナへ行って戦争に参加していたり、ロシアの軍備がウクライナにわたって親ロ派に使われたりしています。

こうした状況に対してアメリカやEU、NATOなどが怒っている最中に、マレーシア機が撃墜されました。7月に、親ロ派がウクライナの戦闘機と誤ってマレーシア機を撃墜してしまったのです。亡くなった295人の搭乗客のうち、2/3がオランダ人でした。ウクライナ政府は、高度1万メートル以上であれば安全なので通ってもよい旨を話していました。しかしどうも、親ロ派が、高度3万メートルまで飛行機を打ち落とせるミサイルをロシアからゲットしていたようなのです。そのため、その辺りを飛行していた民間機である今回のマレーシア機を打ち落とすことになったのです。これにはさすがに、親ロ派もプーチン大統領も驚いたものと思います。その後、オランダや国際機関が調査へ赴きましたが、親ロ派が邪魔をして調査をさせませんでした。このように、ウクライナとウクライナ東部の親ロ派だけの戦いかと思われていましたが、事態は悪化の一途をたどっています。一度、プーチン大統領とポロシェンコ大統領の間で停戦合意がなされました。その際には、停戦し、お互いの人質を交換するという話に至ったのです。しかし、親ロ派はいまだに攻撃を完全に止めていないようです。ウクライナはそうした戦闘をも停止させるように伝えていますが、なかなかやみそうにありません。

そもそも、ウクライナ東部の親ロ派は、国民投票によってウクライナから独立したため今回の件にもはやウクライナは関係ないと考えています。彼らはまた、ウクライナ東部がロシアの一部となることを望んでいますが、ウクライナはそれに対して反対しています。ウクライナ側は、東部にある程度の地方権限を認めることはできるものの、独立やロシア編入については許さないと話しています。先の停戦合意では、ドネツクとルガンスクをどのようにするのかということについてはまったく話に盛り込まれていませんでした。ポロシェンコ大統領は、未だにクリミアの独立とロシアへの併合を許さないとしています。しかし、ロシアがクリミアを返すことはなさそうです。

今日の話をまとめます。
クリミアに続いて、ウクライナ東部でも問題が生じています。ウクライナ東部のドネツクとルガンスクで、親ロ派とウクライナ政府が戦い続けているのです。ポロシェンコ大統領とプーチン大統領の間で停戦の合意がなされましたが、今後のウクライナ東部の処遇については未だ十分に話し合われていません。停戦へ至るのは時間の問題でしょうが、どのような形で決着するのか不明です。アメリカとヨーロッパがロシアへ対して制裁をしていますが、ここで軍事介入をすると第三次世界大戦を生じさせかねません。もし冷戦が始まれば、ドイツでは軍事費が上がり、徴兵制が復活するかもしれないので、フランスなども含めてEUは早期の解決を望んでいます。

分野: 財務戦略 |スピーカー: 村藤功

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