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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 人生における役割 (リーダーシップ領域/田久保 善彦)

人生における役割

田久保 善彦 リーダーシップ領域

14/09/15


前回は、キャリアを考えることは人生そのものを考えることであるという話をしました。日本人はしばしば、キャリアと聞くと、どの会社で働くのかといったことのみをイメージします。しかし本来は、キャリアは馬車の轍を意味することからもわかるように、人生そのものを指しています。したがってキャリアを考える際には、会社に限らずに、多角的に検討する必要があるのです。

キャリアを考えるもっとも典型的な機会は、学校卒業後の就職を意識し始める時に訪れます。その際には、自分を棚卸しして、いろいろと思考することになります。その後就職してしばらくすると、労働の対価として仕事をする仕事人としての自分の役割について考えることがあります。また、ある程度齢を重ねると、両親が高齢化することで介護などのさまざまな問題を意識し、改めて自分が両親の子供なんだと気付くタイミングがでてきます。ほかにも、結婚するかしないかは別にして、誰かのパートナーであることを意識する機会も多くあるでしょう。そのパートナーの仕事観如何によって、自身の仕事が影響を受けることもあります。たとえばパートナーが海外へ転勤になった場合には、自身のキャリアについて考え直さざるを得ません。こうしたことをイメージしないままに結婚すると、いざそういう状況になった際に揉めることになります。また、何かのタイミングで自身が親となれば、子供のことについても考えていかなければなりません。さらには、仕事人ではなく社会人としてのファクターも多く存在します。たとえば、地域コミュニティーとの関わりがそうです。子供がいれば、子供の活動に関わる親としての時間を捻出することとなります。これらはいずれも、自分の生き方を規定するファクターとして、人生において必ずといっていいほどに生ずる課題であるといえるでしょう。自分自身の人生を考える際には、仕事人としての自分、誰かのパートナーとしての自分、誰かの子供としての自分、誰かの親としての自分、会社以外の社会と関わる者としての自分という、五つの役割を意識する必要があるのです。

例えば、会社人以外の自身の側面をキャリアに含めて考えている人が、果たしてどれほどいるのでしょうか。女性の場合は、妊娠・出産がある以上、必然的に意識せざるを得ない機会が多くあります。しかし男性の場合は、そうした意識を持たないまま自身の仕事のことだけを考えがちです。そうして、様々な事態が生じた時にはじめて、「そんなこと考えてもなかった」、「想定をしていませんでした」などと言いながら、思い悩むのです。日本の教育の中ではこうしたキャリアについて教える機会がなかったがために、本当に大きな問題に直面した時に私たちはあたふたとしてしまいます。したがって、あらかじめ自身のキャリアについて正面から向き合っていく必要があるのではないでしょうか。

実はキャリアに関わる事柄は、考えても結論が出ない問題であることが結構あります。そのために、考えることそのものを放棄する人も多くいます。しかし一回しかない人生ですので、自分自身できちんと向き合い、自分自身で責任を持つためにも、思考することから逃げないことが大事なのではないでしょうか。物事は、放置していて勝手によくなることは基本的にはありません。事態をきちんと捉えたうえで、どのようにしたいかを考え、自分の意思で決めていくことがとても重要だと、私は思うのです。

今日の話をまとめます。
自分のキャリアを考える際には、仕事人としての自分、誰かのパートナーとしての自分、誰かの子供としての自分、誰かの親としての自分、会社以外の社会と関わる者としての自分という、五つの側面から検討することで、幅広い思考が可能となります。自分がこれからどのように生きていくのか、自分はどういう存在でありたいのかといった点を、様々に考え直してみてください。考えること自体が苦しいものとなるかもわかりませんが、一度しかない自分の人生を思い悩むことができるのは自分だけですので、こうした姿勢を貫いていただきたいと思います。

分野: リーダーシップ |スピーカー: 田久保 善彦

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