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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > キャリア描こう (リーダーシップ領域/田久保 善彦)

キャリア描こう

田久保 善彦 リーダーシップ領域

14/09/02


これまで、ビジネススキルをどのように身に付けて行くか、そして身に付けたビジネススキルを使って会社の中でどのように物事を進めて行くかという点について、考えてきました。これから先は数回にわたって、自分のキャリアや生き方を考えるといった、個人軸に着目した話をしたいと思います。

現在の日本人男性の平均寿命は80歳くらい、女性の平均寿命は80数歳くらいと言われています。大学を卒業すると皆さん22歳くらいで社会人になりますが、昨今の日本の財政問題や年金支給問題を考えると、今から社会人になる世代の方々は、70歳や70歳半ばにならないと年金を貰えないのではないかと思います。仮に年金が72歳から支給されると考えれば、大学を卒業した後に50年間働くこととなります。「50年間も働くことができてラッキー」と思う人もいれば、「50年間も働くのか...」と思う人もいるでしょう。いずれにせよ、「50年間働く」ということを考えた時には、「企業の平均寿命が30年である」ということも頭に浮かべなければなりません。あくまでも統計的な話ですが、できたての会社に入ったとしても30年経つと会社がなくなるとすれば、最低2社で働く準備をしておかないといけません。入った会社が25年目の会社であれば、統計的に言えば5年後にはなくなってしまいますので、3社や4社で働くことを前提に自分の人生を考えなければならないのです。こうした時代が到来しているということを、私たちはきちんと考えて行く必要があります。しかし、高校生や大学生の頃にキャリアについてまともに考える授業を受けたことは、皆さんなかなかないのではないでしょうか。これは非常に大きな問題であると、私は考えます。

そもそもキャリアは、不思議な言葉です。もともとは、実は馬車の轍を意味します。馬車が動けば、二本の轍がついてきます。つまり、生まれてから死ぬまでに車輪が作った二本の轍のことを、キャリアと呼ぶのです。キャリアを考えるといえば、人生そのものや生き方を考えることと同義であるべきであるにも関わらず、「どこの会社に就職する」や「どこの会社に転職する」といったことを考えることばかりがキャリアを考えることであると勘違いしている人が非常に多いです。自分の人生について考える際には、もちろん、どこの会社で働くだとかどこの会社に転職するだとか起業するといった点はものすごく大事なポイントですが、それだけでは足らないのです。

それでは、自分の生き方についてどのように考えていけばいいのでしょうか。そのために、相互に重なり合う三つの輪っかを想像し、その真ん中に着目してみてください。一つ目の輪っかは、自分がやりたいことを示します。二つ目の輪っかは、自分ができることを示します。これは能力開発の問題と絡んでいますので、若ければ若いほど可能性は広がります。しかし、何歳になっても何にチャレンジしてもよいので、自分で真剣に「これこれをしたいのでこういう能力開発をする」と決めることで、この輪っかをある程度広げていくことはできるでしょう。そして三つ目の輪っかは、やりたいこととできることで自分の生活を支えることができるかどうかということを示します。これらの三つの輪っかが交わるところには一体何が見えてくるのか、一度しっかりと考えてみることが必要だと思います。

こうした発想がないままに会社に言われたことをやり続けたり、自分の意図もないままに「しょうがない、お給料をもらっているから会社にいる間は我慢して働こう」などと考えたりする人がいますが、我慢をするには残りの人生はあまりに長すぎます。私は現在44歳ですが、あと25年ほどはビジネスパーソンとしての人生が続きます。その間、やりたいこともできることも考えずにそこに蓋をして、ただただご飯を食べるためだけに生きて行くというのは、私はかなり違うように感じます。

もちろん、ビジネススキルを身に付け、会社で事を成していくことは大事です。しかしもっと原点に立ち戻って、自分はどういうことをやりたいと思っているのか、もしくは自分ができることは何なのかといった点をしっかりと考えてみることも、非常に大事です。特にこれからの若い方々は、とにかく長い年月を働くことになります。そこで発想を一回切り替えて、自分のキャリアに対して向き合っていただきたいと思います。

今日の話をまとめます。
ビジネスパーソンとしてあるいは一個人として自分の生き方を考えるという発想は、日本の教育の中では正面からあまり扱われてきておりませんでした。欧米の学校では、これは重要なカリキュラムとして組み込まれており、多くの学校では単位が出るようになっています。最近では日本の大学でもそういう話をちょくちょく聞きますが、まだまだ不十分なままです。自身の人生の時間はどんどん過ぎて行きますので、自分がやりたいことは何か、自分ができることは何か、それらが自分の生活を経済的に支えて行くことができるかどうかといった諸点と、これらが重なるところについて、一度もしくは二度、しっかりと時間をかけて考えていただきたいものです。そして、ご自身のキャリアをこれからどのように作って行くのかという点について、ぜひ考えてみてください。

分野: リーダーシップ |スピーカー: 田久保 善彦

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