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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 英国における異文化(17):旅の形態 (英文法理論、コンピュータによる英語教育/鈴木右文)

英国における異文化(17):旅の形態

鈴木右文 英文法理論、コンピュータによる英語教育

14/09/08

「英国における異文化」シリーズの17回目の今日は、イギリスの方々と日本の方々では旅の楽しみ方が大きく異なるということについてお話をしようと思います。

私たちはどういう旅の形をとっているでしょうか。通常は週末の1泊2日を狙ってであるとか、子供達もそこしか休みがとれないということで1泊2日とあまり時間がないので土曜日は出来るだけ早く出てと時間の節約をしながらどれだけ思っていることが成し遂げられるかというような旅行が多いのではないでしょうか。そして年に1度だけ1週間ほどリフレッシュ休暇を取ると言った具合で、その時に発達してくるのが「パッケージツアー」になります。海外であろうと国内であろうと長さは違いますけれども、様々な観光が入っているというのがツアーの売りとして宣伝されるでしょう。我々もその広告を見てやはりこれだけ沢山のところに行けるのかと同じ長さでも沢山のところに行けるツアーを選んだりする人が多いと思います。逆に少ない方をわざわざ選ぶという人はあまりいないような気がします。
日本の方はせっかくの休みだから出来るだけいろんなところを見て回りたいと思って行動することが多く、そうした行動がやはりイギリスの現地の人の旅の楽しみ方と、イギリスに来ている日本の方の楽しみ方の差になって出て来る面が多くあると思います。
まず見ていて思うのはイギリスの方は観光地で地べたに座って日光浴をしたり、子供達をその辺で遊ばせて日傘を差して奥様方がまったりしているとか、そういう光景がすごくあるのに対して、東洋人(特に日本人)はセカセカ歩いているか物を眺めているかなど、とにかく何か観光行動をしているのです。
ぼーっとしているとか、子供達が遊んでいるのを眺めてにっこりしているとかという光景はほとんど目にしません。学生さんを時々イギリスへ連れて行くのですが、彼らもロンドンで1日というと、どれだけ回れるかと綿密に計画を立てているのです。6カ所も7カ所も計画に入れて、次はここの予約が14時だからここは何時何分までに終わらねばならない。地下鉄の移動は何分掛かるのかと綿密に計画を立てていきます。それは別にどちらが良いとか悪いとかいう問題ではありませんが、文化が異なります。
向こうの方々は我々よりも沢山休みが取れるということもありますし、休みをとる時にもわざわざ元々休みになっている土日に移動するのではなく、平日に休みをとる人も多いわけなのです。むしろ向こうは、土日など休日に旅行すると不便になることが多いのです。キリスト教文化圏なので、例えば日曜日はお店が開かないとか、宗教関係がお休みになるとかということが多いわけなのです。特にロンドン地区の宗教関係などはほとんどお休みで、地方で観光客を呼ばなければならないようなところを除くと、日曜日はお休みになってしまいます。そのため日曜日にロンドンを観光しようものなら宗教関係は全く観光できないということになります。そんなことがあるものですから、なかなか休日に休みを取ろうということにならないわけです。
そのような状況をひと言で述べるとするとイギリス人はゆっくり楽しんでいて、私たち日本人はせかせかしている、というようなちょっとステレオタイプ的な見方かもしれませんが、概ねそういう事が言えると思います。
もう1つ例を挙げると、初めにパッケージツアーの話をしましたが、現地でコンパクトに回る「ミニバンツアー」というのが向こうでは大流行しています。こちらで言うと10人乗りか11人乗りぐらいのミニバンと言われる車両でコンパクトに観光地を回ってくれるというもので私も時々利用しますが、もうなにせ乗るとお客さんの皆さんが顔を合わせてお互い笑いあうわけです。なぜ笑うかというと、みんな東洋人なのです。時々毛色の変わったイギリスの方がいて「取り囲まれちまったなあ」という感じで挨拶をしてくれるわけですけれども、中国の方、台湾の方、韓国の方、そして日本の私たちという感じで、楽しそうに東洋人が顔をつきあわせてイギリスのツアーに参加しているのです。

やはりそういうツアーを利用するのは東洋人がほとんどで、そういうミニバンの会社の中で日本語のホームページを持っているところも多くあります。日本人のビジネスを意識しているのか、泊まっているホテルを言ってくれれば臨時にそこに迎えに行くというところもあり、細かいサービスをしてくれるところもあるほどです。

もう1つ最後にポイントとして言っておきたいのは、向こうの方々は時間帯が我々よりも少し遅いということです。観光に限らず現地でホテルに行った場合、日本人であれば朝食は何時位を期待されるでしょうか。7時か7時半くらいでしょうか。ところが向こうで民宿と言われる「B&B」というところに泊まると、朝は大体8時半からになります。私たちであれば、8時半というともう観光に動き出したい時間帯ではないでしょうか。そのため朝食が始まる8時半になるとドドドドッと東洋人が食堂に押しかけてくるわけです。私たちの食事が終わった頃に現地の方々が眠そうな顔をして入ってくるという光景をよく見かけます。彼らは「1日まったり過ごそう」と思っているわけですから別に急ぐ必要はないわけです。何かするとしても1カ所行けばいいという感じなのです。したがって朝が遅く、お昼も12時にならないと食堂が開かないということも頻繁に見られます。しかし私たちのような日本人は11時くらいから始まるところを探して早く食べてしまおうとか、込まないうちにと思います。そして夕方も6時7時はまだハッピーアワーのうちで、イギリスでは8時ぐらいから込み出すのが普通なのです。私たちと食事の時間帯が1~2時間ずれているので、例えば朝の観光施設が開く時間も11時とか10時半ということも多いのです。その辺も旅をするときに気をつけて旅程を組んでいただけたらいいのではないかと思います。

今日は、ゆったりまったりな英国人とせかせか行動する日本人の違いをご紹介しました。どちらもたいへん興味深いですが生活の時間帯の差がありますので、イギリスを観光される時に参考にしていただきたいと思います。

分野: 異文化コミュニケーション |スピーカー: 鈴木右文

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