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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 意思疎通の注意点① (リーダーシップ領域/田久保 善彦)

意思疎通の注意点①

田久保 善彦 リーダーシップ領域

14/07/07


これまで、分析をする能力やわかりやすく相手へ伝える能力、論理思考力について触れてきましたが、いずれも訓練において培われるものであるという前提に立った上でお話しています。もちろん、たとえば論理思考オリンピックが存在し、そこで金メダルを獲ろうと考えれば、訓練とは別にセンスのようなものが必要となるでしょう。しかし通常のビジネスに限って言えば、トレーニングを積むことで誰もがある程度のレベルまで達することができるのです。この辺りが、実はものすごく大事なマインドセットとなります。生まれた時からプレゼンが上手い赤ちゃんが存在しないように、最初からこれらの能力を持っている人はいないのです。

以上の前提を押さえた上で、今日は伝え方についてお話します。一口にコミュニケーションがうまくいかないといっても、そこにはいろいろなパターンが存在します。ひとつは、前提を省いて会話をしているパターンです。話している本人が、相手と前提を共有していることを前提に話をするため、話に食い違いが生じるのです。日本では特に、前提をぴしっと示すことをよしとしない文化のようなものがあります。そのため、「まあまあわかっているよね」という前提にして議論を進めた結果、まったく違うことをそれぞれが見ていたという話になってしまいがちなのです。

グロービスのクラスで、「上司に『週末までにやっといて』と言われたら、いつまでにやりますか」と学生に質問することがあります。そうすると、金曜日と言う方と土曜日と言う方、日曜日と言う方、上司は月曜日の朝にならないとメールを確認しないので月曜日の朝と言う方の、四パターンが間違いなく存在します。週末という言葉の前提が異なるため、でてくる曜日が異なるのです。こうした食い違いが、ミスコミュニケーションの原点にあります。

また、こんな話もあります。とある会社が、ある人を中途採用することにしました。面接をした課長さんは、ものすごく頭が切れるという理由で、この人を採用しようと思いました。別の人は、英語の能力がものすごく高いことが理由で、この人を採用しようと思いました。「それではこの人にどのような仕事をさせようか」という話になった際、二者の間で意見が合わなくなります。これも、前提がシェアされていないために起きてしまう事態と言えるでしょう。このようなことを防ぐためには、前提を突き合わせることがものすごく大事なのです。

またふたつめのパターンとして、話をしているうちに時間や空間が飛んでしまうことが挙げられます。一週間前の話をしていたと思ったら今日の話をして、明日の話をしていたかと思えば三日前の話をしだしたといった按配です。同様に、東京の話をしていたかと思えば名古屋の話をしており、名古屋の話をしているかと思えば福岡の話をしており、気がつけば仙台の話にさらに飛んでいたりします。時間と空間がばらばらになると、聞いている側は混乱します。ですので、順番を整理しながら時間軸に沿って話をすることが、基本の「き」となるのです。

話をする際には、大きな話から小さな話へ流すか、あるいは、小さな話から大きな話へ流すといった風に、一つの方向を持たせるとよいでしょう。全体の話をしている最中に個別の話をしたり、個別の話をしている最中に全体の話へ戻したりすると、聞いている側は理解できなくなります。地域であれば東から西か西から東へ、時間であれば昔から今か今から昔へ、話の大きさであればマクロからミクロかミクロからマクロへといった感じに話すと、混乱は随分少なくなるでしょう。

今日のお話をまとめます。
コミュニケーションを上手にとるためのポイントとして、相手と自分とで前提の共有を行うことがまず挙げられます。また、話をする際には、時間や場所、話の大きさに一つの方向性を持たせ、ポイントがあっち行ったりこっち行ったりしないように注意しましょう。

分野: リーダーシップ |スピーカー: 田久保 善彦

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