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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 商品が古く臭くなること(陳腐化:obsolescent) を防ぐには? (マーケティング/岩下仁)

商品が古く臭くなること(陳腐化:obsolescent) を防ぐには?

岩下仁 マーケティング

14/06/26


今回は、製品ライフサイクルについてお話します。
ライフサイクルとは、何かが始まってから終わって行くまでの期間のことを指します。人間には、大人になるまでが成長期であり、働いている時期が成熟期、そして体が衰えて行く衰退期という、一つのサイクルが存在します。これは製品の売り上げにおいても同様です。売り上げが成長する時期があって、安定する時期がありますが、最後には下落します。これが、製品ライフサイクルの考え方です。

それでは、衰退期に一体何が起きるのでしょうか。消費者の視点で考えた時には、衰退期はどのような期間に映るのでしょうか。

たとえば、衰退期とは「飽きてもう製品を買わなくなっていく時期」などと考える消費者もいるでしょう。流行が過ぎ去って売り上げも落ち、周りの人間もその製品から離れて行く時には、「古臭くなった」や「時代遅れ」、「流行が過ぎ去った」という言葉が当てはまるように思います。このことを、陳腐化と呼びます。

企業としては、この陳腐化を防ぐために、商品を少し変えます。たとえば、グリコのゴールインマーク(ゴールテープを切った時のポーズのマーク)は、陳腐化を防ぐために何回か作新をなされています。ポッカの缶コーヒーに出ている男の人の顔も、7~8回ほど変わっております。

ここでポイントとなるのは、消費者側は変わったことに気づかないという点です。このことを専門家は、「丁度価値差異」と呼びます。陳腐化を防ぐために変える際には、消費者が気付かれない程度の変更にとどめるのです。メーカーは、この丁度価値差異を考えながら、陳腐化の防止を行っています。

森永のジャンボモナカも、パッケージを何度も作新しています。1970年代の10年間には、3回変えています。しかし2010年から2013年にかけての3年間の間には4回変えています。変えるタイミングが大分早まっていることが、わかるかと思います。森永は、陳腐化をわざと早めているのです。このことを「計画的陳腐化」といいます。計画的陳腐化によって製品ライフサイクルを早め、衰退期になる前に製品を変えることで、売り上げが衰退期に入ることを防ぐのです。そうすると、先ほどの製品ライフサイクルでいうところの成長期と成熟期がずっと保たれます。だから、売り上げが落ちないのです。実際にこの森永のモナカは、アイスクリームという激戦の中で非常にシェアが高いです。それは、こうして製品ライフサイクルを考えた上で計画的に陳腐化を行っていることと無縁ではありません。

今日のお話をまとめます。
製品には、製品のライフサイクルが存在します。流行がピークを過ぎて衰退期に入ると、どうしても陳腐化が起きてしまいます。ですから企業は、陳腐化を防ぐ手段を講じなければいけません。一つの手段として、計画的な陳腐化、すなわち、製品ライフサイクルをわざと早めてあげることによって、衰退期がない状態を保つという戦略が存在します。

分野: マーケティング |スピーカー: 岩下仁

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