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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 国の一般会計予算 (経済予測、経済事情、日本経済、経済学/塚崎公義)

国の一般会計予算

塚崎公義 経済予測、経済事情、日本経済、経済学

14/06/04

  予算には、国の予算と地方公共団体の予算があります。国は、税金を集めて防衛や外交といった仕事をしています。地方公共団体、すなわち県や市などは、地方税を集めて地域の住民のために警察や消防などの行政サービスを行なっています。道路の整備などは、都市と都市を結ぶ大きな道路は国が、生活に密着した道路は県や市などが整備する、という分担になっています。
  地方公共団体の中には、税金がたくさん入る裕福な所とそうでない所があるので、国が集めた税金の中から税収の少ない地方公共団体に資金を交付しています。これを地方交付税と呼びます。その結果、国の方が集めている税金は多いのですが、使っている金は地方公共団体の方が多くなっています。
  国の予算には、一般会計と特別会計があります。一般会計というのが、私たちがよく見聞きする予算のことです。特別会計というのは、たとえば政府がドル買い介入を行なうために資金を調達してドルを買い、買ったドルを運用する、といった仕事のために、一般会計とは別の財布で資金の出し入れをしているものです。
  今年度の一般会計予算を見ると、歳出は、およそ96兆円です。主な項目は、社会保障関係費の31兆円、国債費の23兆円、地方交付税交付金等の16兆円となっています。社会保障関係費は、年金の一部を国が負担する費用、医療・介護保険の給付などです。国債費というのは、国債の利払いと償還のための費用で、要するに過去の借金に関する出費です。地方交付税交付金は、先ほど言いましたように、税収の少ない地方公共団体に対して国から交付する資金のことです。それ以外の歳出としては、公共事業、科学技術関係、防衛費などが主なものです。
  警察や消防や学校関係の歳出は、主に地方公共団体が行なっていますので、国の一般会計予算には余り出て来ませんが、たとえば国立大学の運営費用は国の一般会計予算から支出されているわけです。
  社会保障関係費は、高齢化に伴なって年金や医療関係の支出が増えて行きますので、ほぼ自動的に増加を続けています。国の借金の残高が増え続けているため、元利払いである国債費も、ほぼ自動的に増加を続けています。その結果、科学技術関係、防衛、公共投資などの歳出が全体に占める割合は長期的に低下を続けています。
  昨年度の当初予算と比べると、歳出は3兆円増えています。主なところでは、社会保障関係費が1兆円、国債費が1兆円、といったところです。
  昨年度は、5.5兆円の補正予算が組まれていますが、昨年度の補正予算に盛り込まれた公共投資などが実際に行なわれるのは今年度にはいってからですから、その意味では今年度の歳出は実質的には昨年度よりもかなり大きい、という事ができます。これは、今年度から引き上げられた消費税の影響で景気が悪くなるという心配があったため、景気対策という意味あいが大きくなっているものです。
  歳入は、96兆円となっていて、歳出と同じです。これは、歳入と歳出が同じになるように予算を作っているからです。歳出と同じだけ税金が入ってくるというわけではありません。税金などで足りない分は国債の発行、すなわち借金で賄う、という事が予算で決まっているわけです。
  歳出96兆円に対して、税金等の収入は55兆円ですから、41兆円だけ不足している、というのが今年度の一般会計予算の姿です。随分と借金に頼った予算ですが、これでも昨年度の当初予算と比べると、借金の部分が4兆円も減っています。その主因は、今年度から消費税の税率が引き上げられた事ですが、景気の回復による部分も大きくなっています。景気が回復すると、企業の利益が増えるので、法人税が増えます。人々の所得が増えるので、所得税が増えます。人々が買い物をするので、消費税が増えます。
  今年度予算では、法人税が10兆円、所得税が15兆円、消費税が15兆円、その他の税が10兆円となっています。なお、予算に載っている税収の額は、政府による税収の予測ですが、昨年度よりも7兆円増えています。消費税は税率引き上げの影響が4.5兆円ほどあると言われていますが、それ以外の部分は景気回復によるものです。
  実際には、税収はもう少し増えるかも知れません。特に、企業の利益は前年比で何割も増える場合がありますから、法人税は大きく増えるかもしれません。そうなるかどうかは、景気次第でしょう。消費税率を引き上げても景気は拡大を続ける、というのが多くの人々の予想ですから、その予想通りに景気が拡大を続けて、税収が政府の予想よりも多くはいり、その結果国債をそれほど発行しなくても良くなる、ということになると良いですね。

まとめ: 今年度の国の一般会計予算は、歳出が96兆円です。主な項目は、国債費、社会保障関係費、地方交付税交付金等の3つです。歳入も同額ですが、そのうち41兆円は国債発行によるもので、借金です。

分野: 景気予測 |スピーカー: 塚崎公義

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