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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 「伝える柱」を組む (リーダーシップ領域/田久保 善彦)

「伝える柱」を組む

田久保 善彦 リーダーシップ領域

14/06/20


前回までに、様々なデータを分析する、もしくは解釈することについて、お話をさせていただきました。そもそも何のために分析をし、解釈をするのかといえば、分析結果や解釈したものを自分の周りや上司、あるいはお客さんへ伝えることが、ビジネスの場合には最終的な目標となるはずです。それではそうして伝えることを想定した時に、何に気をつければいいのでしょうか。今日はその走りとして、「柱」についてお話したいと思います。このシリーズの最初の方で、「考える柱」についてお話しましたが、今回は「伝える柱」がテーマとなります。

ここでいう伝える柱とは、簡単に言えば、報告書を書いたりプレゼンテーションの資料を作ったりする際に、一番最初に考える目次のことを言います。細かいことをたくさん考える前に、まず、目次を作るのです。伝えたいことを目次にして、三本くらいでポンポンポンと立てた上で事に臨むと、話がまとまりやすくなります。

たとえば、新しい栄養ドリンクを開発した会社の営業担当をあなたがしているとしましょう。大手のコンビニエンスストアさんやバイヤーさんに物を売りに行く時に、大きなかたまりとして、どういうこととどういうこと、どういうことを伝えようかという、そのかたまりをまず最初に押さえておくのです。たとえば、自信のある品質、価格や市場価値、どれくらいの支持を得られそうかといった内容が、この場合のかたまりの中身となるでしょう。

こうした柱を立てる際には、相手の関心に寄り添うことが肝要です。いくら自分が言っていることが論理的に正しかろうとも、相手が関心を示さなければ、話としては続きません。たとえば、新しい栄養ドリンクの容量が少し増えたという話を一生懸命にしても、相手のバイヤーさんの興味関心がそこになければ、いくら強調しても駄目なんです。

電化製品でも、同じことはあります。私はカメラ好きなのですが、そんな私がみてもよくわからない、初心者向けのデジタルカメラのパンフレットがたくさんあります。ものすごく難しい言葉が出てきていて、最新のなんとかセンサーがどうたらだとか、アルゴリズムがどうとか書いてあるのです。これを理解できる人が世の中にどれほどいるのか、疑問です。このように、相手の関心に全然寄り添っていない、マニアックなパンフレットがしばしば配られています。作っている側が言いたいことを言うばかりで、相手が何に関心を持つのかという視点が抜けているのです。

聞いてくれる人が関心を持ちそうな事柄について徹底的に考え、それを代表する柱を三本ほど立てることが大事です。たとえば、お年を召した店長さんが一人でやっている小さな薬局があるとします。おそらく既に土地をお持ちになられていて、明日にお店を閉めてしまってもそんなに困らないのかもしれません。そこへ、新しい栄養ドリンクを営業で売りに行くとすれば、大手のコンビニエンスストアさんやバイヤーさんに話すこととはまた違った内容のプレゼンテーションが必要となるでしょう。この薬効成分が何とかなどと細かいことを言うよりも、「うちの若い営業担当者を時々送って、棚の整理などはうちのほうで全部やっちゃいますから、とりあえず置いておいてください」と言った方が、効果的でしょう。店主の方がちょっとさびしそうなおじいちゃまであれば、「時々顔を出しますので」と言えば、置いてくださる確率が高まるかもしれません。

このように同じ営業という行為であっても、相手の関心を分析することで、プレゼンテーションの中身も言うべきメッセージも違ってくるのです。言われてみれば極めて当たり前のことですが、意外と皆さん、どこへ行く時にも同じプレゼン資料を持って行っていませんか。いまいちど冷静に、自分に問うてみてください。

今日のお話をまとめます。
何かを話したりプレゼンテーションをする時には、分析し、ロジックを固めることはもちろん大事です。しかし最後には、相手の関心に寄り添った形で三本くらいの「伝える柱」を立てて、それを基軸にものを伝えていただければと思います。

分野: リーダーシップ |スピーカー: 田久保 善彦

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