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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 仮説を検証する (リーダーシップ領域/田久保 善彦)

仮説を検証する

田久保 善彦 リーダーシップ領域

14/05/15


前回は、何かの課題に直面した時には、手当たり次第に細かいことを考える前に、まずは仮説を立てることが重要であるとお話しました。今回は、その仮説の検証についてお話します。立てた仮説を部長や役員へ説明する際には、数字をもってしてある程度証明していく必要があります。したがいまして、「検証」とセットで「仮説」を思い浮かべていただきたいものです。

まず注意をしていただきたいのは、検証や証明によって「完全に」明らかにする必要はないということです。ビジネスにおいては、完全な証明が可能な事柄など、ただのひとつもないと考えていいでしょう。つまり、ある程度正しそうであることがわかれば、それで十分なのです。国や人、地域、世の中のトレンドなど、いろいろなものが絶えず動き続けているため、証明した瞬間と同じ状況は二度とは訪れないからです。したがって、「ある程度正しそうだな」くらいのラフな心構えが実は大事です。こうした心構えでいないと、妙に細かいところに入りこんでしまい、袋小路状態となってしまいます。

次に、検証するためのデータを集める際に大事にしていただきたいのは、その「正しそう」のレベルが会社によって大分違うということです。たとえば行政であれば、ものすごく細かいところまで詰めないとOKが出ないかもしれません。しかし、できたてのベンチャーであれば、「とりあえずいいからやってみろ」となる可能性があります。このように、所属している組織によって、検証の精緻さがまったく違い得るのです。こうしたことを見極めながら行わないと、頓珍漢な事態に陥りかねません。大企業からベンチャーに転職された方があまりにも細かい資料を作った結果、社長から「こんなのいらないよ」と言われる話はよく聞かれます。

それでは、実際にどのように検証を行っていけばよいのでしょうか。それには、大きく分けて二つの方法があります。一つは、自分で一次情報、すなわち生データを取りに行く方法です。自分でデータを直接ゲットする方法は、アンケートとインタビュー、行動観察、の三つに大別できます。このうち行動観察とは、自分がお店の前に行って、どういうパターンの人がどういう形で入って来るのか、商品を手に取った後にどうするのか、何分くらいお店に滞在しているのかといった諸点を、実際に観察することです。

二つ目の方法は、二次情報を用いるというものです。二次情報とは、誰かが既に取得してまとめてくれているデータのことです。たとえば、役所が用意している統計データや業界団体が作っている統計データがこれにあたります。

以上の二つを使い分けながら、あるいは組み合わせながら、「こうなんです!」と言える状態にいたるまで自らが設定した仮説をデータで固めていきます。これが、仮説を検証するという作業です。ここで重要視していただきたいのは、一次情報は信憑性が高い半面、インタビュー相手の回答を自分で誘導してしまっている可能性や、聞きたいことしか聞いてきていない可能性が十分にあることです。また一方で二次情報を用いる際には、必要な情報がダイレクトにはないことに気をつけなければなりません。一次情報と二次情報をうまく組み合わせながら、自分が言いたいことをある程度サポートすることを念頭に置いた上で仮説を検証します。こうしたスタンスが、非常に重要です。


二次情報に関して言えば、日本では、行政や企業、業界団体が大量にこれを用意してくれています。これらに当たるだけで、意外といろいろなことがわかります。労を惜しまずに、まずはデータを取りに行ってみる、それらをざっくり見てみる。そしてどうしてもわからないところについては、自分でアンケートやインタビューを行って補う。このような順番で作業する形を、私はお勧めします。

今日のお話をまとめます。
仮説を立てたら、数字を中心とした事実ベースでこれをサポートしてあげます。この作業のことを、検証と呼びます。仮説は、検証されなければ意味がありません。一次情報と二次情報をうまく駆使しながら、会社が求めるレベルに達するまできっちり仮説を検証し、予算取りや新しいプロジェクトの提案へつなげていただけらと思います。

分野: リーダーシップ |スピーカー: 田久保 善彦

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