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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 抑えるべき項目を再認識する (リーダーシップ領域/田久保 善彦)

抑えるべき項目を再認識する

田久保 善彦 リーダーシップ領域

14/05/08


これまで、次世代リーダーに必要な基礎力についてお話をして来ました。今回が四回目となります。前回までに、課題・イシューを設定することについて触れました。今回は、これらが設定された後にどのようにして物事を考えていくのかという点について、お話します。

たとえば、「A事業に参入すべきかどうか検討してくれ」と部長に言われたとしましょう。新規ビジネスへの参入となりますので、やる側としてはわくわくするわけです。この場合、皆さんはまず、A事業に関連するキーワードを頭の中に思い浮かべて、グーグルの検索窓に、それらの言葉をとりあえず入れてみるのではないでしょうか。そうすると、数限りなく情報が出てきます。そこで、検索結果の最上部から順番にクリックしてはプリントアウトすることを繰り返します。ここでは、結局自分の脳ではなく、パソコンとプリンタが働いているだけです。こうして無駄な紙がいっぱい出てくると、それらに二つの穴を開けてファイルにガッチャと閉じます。しかし、グーグルが出してきたすべての情報をプリントアウトするわけにもいきませんので、結局は10点ほどの情報をプリントアウトしたところで疲れを感じ、仕事をした気分になってしまいます。これでは、せっかく部長が「A事業に参入すべきかどうか検討してくれ」とイシューを明確にしてくれたにも関わらず、やっているごとは単なる印刷ごっこにすぎないという状態になっています。

それでは、このようにならないためにはどうすればよいのでしょうか。まず、いきなり情報を探しに行くのではなく、A事業に参入すべきかどうかを判断するためのポイントあるいは柱、大枠を設定する作業から始めてください。細かいことは、その後で十分なのです。たとえば、参入すべきかどうかのレポートを最後に書く必要があるとすれば、その時の目次を最初に考えてしまいましょう。第一章にこれを、第二章にあれを、第三章にそれを書くとすると、最低限この項目を抑えていないと部長に文句を言われる。とすると、まずその柱を考えた方がよいな。といった按配です。

より具体的に、教科書にも出てくる3Cを例にして考えてみましょう。まず、新規事業のマーケットにおけるお客さん(customer)を、「一つ目のC」とします。次いで、そこで既に戦っているプレイヤー、つまり、自分たちの競合(competitor)を「二つ目のC」とします。そして、そこで自分たち(company)を「三つ目のC」とします。このように3Cをまず柱にした上で、それぞれについて思考を巡らせるのです。どのようにして戦えばよいのか、自分たちの強みを活かすことはできるのか、自分たちの弱みが致命傷にならないか、といった諸点を考慮に入れて行きます。

以上に説明した3Cは、ひとつの例に過ぎません。たとえばイチロー選手がすばらしい野手であることをプレゼンテーションしたいと考えたら、走、攻、守という柱を立てた後で、それぞれの柱の細かい情報を並べる。最初から細かい情報を並べ挙げても仕方がありません。あるいはたとえばイチロー選手が優れたアスリートであることを相手に伝えたいのであれば、心、技、体の三つの柱を立てた後で、細かいことを考えて行く。このようにすれば、自分の頭の中も整理されて行きます。

ここで皆さんは、自分たちが立てた柱が本当に良い柱なのかどうかと心配されるかもしれません。しかし、良い柱か悪い柱かということは、究極的に言えば誰にもわかりません。ただこのように思考することによって、とっちらかっていた頭の中が整理されるようになります。「A事業に参入すべきかどうか検討してくれ」と言われた時に、まずは市場について調べ、次いで競合について調べ、そして自社について調べる。これだけで、調べなければならないことがみえてくるはずです。こうした頭の使い方が、とても大事なのです。

もっとも、たとえば自社について調べることになったとしても、何をすればよくわからず、未だぼんやりとしています。その場合は、さらに柱を立ててあげればよいのです。自社の中に、たとえば人、物、金、情報、技術という五つの柱を設定し、これらの柱に従ってそれぞれの情報を取りに行くのです。

以上みたように、いきなり細かい情報を調べて、ネットからプリントアウトしたり、取りに行ったりするのではなく、柱や枠を設定しながら考えた方が効率がよいです。こうした考え方ができれば、課題を押さえた上で物ごとへ効率的にアプローチできます。

今日のお話をまとめます。
課題やイシューが設定されたらば、それに答えるための柱もしくは枠を二つから四つくらい設定します。このように思考すれば非常に効果的な上に、大きな抜けがボコッと生じる事態を避けることができます。

分野: リーダーシップ |スピーカー: 田久保 善彦

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