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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > イノベーション人材を育成する① (産学連携マネジメント、技術移転、技術経営(MOT)、アントレプレナーシップ/高田 仁)

イノベーション人材を育成する①

高田 仁 産学連携マネジメント、技術移転、技術経営(MOT)、アントレプレナーシップ

14/05/06

去る3月中旬に、慶應大学で「第2回イノベーション教育学会」が開催された。

我が国の産業競争力の強化をはじめ、あちこちで「イノベーション」の必要性が叫ばれているが、肝心の「イノベーションを担う人材」はどのように教育すれば育つのだろうか。

「イノベーション教育」に明確な定義は無いが、学会の開催案内は、次のような文章で始まる。「革新的で社会に大きなインパクトを与える製品・サービス・ビジネスモデル・社会システム等を生み出す力を養う"イノベーション教育"に関する社会的関心も高まり・・・」。つまり、これまで存在しなかった革新的なアプローチで社会問題や人々の欲求を捉え、それを解決/満たす製品やサービス、更には社会システムの構築を通じて新たな価値創造を行う力を養うための教育、と理解できる。

このようなイノベーション教育を目的としたプログラムの質の向上を目的として、東大i-Schoolや慶應SDM、九大QREC(アントレプレナーシップセンター)など、いくつかの大学が中心となって設立したのが「イノベーション教育学会」だ。
この学会は、約2年前から活動を始めたばかりで、まだ法人格もなく、学会長も理事もおらず、学会としてどのような活動を行っていくかも明確に定まっていない。そのような「ぐつぐつと何かが煮え始めている」状態は、「これから何が生まれるんだろう?」という期待とともに、大いに興味を掻き立てられる。

実際に、この学会はいくつかユニークな特徴を持っている。
(1)自由で創造的な教育手法が紹介され、共有される
(2)分野や所属を越えた多様な人材が集まる
(3)企業からの参加者が多い

まず(1)自由で創造的な教育手法が紹介され、共有されるという点について。3月に行われた第2回学会では、1日目に主催校の慶應SDM(システムデザイン・マネジメント研究科)によるワークショップが行われた。そこでは、アイデア発想法として良く知られるブレーン・ストーミングのコツに始まり、アイデアの構造化の手法、更には、構造化したアイデアに強制的に条件を与えて異なる視点からアイデアを練り直す『強制連想法』のワークが行われ、その効果や実行のコツについて体験的に理解・習得する機会が提供された。

また、2日目の基調講演では、ベテラン教育者からデザイン思考(社会をより良くするイノベーション技法で、①共感、②問題定義、③アイデア創造、④プロトタイプ、⑤テスト、の5ステップから成り立つ)についてポイントが解説されたり、パネルディスカッションで各大学の経験談が披露・共有された。その中で、イノベーションに挑戦する人材が持つべき、「スキルセット」「マインドセット」「モチベーション」とは如何にして獲得されうるか、その促進のために教育機関や学会は何をすべきか、といったことについて多様な意見交換がなされた。

興味深いのは、「イノベーション教育とは、他の項目との掛け算されて初めて価値が出る」という意見が提示されたこと。つまり、この学会で取り上げ議論する「イノベーション教育」とは、問題発見〜革新的なアイデア創出〜実行というプロセスで、組織や分野、立場を問わず、様々な局面でユニバーサルに適用できる可能性があるということだ。

次回は、このイノベーション教育について、民間企業での取り組みが活発化していることについて解説する。

今回のまとめ:
イノベーション育成のあり方をテーマとする『イノベーション教育学会』では、イノベーション創出に不可欠なモチベーションやマインドセット、スキルセットの向上をどのように教育的に提供できるかを検討している。

分野: 産学連携 |スピーカー: 高田 仁

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