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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 上位目標の細分化不可欠 (リーダーシップ領域/田久保 善彦)

上位目標の細分化不可欠

田久保 善彦 リーダーシップ領域

14/04/30


これまで、次世代リーダーに必要な基礎力についてお話してきています。今回は、設定した課題を分解することに関して、話を進めて行きます。会社においてもっとも大きな課題は、言うまでもなく、会社のトップが設定する目標のこととなります。

ここではわかりやすく、中期経営計画を課題の典型例として取り上げましょう。たとえば、「持続的成長を目指す」、「海外売上を何%以上にする」、「利益を何億円以上にする」など、ものすごく大きなざっくりしたものを、経営者が課題として設定するとします。しかしこうした課題を提示された場合、営業課長であっても開発担当の課長であっても、具体的に自分がやらなければいけないこととこの課題とを直接に結びつけて考えることは難しいでしょう。まずは各々の部署でそれぞれの目標を設定しなければなりませんが、そうなると、A部とB部とC部とD部の目標値を足し算しても、会社全体の目標値と合わないことが起こり得ます。すなわちたとえば、80%で終わってしまったり、逆に150%になってしまったりといった事態が生じるのです。これでは、会社全体としての整合性が取れているとは言えません。

本来は、会社のトップが大きな方向性を定めた後、事業部ごとにきちんと分解して渡されることが望ましいです。事業部ごとに目標が分解され、それが課ごとに分解され、さらには個人ごとに分解され、渡される。その結果、個々人が目標を達成することで、会社全体の大きな目標が達成される。しかし現実には、このようなかたちになっていることはなかなかありません。

そこで、たとえばあなたが課長であれば、部長の目的や目標について思いを馳せてみるのです。自分がA課の課長であるとします。ほかにも五つや六つほどの課が存在しますが、部長の立場からしてみれば、各課の目標の合計値が部長の目標値と合っているかどうかが重要となります。このように一段目線を上げてみると、全体として整合性が取れているかどうかがわかるのです。

また、課長が係長へ目標を割り振る際に、それぞれにフォーカスして1:1で目標を設定してしまうと、それらの合計値が全体の目標に達していないこともよくあります。したがって、合計値が目標を達成できる状況になっているのかどうかという点を、常に考える必要があるでしょう。

こうして全体との関係性を見て行くことに加えて、その目標が設定されている意味をきちんと理解すること、すなわち原点に返ることも大事です。たとえば、外資系に勤めている方より、時々以下のような話をききます。アメリカの本社から問答無用で数字の目標だけが降ってきて、その目標を達成するとどのようないいことがあるのか、日本支社がどういう状況になるのかわからないままに仕事をすすめることがよくあるそうです。これでは、納得感のないままに、数字を追いかけるだけになります。これは、社員が全体感をつかめないままに仕事をしている、ひとつの典型例です。同様に日本企業においても、東京の本社が一方的に数字を決めて、支社の人たちはその数字を追っているだけという状況が起こり得ます。こうなると、モチベーションがわきません。また、自分たちが努力を積み重ねて数字を達成した時に、全体として何がよいということになるのか、どういうビジョンに向かって動いているのかといったことが見えいくい状況になります。

それぞれの目標の合計値と全体の目標の合計値が一致するようにしなければなりません。そして、その目標を達成すると何がよいのか、何に向かって誰のためにその目標を達成しようとしているのかといった諸点をきちんと議論しなければ、雲を掴むような話をずっとしている状態となります。

もう一点注意していただきたいのは、その目標の裏にあるストーリーを語るということです。語る側はきちんと目標の意味を語る。語られる側は、きちんと目標の意味を取りに行く。こういったことを積み重ねることでモチベーションも上がりますし、いい状況を作りやすくなるかと思います。

今日のお話をまとめます。
今日は、目標を分解して考えるということについてお話しました。全社の目標は事業部の目標に、事業部の目標は課の目標にというふうに、最終的には個人の目標に至るまで全体の目標を分解します。そしてそれぞれの目標の合計値が、全体の目標の合計値と合うようにするのです。また、目標を語る側は数字を言うだけではなく、その裏側にあるストーリーや意味をきちんと語る必要があります。

分野: リーダーシップ |スピーカー: 田久保 善彦

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