QT PRO モーニングビジネススクール

QT PRO
モーニングビジネススクールWeb版

FM FUKUOKAで放送中「QT PRO モーニングビジネススクール」オンエア内容をWeb版でご覧いただけます。
ポッドキャスティングやブログで毎日のオンエア内容をチェック!

PODCASTING RSSで登録 PODCASTING iTunesで登録 電子書籍で記事を読もう! EPUB

ブログ&ポッドキャスト詳細

QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 論点を明確に (リーダーシップ領域/田久保 善彦)

論点を明確に

田久保 善彦 リーダーシップ領域

14/04/18


前回は、ビジネスパーソンが最初に身につけるべき以下の三つの能力についてお話しました。

 ・論理的に物事を考える。
 ・それを数字でしっかりサポートする。
 ・わかりやすく周りの人に伝える能力を身につける。

今回は、具体的にどういうポイントを押さえなければならないのか、どうのようにしてトレーニングを積んだらいいのかという点について、お話します。

まず、物事を論理的に考えるということを実践するために、一番大事な点をお伝えします。非常に当たり前のことですが、言葉にして話す際に、今自分は何を考えなければならないのかということを、きちんと意識しなければなりません。たとえば上司より「こういうものを調べておいて」と言われた場合、なんとなく目を見て、なんとなく行間を勝手に読んで、確認もしないままに資料を受け取ってきて、なんとなくそれを調べて返したら、なんとなく上司から怪訝な顔をされる。誰もが、こうした経験をしているかと思います。上司からしてみれば、「バツではないんだけど、ちょっとニュアンスが違うんだよなこの資料」といったところなのです。これは、上司が持っていた課題意識と、自分の課題意識が、ピタッと合っていないために起こります。こうしてピタッと合わないことが、結構ややこしい問題を後々に引き起こすことになります。その上司が、三日に一回くらいずつチェックしてくれる方であれば、微修正は可能です。しかし、次のチェックを一カ月後に行うような上司であれば、最初の方向性を間違えて走り始めてしまうと、時間が経つにつれ隔たりが広がっていきます。そうして、一か月後に報告があがった際には、相互に不満を感じる事態に陥ってしまうのです。こちら側は上司から無下に否定されたと感じて、上司に対して不信感を抱くでしょう。また上司の側は、「何かコイツ使えないな」と考えるのです。

こうした事態は、何について考えるか、何について調査するかという点を言葉にして共有していなかったことに起因するものです。仕事を頼む側にも頼まれる側にも、問題があります。頼む側は、これくらいは知っているはず、わかっているはず、前提は共有されているはず、と「はず」を三つくらい重ねた上で、仕事をぽいっといい加減に投げてくるわけです。頼まれる側は、上司はこういうことを期待しているはず、上司はここまでわかっているはずという風に、やはり「はず」をいくつも重ねた上で、仕事を受け取ります。このように、「はず」が五つくらい重なったところで、相互の意識が合わないままに物事が進むことで、ずれが生じてくるのです。以上の話は、一対一におけるものです。これが会議における話となれば、さらにぐちゃぐちゃになるのはもう当たり前です。

たとえば、採用の話を会議でしているとしましょう。一人は、新入社員の話をしているのかもしれない。一人は、中途採用の話をしているのかもしれない。一人は、社員が辞めてしまう話をしているのかもしれない。一人は、求人サイトに出すメッセージについて考えているのかもしれない。このように、全員が、なんとなく採用という大きな枠の中で話をしているのですが、話していること、イメージしていることが各々でまったく違うという事態が、日々の会議でよく起こっているものと思います。その会議で司会をしている人も、「今日は厳密にいえばこのポイントについて議論したい」ということを抑えていないので、上手に取り仕切ることもできません。その結果、なんとなくボヤボヤボヤボヤっとした会議が行われ、相対的に高いポジションの人が投げ込んだ玉に皆が寄って行って、それが少しずれていても誰も止められない事態になって、最後には皆が「ああ時間を無駄にしたな」と感じて会議が終了するのです。

したがって、議論における課題や論点を自分の中で咀嚼して、言葉にして、上司や会議参加者との間で合意をとるところまでしないと、だめですやはりいけません。もっとも、会議において論点が抑えられたとしても、会議参加者間でそのレヴェルレベルがは大分異なる場合があります異なります。そのためレベルあわせのためには、言葉にしたものを資料にして、きちんと皆さんへ配っておく必要がありますとよいでしょう。その際には、「何々について」という抽象度の高い書き方をするのではなく、語る内容を具体的に可視化しておくことが大事です。目に入らなくなったものを、頭の中でずっと意識し続けることは、非常に難しいためです。たとえば私は、パワーポイントを使う時には、このパワーポイントが何のために作られているのかという点について、一枚目に必ず具体的な言葉で説明します。その際には、大きなポイントを用います。また、この案件の最終的な意思決定者が誰かということも書いておきます。

今日のお話をまとめます。
論理的に物事を考えて行くにあたっては、そもそも考える対象は何なのかということを、かなり具体的な言葉で表現し、メンバーがいるならばそれを皆で共有することが大事です。こうした地道なことから、論理思考の第一歩をはじめましょう。

分野: リーダーシップ |スピーカー: 田久保 善彦

トップページに戻る

  • RADIKO.JP
  • ビビックスマホ