QT PRO モーニングビジネススクール

QT PRO
モーニングビジネススクールWeb版

FM FUKUOKAで放送中「QT PRO モーニングビジネススクール」オンエア内容をWeb版でご覧いただけます。
ポッドキャスティングやブログで毎日のオンエア内容をチェック!

PODCASTING RSSで登録 PODCASTING iTunesで登録 電子書籍で記事を読もう! EPUB

ブログ&ポッドキャスト詳細

QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 顧客セグメント/現地販売網 (国際経営論、経営戦略論、アジア産業論/永池克明)

顧客セグメント/現地販売網

永池克明 国際経営論、経営戦略論、アジア産業論

14/04/09

今日は日本企業が海外進出するにあたって、重要なポイントについてお話しします。私自身も、かつてメーカーにいた際に、様々な国で、ノートパソコン、コピー機、プリンター、自動車電話などを販売し、その調査をしていたのですが、その際に、色々と気をつけなければならないことがありました。
中でも一番多いケースで、かつ一番重要なポイントの1つが、顧客セグメントと販売チャネルをいかに絞り込み、最適な販売体制をいかに構築していくか、というのが共通的に非常に重要です。

今日はその2つ(顧客セグメントと販売チャネル)と「製品」の3つに絞って話をします。

まず、顧客セグメントの絞り込みですが、顧客セグメントの絞り込みというのは、「販売する相手は誰か」ということです。個人向けか企業向けか、企業向けであれば、中小企業向けなのか大企業向けなのか、それとも政府向けなのかによって、販売チャネルがアメリカやヨーロッパでも違ってきます。大企業や政府向けのセグメント、最終顧客になってくると、現地でのシェアやブランド力や製品、サービスへの信頼感ということが非常に重要になってきます。これをどういう風に選び、どう資源を投入していくかというのが非常に重要になってきます。

それからもう1つは、その顧客に届けるためのルートです。現地の販売ネットワーク、あるいは販売チャネル、あるいは販売網とも言いますけれども、それをどう構築していくかというのがもう1つの鍵になります。販売チャネルの構築をする場合に、いくつかの選択肢として、自社による直接販売体制をとるのか、あるいは現地のディーラーなどの間接販売体制をとるのか、販売代理店を使って販売をするのか、そういったものの選択が必要になってきます。1番目にあげた自社による直販体制の場合には、自分の会社によって直接コントロールが出来るので、大変やりやすいのですが、アメリカは日本の二十倍の広さがあります。中国ですと日本の三十倍の広さがありますから、そういった広大な市場では販売網の構築には大変な時間とお金がかかりますし、年数もかかるといったデメリットがあります。そうこうしているうちに同業他社に追い抜かれてしまう可能性もあります。販売網をすでに確立したライバルや先行メーカーに先を越されてしまいます。
一方でディーラー販売というのは直接販売よりも時間はかからないけれども、全国をカバーする優位性のあるディーラーをいかに獲得するかというのが鍵になります。アメリカなどでは、ディーラーといっても、AクラスBクラスCクラスなどあって、全国にネットを持っている強力なディーラーであればAクラス、ある州や市のみだけしかカバーしていない、BクラスCクラスDクラスEクラスぐらいまで5段階くらいあります。Aクラスディーラーが一番良いわけですが、Aクラスディーラーともなると、扱いブランドが3社程度しか相手にしないところが多く、つまり大手を扱っている所が多いわけです。だから、そこに新たに食い込めるかどうかというのが鍵になるわけです。
一方、中小規模ディーラー経由の販売となると、今度は販売力の問題が出てきます。ディーラーの販売力といったものが落ちてきますので、それが結局、販売やシェアを増やそうとする時にネックになるわけです。そこで、どうやって大規模なディーラー販売を獲得するかということですが、具体的な販売目標やコミットメントなどを盛り込んだディーラーとの協定締結が必要になってきます。ディーラーとの技術提携、販売促進、新製品の投入、ディーラーセールスマンへの技術教育やトレーニング、あるいは販促費の拡大、広告誌の増加といった側面支援策が大変重要になってきます。
こうした販売ネットワークが出来ていない企業はどうするかというと、第3の手として、相手先ブランドの販売、という手があります。自分のブランドではなくて、有名なところに製品を供給して相手先ブランドを現地で売ります。それによって生産規模を増やして競争力を高め、そこで経験を積んで自社ブランドをのせていくというやり方です。そういう方法もあります。また、最終顧客、販売チャネルがそろったとしても、今度は強力な新製品をタイミングよく投入しないことには、最終顧客も掴めないし、ディーラーのAクラスも掴めないということになりますので、その3つが3点セットできちんと整理された形で売り込んでいくということがすごく大事になります。

私が過去にアメリカとかヨーロッパを中心にしてプロダクトマーケットストラテジーを立案した時に一番多かったのは、製品開発は当然のことながら、ディーラー網をどういう風に見直して、強力なディーラー網を構築していくかということ、ディーラーアグリーメントというディーラーとのいろんな約束、それとクォーターをきちんとした形で設定していくこと、目標を設定していくということ、現地国政府など大企業向けのセールスプログラムをいかに明確に作成するか、広告投資、ディーラーのセールスマントレーニングのプログラム、こういったものをいかに用意するかが、非常に重要なテーマでした。

今日のまとめ:
1つは現地でのエンドユーザーである最終顧客、ターゲットセグメントをどう絞り込むかということと、販売チャネルをどういう風に構築していくのかということです。それから強力な新製品の開発と投入をいかに早く、タイミング良く行うか、この3つが特にシェア拡大、現地での販売に関しての成功の鍵だといえます。

分野: 国際経営 |スピーカー: 永池克明

トップページに戻る

  • RADIKO.JP
  • ビビックスマホ