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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 問題点の絞り込み (国際経営論、経営戦略論、アジア産業論/永池克明)

問題点の絞り込み

永池克明 国際経営論、経営戦略論、アジア産業論

14/04/08

前回の放送では、企業が海外市場に進出して製品を販売するという海外進出を行ってきたが、今後は現地で生産し、現地で販売を増やしていくような海外市場進出になるであろうということでした。
そこで今まで触れてきたのは、海外市場に進出する前に、十分な製品市場調査を行い、分析をして、市場ごとに、例えばアメリカであればアメリカの複写機市場やパソコン市場のように、具体的な市場セグメントごとの成功の鍵は何か、というのを分析しながら、抽出していくというものでした。自社の今の力は、どれくらいあるのか、それに対してギャップはどれくらいあるのか、ギャップを埋めて向こう3年間どういう具体的な戦略を実施するのか、それを誰がいつまでにするのか、というアクションプログラムに繋げていくということでした。

こういったことを、具体的にどうしていくか、ということなのですが、市場の例とは別に、ある企業で以下のような現象が出てきたということを仮定します。
それはどういう現象かというと、例えば平均年齢が増加してきた、年功序列に関して、色々な弊害と成果主義とのバランスの問題が出てきた、事業部門間の人事交流の欠如というのが出てきた、管理層の増加とそれに基づく若年層のモラル低下が出てきた、ということなどです。結果として、全体的に労働力が高齢化することによって、コスト(人件費)が増大していくという現象です。
また、メーカーであれば、新製品の開発の遅れで、同業他社に比べて競争上不利になることや、その結果、売上げ利益率が下がり、そのバックで赤字製品が増加したり、競争力のある製品・新製品の開発の遅れがでるというような問題はどこの企業でも出てきています。

こういった問題をどう解決すべきか、ということに結びつける場合、どういうふうに問題点を整理すればいいかということがよくわからないことが多いわけです。そこで、このような問題を解くために、起きている色々な現象をいくつかにグルーピングすることから始めるのです。
いくつかのグループにわけていくということで、それぞれについての問題点の絞込みをおこなうというわけです。

例えば会社でいうと人事問題、コスト問題、企業戦略の問題としていくと、上記の例で言うと、平均年齢の増加、年功序列と成果主義とのバランス、事業部門間の人事交流の欠如、管理職の増加、若年層のモラル低下といったことは、人事問題として共通項でグルーピングできるわけです。管理層の増加あるいは人件費の増大、新製品の開発遅れというのは、相対的なコスト問題として大きな一つの問題点になります。
もう一つの利益率の低下とか、赤字製品の増加というのは、これはまさに企業戦略に何か問題があるのではないか、ということになります。販売戦略・製品戦略・技術革新戦略のような問題があるのではないか、というふうにまとめる事ができます。それをグルーピングといいます。

そのグルーピングをまずやった上で、今度はそれを抽象化していきます。
例えば人事問題であればこの現象をまとめると、組織の硬直化ということに整理できるのではないかということになります。あるいは人件費の増加といったコスト問題というのは、競争相手に対してコスト高になっていて競争上不利になっているということになります。
それから利益率の低下、あるいは赤字製品の増大というのは、まさに企業の製品戦略といったものに何か問題があるのではないかということにグルーピングできます。これはどうも企業戦略が硬直化しているのではないか、という話に抽象化できます。そうすると前に組織の硬直化という話が出ましたが、これを具体的にどう解決するかというと、アプローチ設定ということで戦略と計画に落とし込んでいく必要があるわけですが、ここは組織再編計画という事でまとめていく、ということに具体的に繋がってきます。
それから競争相手に対してコスト高という問題は、集約性改善計画に落とし込んでいく必要があります。企業戦略の硬直化という意味からすると、これは結局、戦略アプローチというものをこれまでのやり方から新しく構築し、修正していかなければならないということになります。

こういったように、一つの企業で見られる色々な問題というものは、いくつかにグルーピングをすることによって問題解決に繋げていくことができるわけです。こういった発想は国内だけではなく、企業がこれから本格的に海外市場に進出していく場合にも大変応用が利きます。こういう科学的、論理的なアプローチを海外市場でも行うことによって、より勝つ確率のある、質のいい戦略計画を立案することができるということになります。

今日のまとめ:
具体的な現象というものをグルーピングすることによっていくつかの問題点にまとめることができます。その問題点を抽象化して、それを更に計画に落とし込んでいき、更に言えば、それを具体的な実行計画に結び付けていくということによって、国内だけではなくて海外市場でもより具体的で、かつ解決可能な計画と戦略に落とし込んでいくことができるこということです。

分野: 国際経営 |スピーカー: 永池克明

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