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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 日本企業の海外進出する際の製品市場戦略(PMS)策定 (国際経営論、経営戦略論、アジア産業論/永池克明)

日本企業の海外進出する際の製品市場戦略(PMS)策定

永池克明 国際経営論、経営戦略論、アジア産業論

14/03/31


日本企業の海外進出する際の製品市場戦略(PMS)策定

今回は前回に引き続き、PMS(Product/Market Strategy、製品/市場戦略)についてお話します。前回には、イントロダクションとしてその概要を説明しましたので、今回は具体的な点につき、詳しく見て行きます。

PMSとは、企業がアメリカや中国などのターゲット海外市場へ進出した際に、対象製品の販売量を増やすための具体的な目標を決め、戦略を立て、分析を行い、計画へ落としこんで行くという、一連のプロセスのことを指します。トップマネジメントや事業部トップが、例えば、「わが社のコピー機のアメリカでの現在のシェアを向う三年間で三倍にしよう。」といった方針を決めるとします。当該事業部はその方針に沿って、ターゲットシェアを達成するための戦略と計画を策定することになります。そこからPMSが始まることになります。私(永池)も課長の頃、こうした海外プロジェクトに参画しましたので、その経験もベースにしつつ、お話します。

アメリカのコピー機に関しての以上についてのPMAによる分析によって得られたKFS(Key Factors for Success,(事業成功のカギ)の抽出を行います。そのうえでKFSと自社の現状でのギャップを抽出し、そのギャップを向こう3年で埋めるための戦略代替案(A,B,C案)を策定し、その中の一つをトップに選んでもらい、その代替案に基づく実行計画を立てるというプロセスである。

2. PMS(製品市場戦略)の実施プロセスと進め方のポイント
(まず、PMA(製品市場分析)から始める。)

PMSは現地市場での3年後の目標を達成するため、現地国市場での当該事業の製品市場分析(PMA)を行い、それに基づいて「KFS(事業成功のカギ)の抽出を行う。そのうえでKFSと自社の現状でのギャップを抽出し、そのギャップを向こう3年で埋めるための戦略代替案(A,B,C案)を策定し、その中の一つをトップに選んでもらい、その代替案に基づく実行計画を立てるというプロセスです。PMSのファーストステップは、PMA(Product/Market Analysis、製品市場分析)です。現地でのPMAの方法は現地での電話インタビューや訪問ヒアリング、公開資料による競合相手調査分析、内部情報に基づく自社分析などをおこないます。PMAとは、PMSを立案するための事前分析のことを指します。現地において、一か月から一ヶ月半かけて行います。そのステップは下記のとおりです。これらすべての分析ステップをPMAといいます。

140331図.png

PMAで行う分析は上記図のように、まずアメリカ・コピー機市場の市場動向分析です。市場規模と成長率、市場の成熟度、地域性、構造変化、新規参入者と先行他社動向など。次に競合の動向分析ではコンペティタ(同業他社)が何社ほどあって、シェアがどのようになっていて、トップはどこで、新しくどういった会社が参入する可能性があるのかといった点を分析することです。また、この五年間で市場のシェアがどのように変化し、どこが勝っているのか、どこが負けているのかといった点についても見て行きます。(各社別市場シェア動向、寡占度、新規参入度、代替品の可能性等)、次に、経済性分析です。この業界はそもそも儲かっているのか、上位一位と二位が儲かっているにすぎないのではないかといった点を見て行きます。またその収益性のポイントは何か、収益性に一番の影響を与えるものは何かといった点についても着目します。さらには、新製品の技術レベルや技術の特徴へも目を向けます。そして、政府に拠る法的な規制や労使関係といったその他の環境条件についても、日本との比較において検討します。

こうした諸条件を分析した上で、自社が持っている強さや弱さを抽出します。その結果たとえば、人や物、金はあるが、技術力がない、または、アメリカでは工場を持っていないため生産能力がない、といったことが判明します。あるいは販売力が弱いということが判明すると、良いセールスマンやディーラーのリクルートを考える必要がでてきます。ほかにもたとえば、IBMやキャノンと比べてどの程度自社が認知されているのかといった点をも明らかにします。

そしてこれら三つの分野を中心に、どのような組み合わせをすればシェアを三倍にできるのか、具体的に考えるのです。たとえば製品そのものや販売方法、製品の組み合わせなどについて、思考を巡らせます。一方で、あれもこれも全部やろうとしたら、資源も人もお金もかかってしまいます。短期間で成功するためには、非常に効果的なつぼを押さえなければなりません。

その際に非常に重要なことが三つあります。一つ目は、勘や経験ではなく、事実に基づく分析を行うことです。二つ目は、改善策思考です。単なる分析ではなく、それがどのような解決策に結びつくのかという問題意識を持った上で分析を行う必要があるのです。三つ目は、戦略的な物の見方を重視することです。単に分析のための分析を行うのではなく、どうすればその販売網が三倍になるのかということを考えながら分析します。すなわちたとえば、ディーラー販売にするのか、直接販売にするのか、その他の販売にするのか、そして、どういった販売セグメント(デパートや学校、政府、個人など)を狙うのか、といった諸点をはっきりさせないといけないのです。

そしてこれら三つの分野を中心に、シェアをどうすれば三倍にできるのか、具体的に考えるのです。たとえば製品そのものや販売方法、製品の組み合わせなどについて、思考を巡らせます。一方で、あれもこれも全部やろうとしたら、資源も人もお金もかかってしまいます。短期間で成功するためには、非常に効果的なつぼを押さえなければなりません。このように、一般的な分析を行うのではなく、自社の強み弱みを意識しつつ、シェアを上げるためのポイントを押さえつつ、目的志向的に分析することが肝要です。

こうした諸条件を分析した上で、自社が持っている強さや弱さを抽出します。その結果たとえば、人や物、金はあるが、技術力がない、または、アメリカでは工場を持っていないため生産能力がない、といったことが判明します。あるいは販売力が弱いということが判明すると、良いセールスマンやディーラーのリクルートを考える必要がでてきます。ほかにもたとえば、IBMやキャノンと比べてどの程度自社が認知されているのかといった点をも明らかにします。
今日の話をまとめます。

このように、一般的な分析を行うのではなく、自社の強み弱みを意識しつつ、シェアを上げるためのポイントを押さえつつ、目的志向的に分析することが肝要です。

分野: アジアビジネス 国際経営 経営戦略 |スピーカー: 永池克明

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