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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 世界の新聞 (マーケティング/出頭則行)

世界の新聞

出頭則行 マーケティング

14/03/24

今回と次回のテーマは世界の有力新聞と日本の有力新聞です。今日はまず「世界の有力新聞」についてお話します。

世界に目を向けてみると、メディアの寡占化が非常に進んでいます。国を越えて寡占化が進んでいて、有力な新聞もその例外ではなく、グループに属しているケースが多いのです。有力新聞は、どうしても英語紙になってしまいます。これは、政治の世界でもビジネスでも英語が世界の共通語になりつつあることから、必然的に英語紙の影響が強くなっているのです。

その中でトップ3と言うと、やはり1つは「ニューヨークタイムズ」が挙げられます。「ニューヨークタイムズ」は独立系の新聞で、リベラルな論調で知られています。つい最近、中国企業が「ニューヨークタイムズ」の買収を試みたという噂が出ていました。そのくらい影響力があるということです。日本の安倍首相が靖国参拝した際、アメリカ政府の失望を真っ先に取り上げていたのもこの新聞で、その記事が孫引きされて世界に広がりました。このように非常に大きな影響力を持つ新聞です。

また、同じくアメリカの新聞に「ウォールストリートジャーナル」があります。「ウォールストリート」というのは、日本の兜町みたいなところで、この新聞は世界中の飛行場のラウンジに置かれています。この新聞はマードックが率いる「ニューズコーポレーション」という社名のメディアグループに属しています。「ニューズコーポレーション」は、イギリスでは、ニューズオブザワールドというタブロイド紙も持っていました。この新聞は完全な一般大衆紙で、政治家や有名人に盗聴器を仕掛け、私生活を追っていたということが大変に問題になり、廃刊に追い込まれました。第3面には必ず女性のヌードを出していて、女性蔑視であるということでも常に叩かれた新聞でもありました。このように「ニューズコーポレーション」には、「ウォールストリード」や「ナショナルジオグラフィック」といった高級紙誌もあれば、廃刊に追い込まれるような新聞も持っており、そのくらいメディアは寡占化しているとも言えます。

ニューヨークタイムズ、ウォールストリートジャーナルと並んで影響力のある新聞にイギリスの「フィナンシャルタイムズ」があります。これも経済紙なのですが、世界中のビジネスマンで読まない人はいないくらいの新聞です。「エコノミスト」という英語の週刊誌も同じグループに属します。

それぞれの発行部数を言いますと、「ニューヨークタイムズ」は世界で100万部程度、「ウォールストリードジャーナル」は200万部あるのですが、「フィナンシャルタイムズ」は世界で50万部ほどです。読売が950万部、朝日750万部、地元福岡の西日本新聞でも75万部発行されていますので、世界の有力紙の発行部数はそれほど多くはありません。世界に影響を与えたという意味では、スノーデンがCIA機密をリークした「ガーディアン」というイギリスの新聞の発行部数は30万ほどしかありません。また、アメリカのニクソン大統領を辞任に追い込んだ「ワシントンポスト」でさえ70万部ほどの発行部数です。このように、世界の有力紙は意外と発行部数が少ないのです。なぜなら、これらのクォリティーペーパーは読者がビジネスパーソン、識者に限られているからです。

これらの新聞の特徴は、政治的な指向がはっきりしていることです。つまり、「リベラル」か「コンサバティブ」かがはっきりしています。「ニューヨークタイムズ」は、「リベラル」、「ウォールストリート」と「フィナンシャルタイムズ」は「プロビジネス」、つまりビジネス指向と言えます。
それから、これら有力新聞はゴシップを扱わず、いわゆる社会面にスペースをあまり割きません。そういう意味では、欧米の新聞は「クオリティーペーパー」と「大衆紙」に二極分化しています。一方、日本の有力紙は良くも悪くも社会面(三面記事)が大変に充実しています。

残念ながら、日本の新聞には世界にそれほどの影響を持つものはありません。言語の壁ということと同時に、読者の質がその背景にあります。


分野: マーケティング |スピーカー: 出頭則行

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