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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 京セラの経営の原点十二か条(②具体的な目標を立てること) (日本の会計、国際会計、税務会計、監査論、コーポレート・ガバナンス、西洋・東洋思想と倫理、経営哲学/岩崎勇)

京セラの経営の原点十二か条(②具体的な目標を立てること)

岩崎勇 日本の会計、国際会計、税務会計、監査論、コーポレート・ガバナンス、西洋・東洋思想と倫理、経営哲学

14/02/05

(1) はじめに
前回は、京セラ「経営の原点12ヵ条」中の第1条「事業の目的、意義を明確にすること」についてお話しました。今日は第2条として「具体的な目標を立てること」についてお話しします。
【経営の原点12ヵ条】
第1条 事業の目的、意義を明確にすること
第2条 具体的な目標を立てること

(2) 第2条 具体的な目標を立てること
経営を行う上で一番重要なのは、前回お話したように、「事業の目的や意義を明確にすること」によってベクトルを合わせることです。このベクトルを合わせるときに、明確で具体的な数値目標を立てることが非常に重要です。会社は、社会に貢献しながら、その結果として利益を得ていきます。したがって社会貢献としてよい製品やサービスを社会に提供すること、これが第1です。ところが、それだけでは会社は存続できないので、その結果として適正な利益を得ることが必要となってきます。この2つが車の両輪となります。この場合でも良い商品やサービスを提供しながら、具体的には利益を追求していかなければならないので、良い商品やサービスを提供することは売上を上げること及びそれらの計画を立てることにも繋がります。従って、売上計画と、売上げをあげる為にかかる具体的な経費計画及びその差額としての利益計画を立て、従業員と目的を共有することが必要です。これによって、会社の目指す方向と従業員が努力する方向とを一致させることが出来るのです。

(3) 利益計画
これが具体的な経営計画としての利益計画であり、一般的に企業でなされていることですが、ただ単に文書ではなく具体的な書式・様式にまとめます。専門用語でいうと見積損益計算書・予定損益計算書ないし予算損益計算書です。収益から費用を引いて利益を計算します。その利益がプラスなら益でマイナスなら損ですから「損益」といいます。これらの年間売上計画やその経費計画、差額としての利益計画などを基礎として具体的な経営を行っていきます。

(4) 空観的・時間的な利益計画
経営計画は、具体的には、次の2つの観点から立てます。すなわち、一つが空間的な観点、もう一つが時間的な観点です。「空間的」というのは、全社単位だけでなく、各部門などの組織や個人別に計画を立てることです。もう一つが「時間的」な観点ですが、実は京セラは、他の多くの企業が行っているような長中期計画を立てません。通常、経営の常識として5年などの長期戦略・長期経営計画があります。また、長期から中期戦略・中期経営計画を策定し、さらに、翌年についての戦術的な短期経営計画を策定します。戦略では大まかな計画を立て、それから翌年の年間計画を持ってきますが、京セラの場合には、5年とか3年など長期中期の経営計画は立てません。代わりにひたすら、1年の目標を立てて、その実現を目指します。なぜならば、長中期計画の設定には時間とお金が掛るうえに、現代はすごく変化が激しくて、1年で相当様々な変化があるからです。変化が著しいのに3年5年の計画を立てても、必ず修正が日常的なものになってきます。そうすると、予定はどうせ修正されるのであるから、達成しなくてもいいという意識が従業員に浸透します。しかし、それは非常に悪い影響なので、京セラの場合には、短期計画のみを設定し、それを絶対に達成するように努力します。また、普通は売上げや利益が計画より上に行くと褒められますが、上ぶれ(下ぶれ)したのは計画の精度が悪いということであり、褒められません。したがって正確に来年の計画を立てて、それに向かって我武者羅にその目標を着実に達成するための努力していくのです。このように、一般的な考え方とはかなり違うやり方を採用しています。中長期はなく1年ごとの計画だけですと、それだけでは日々のものが分からないので、四半期・月・あるいは日々の目標を立てます。言い換えれば、京セラの場合は、売上げや経費を日計表で毎日集計して、次の朝の朝礼の時に幹部だけではなくて、従業員にまでそれらを報告し、目標や予定と合致しているのか否かについて常に意識を持たせています。そういう情報の透明性を確保して、ベクトルを同じにするという非常に細かい経営を行っています。

(5) まとめ
今日のまとめは、経営を行うのには「具体的な数値目標を立てること」が非常に重要であるということです。

〔参考〕曹岫雲『稲盛和夫の「成功の方程式」』サンマーク文庫

分野: コーポレートガバナンス 会計 |スピーカー: 岩崎勇

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