QT PRO モーニングビジネススクール

QT PRO
モーニングビジネススクールWeb版

FM FUKUOKAで放送中「QT PRO モーニングビジネススクール」オンエア内容をWeb版でご覧いただけます。
ポッドキャスティングやブログで毎日のオンエア内容をチェック!

PODCASTING RSSで登録 PODCASTING iTunesで登録 電子書籍で記事を読もう! EPUB

ブログ&ポッドキャスト詳細

QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 新年金制度 (企業財務 M&A/村藤功)

新年金制度

村藤功 企業財務 M&A

14/02/03

今日は新年金制度についてお話します。

20歳になると、年金保険料を皆さん払い始めます。65歳になった時点で25年以上払っていると、年金をもらうことができます。一口に年金と言っても、仕事に応じて国民年金、厚生年金、共済年金に分かれますが、こうした制度が今後も続くのかどうかという点が最近話題になっています。

おそらく、いまの30代以下の若い方々は損をすることになるかと思います。50代半ばの方々でとんとん、お年寄りの方は得をする、ということになっているのです。40年くらい前は、40人で1人の高齢者を支えるかたちでしたが、現在では2~3人で1人の高齢者を支えています。

年金制度を継続するために、2004年の年金改革では、国民が支払う保険料を固定化して国民がもらう保険金を調整することになりました。その結果、年金制度は継続するものと唱えましたが、世代間で不公平感が生じることは拭えません。そもそも年金制度は、賦課主義にもとづいたものです。そうではなく、若いうちから、自分の分を自分で貯めたらいいのではないかという話も出てきました。海外ではそうした制度に、徐々に移行しつつあります。しかし、この制度変更には問題があります。制度の移行期間においては、若い人たちが、自分たちの分と先輩たちの分を両方支払うことになるのです。そのため、日本では制度の移行がなかなか進んでいません。

民主党政権下においては、当初、消えた年金を回復するという旨を長妻大臣が言い始めました。その結果、消えた年金のうち多くの部分を発見することに成功しました。民主党は他にも、「年金を一つに統一する」、「消費税を財源として最低保障年金を導入し月額7万円を支払う」、「税金を集めることと社会保険料を集めることは一緒のことなので、歳入庁という役所をつくる」などと言いましたが、結局何一つ実現できませんでした。

自民党政権下においては、自分で自分の分を貯める確定拠出年金の非課税枠が引き上げられています。これまでは掛金の非課税枠が月に5万1千円に制限されていましたが、これを6万円程度に引き上げる予定です。

アメリカでは、5兆ドル規模の個人退職勘定(IRA: Individual Retirement Arrangement)という、自分で自分が退職した後の年金を貯めて行く私的年金が創設されています。日本でもこの制度をならって、NISAがこの1月から始まりました。

一方、年金に対する信頼性が薄れるにつれて、国民年金の納付率が減少しています。そのため、公的年金の運用においても、改革が必要となっています。以前は国債を主体としていましたが、最近では株や、外国の国債、株と、段々とハイリスクな方法をとるようになってきました。個人的には、少し心配しています。私たちがせっかく政府へ渡したお金が、ハイリスクなもので運用された結果、私たちが損をするということが既に起こっているためです。

今日のお話をまとめます。
人口減少少子高齢化によって、賦課主義の年金制度は破綻しつつあります。国民年金の納付率は下がり、厚生年金基金は解散という話になってきています。2004年には負担を固定し、給付で調整するという改革を行いましたが、平均余命が上がれば受給開始年齢を引き上げないと、一人あたりの給付が少なくなってしまいます。民主党は、消えた年金問題には取組みましたが、年金の一元化や、消費税による基礎年金、歳入庁の創設には失敗しました。自民党は、確定拠出年金の掛け金引き上げや、非課税の年金創設の検討をしていますが、抜本的な改革の実現にはまったく至っていません。こうした状況を受けて、特に若者において、国民年金を払わない人が増えてきています。国民の40%しか納めないのであれば、それは国民年金ではないのではないかという話が出ているほどです。社会保障を国に任せるのではなく、自分で自分を守る方向に行かなければ危ないということになってきたのです。

分野: 財務戦略 |スピーカー: 村藤功

トップページに戻る

  • RADIKO.JP
  • ビビックスマホ