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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 中央銀行と金融緩和 (企業財務 M&A/村藤功)

中央銀行と金融緩和

村藤功 企業財務 M&A

14/01/07

今日は、中央銀行と金融緩和についてお話します。
アメリカでリーマンショックが起きた際、アメリカの中央銀行であるFRBがお金を山のように刷って、世界中にばら撒きました。FRB的にいえば世界の株式市場から何千兆円ものお金が失われたので、ドル通貨を印刷してFRBのバランスシートを3倍にし、世界の金融体制を維持するためにばら撒いたのです。最近になって経済が回復してきたので、正常時に戻すために、ばら撒いたお金を回収しようという話が始まりました。現在のFRBの議長であるバーナンキ氏が、去年の6月あたりに金融緩和の縮小を唱えましたが、その結果、アジアの株式や為替が皆暴落してしまいました。

もうすぐ任期が切れるバーナンキ氏の後任として、オバマ大統領はサマーズ氏を挙げました。サマーズ氏は、強引で自説を曲げない人として知られています。クリントン政権の財務長官に就いていた人物で、オバマ政権の初期には国家経済会議委員長として金融危機に対応しました。その時には、過剰な金融緩和をしてはいけないと話していました。したがって、サマーズ氏がFRBの議長に就任した場合は、金融緩和の縮小がすごい勢いで起こり、世界中にばら撒かれたドルがどんどん回収され、株価の暴落や通貨危機が起こると言われています。オバマ大統領はサマーズ氏を信頼していますが、オバマ大統領を支持している民主党の中でさえ、サマーズ氏はまずいのではないかという意見が出てきました。そしてついには、サマーズ氏本人が辞退を明言しました。

すると今度は、副議長であるイエレン氏が浮上してきました。イエレン氏が議長となれば、100年のFRBの歴史で初の女性議長誕生という話になります。雇用創出を重視するイエレン氏であれば、アメリカの失業率が高いうちは、世界中から一気にドルを回収せずに、ゆっくりと金融緩和の縮小を行うだろうとみられています。本来は、オバマ大統領の一声で、FRBの議長は決まるはずでした。しかし、以前にもお話しましたように、シリア問題関係でロシアに国際的な主導権をとられてしまったことで、オバマ大統領はレームダックになってきているのです。オバマ大統領が何かを言っても何も決まらないという状況に、段々と変化しています。

リーマンショック後には、ドルだけではなく、世界中の中央銀行がドル以外のそれぞれの通貨をばら撒きました。しかし日本は、金融緩和を大して行わなかったがために、デフレとなりました。そこで今回の安倍政権下においては、すごい勢いで金融緩和を行っています。これまでの他国における通貨のばら撒きを超えるほどに、円をばら撒いているのです。おかげで、円高に行き過ぎていたものが、円安方向に振れて来ています。一昨年の12月に安倍政権が発足し、去年の4月に黒田総裁による金融緩和が始まって以降、2年間で2%のインフレターゲットが設定されています。アメリカのFRBが、どのくらいの速度で金融緩和の縮小をするのか。それに対して、日本の黒田日銀総裁が、マネーコントロールをどのくらいにして2%インフレターゲットを達成するのか。この辺りが、これからの見所です。

今日のお話をまとめます。
バーナンキ氏のFRB議長の退任が迫ったため、後任としてサマーズ氏をオバマ大統領が指名しました。しかし、その過激な姿勢ゆえに身内の民主党にも反対され、結局、イエレン氏がFRB始まって以来初の女性議長に就任することになりました。イエレン氏が、アメリカの雇用をみながら、ゆっくりと金融緩和の縮小を進めることを、世界中が期待しています。日本はそれに合わせてどのように金融緩和を行い、2%のインフレターゲットを達成するのでしょうか。

分野: 財務戦略 |スピーカー: 村藤功

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