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QT PROモーニングビジネススクール > ブログ&ポッドキャスト一覧 > 日本企業の海外進出(海外子会社の経営)② (国際経営論、経営戦略論、アジア産業論/永池克明)

日本企業の海外進出(海外子会社の経営)②

永池克明 国際経営論、経営戦略論、アジア産業論

13/12/24

今回は、日本企業の海外子会社の経営、特に、言葉と国際経営の関係に焦点を当ててお話します。

海外子会社においては、一般的には英語が共通語であると言えます。しかし現実には、各国の企業でさまざまな言語が使われています。日本企業の場合は、親会社では日本語を、海外子会社では英語や現地の言葉を用いています。日本企業の親会社では、日本人が日本語を使って日本的なやり方で仕事をしています。海外子会社への日本人の派遣が多いのも、親会社と子会社の間で意思を通じやすくするためです。また、その取引先や顧客が日本企業あるいは日本人であることが海外においても多いため、日本語を用いる傾向にあります。

これは、世界的にみればむしろ特殊なことです。なぜかといえば、日本以外の外国企業は、普段の経営において英語を結構用いているからです。一口に外国企業といっても、これは三つのグループに分けられます。一つ目は、英語を母国語としている企業です。アメリカや英国、カナダ、オーストラリアなどの企業がこのグループに含まれます。二つ目は、ヨーロッパの国のうち、英語を母国語としない国の企業です。オランダやドイツ、フランス、スウェーデン、スイスなどの企業が当てはまりますが、海外子会社では英語を使用している企業がほとんどです。そして三つ目が、アジアの企業です。シンガポールや香港、インドの企業は、もともとがイギリスの植民地であったため、英語を使用しています。また台湾においては、ハイテクやエレクトロニクスの企業の社長にアメリカ留学組が多く、留学時代の同級生が経営しているアメリカ企業とビジネスをしていることが多いです。アップルやスマホ、DELLのコンピューターなど、台湾ですべて作られています。英語を使っていないアジア企業といえば、韓国や中国です。しかし韓国では、目下英語がブームとなっており、若い人たちがどんどんアメリカへ留学しています。中国でも英語を使う若者が増えてきています。したがって、自分の母国語に純粋にこだわっているのは、日本企業くらいなものです。

客観的にみて、英語を用いるメリット、用いないデメリットにはどのようなものがあるでしょうか。まず、英語で経営するメリットについていえば、英語人口は日本語人口より圧倒的に多いため、優秀な外国人従業員が集まりやすくなるという点が挙げられます。また、外国の経営資源、たとえば英語で書かれたインターネットや書籍の情報を、活用しやすくなるでしょう。

英語を用いないデメリットについていえば、まず、多国籍企業の優位性を発揮できないという点が挙げられます。これは、情報を英語で発信できないためです。また、各国の有能な人材を採用できない、活用できない、というのもあります。コンピューターやインターネットも基本的には英語が用いられているため、これらをも十分に利用できなくなります。そして日本人出向者が多いと、人件費がどうしても高くなります。日本人一人を外国へ出向させる費用があれば、現地の優秀な人を5人くらい雇うことができるのです。

こうした言語の問題には、日本企業だけではなく、日本政府や大学、日本人、日本の社会も直面しています。もっとも、私自身もアメリカやヨーロッパで仕事をしてきましたが、英語を流暢に喋る必要は必ずしもありません。自分の意思を相手に伝えられれば、それで十分なのです。言葉は意思伝達の手段にすぎません。英米系以外の外国人にとっても、英語は第二外国語ですので、ブロークンイングリッシュで問題ないのです。Don't hesitate、躊躇することなく、勤め始めてからでもどんどん英語を勉強して行きましょう。

今日のお話をまとめます。
英語は、国内で考えられている以上に、国際経営を行う場合に非常に重要な要素になっています。このことを、日本の親会社自身が十分に認識し、親会社自身が中心となって、国際化を促進して行く必要があります。

分野: アジアビジネス 国際経営 経営戦略 |スピーカー: 永池克明

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